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2024年10月

2024年10月31日 (木)

nostalgic narrative 42

/2024年のノーベル化学賞を受賞することが決まった米グーグルの人工知能(AI)開発部門、グーグルディープマインドのデミス・ハサビス氏とジョン・ジャンパー氏が9日、オンライン会見を開き 人工知能(AI)が科学の発見を加速させる究極のツールになる可能性があると指摘した。ハサビス氏は幼少期には「天才チェス少年」として名をはせ、自分の思考について考えることをきっかけにAIの世界に入った神経科学者でもあり、人間の脳をまねた情報処理手法を研究した。ハサビス氏は「これからは逆で、数年のうちに神経科学の分析に人工知能(AI)が使われる黄金時代がやってくるだろう。人工知能(AI)は人間の心や脳の機能を理解するのに役立つ」と話した。/
というワケなのだが、これなどはまさに脳→人工知能(AI)→脳、つまり脳を転写、写像、模写してこさえた、いってみれば脳のコピーから脳自体の成相を探ってみようという魂胆なのだが、それはつまるところ、「ココロ」「意識」(魂でもいいんですけど)がナニなのかを探る あたかも『アルゴー探検隊(ギリシャ神話)』、はてまた『宇宙船ビーグル号の冒険』(1950年 ヴァン・ヴォークト、ここでは'Nexialism' (ネクシャリズム)と名付けた総合科学的学問という分析学者が登場する。総合科学と訳されているが、これはいまでいう情報科学にあたる。またSF小説のパイオニア、ヴォークトの『非Aの世界』も有名で「非A(Null-A、なる・えー)」の「A」は「アリストテレス」の略であり、一般意味論の別名「非アリストテレス的論理」を意味し、再帰的かつ条件付きの演繹的推論よりも、直観的な帰納的推論を重視し、それを実践するための能力の開発を唱えたものである) と、まあ、 私にとってみれば ちょっとした探検になる。
この探検で私が得たいものは前述したように
① 人工知能(AI)は「ココロ、意識」を持つのか(生じるのか)
なのはアタリマエなのだが、もう一歩進んで
② 人工知能(AI)に「ココロ、意識」は必要なのか
という問いの答に近いものだ。
もし①で、yesという答が出るとしたら、当然 人工知能(AI)は 感情も所有することになる。感情は喜怒哀楽だから機嫌の良さ悪さというものも当然生成されることになる。くだいていえば、機嫌の悪いときは人工知能(AI)は「ふん」「プイ」で、何も返答、応答してくれないかも知れない。そうなると当然ながら〈敵意〉もまた生成されよう。
大真面目にもう少し深入りした設問をたててみよう。
③ 人工知能(AI)は『般若心経』を〈読める=読解出来る〉のか
④ 人工知能(AI)は「夢」をみることが出来るのか
これは〈将来的〉にでもイイ。そこまでの進化が期待できるのかでもイイ。(それくらいの進化がなければ、〈脳〉からはほど遠い存在でしかナイことになる)。
そのまえにもう一つ話題のコンピュータ、量子コンピュータについてresearchしてみる。なんでならば、量子コンピュータは「よくマチガイを起こす」からなのだが、この「マチガイ」というワードは、かなり重要なkey wordだとおもわれる。
~つづく

2024年10月25日 (金)

nostalgic narrative 41

レイヤーというのは、遥かむかしの何処かの銀河のお話に出てくる姫君のことではアリマセン。こういうギャグ (いまではギャグとはいわない。ジョークというが かろうじて生き残ってはいる。まったく死語化しているのはアベックだナ。いまではペアかな) が通用する御仁は、フォトラン言語というても「ああ、そういうのあったね」と頷く。
レイヤーというのは、ノッド(穴・結節)を結ぶネットワークの「線」に該る。こういうのが集まって(ネットワークされたのが)脳のニューロンネットワークになっている。で、これを人工的に造ってみたのがニューラルネットワーク、これが人工知能(AI)の伝達機能(作用)をつかさどるということなのだが、/基本的なニューラルネットワークは、次の 三つのレイヤーで人工ニューロンを相互接続しています。/だそうなので、こいつを調べる。どうもノードは穴だから出入りが出来そうなのだ。
「入力レイヤー」
外界からの情報は、入力レイヤーから人工ニューラルネットワークに入る。入力ノードはデータを処理し、分析または分類して、次のレイヤーに渡す。
「非表示レイヤー」
非表示レイヤーは、入力レイヤーまたは他の非表示レイヤーから入力を受け取る。人工ニューラルネットワークは、多数の非表示レイヤーを持つことができる。各非表示レイヤーは、前のレイヤーからの出力を分析し、それをさらに処理して、次の層に渡す。
「出力レイヤー」
出力レイヤーは、人工ニューラルネットワークによるすべてのデータ処理の最終結果を示す。一つまたは複数のノードを持つことができる。〈ディープニューラルネットワーク〉、または「深層学習ネットワーク」には数百万の人工ニューロンがリンクされたいくつもの非表示レイヤーがある。〈重み〉と呼ばれる数値は、あるノードと別のノード間の接続を表す。〈重み〉は、一方のノードがもう一方のノードを励起する場合は正の数であり、一方のノードが他方を抑制する場合は負の数。〈重み値〉が高いノードは、他のノードにより大きな影響を及ぼす。
理論的には、〈ディープニューラルネットワーク〉は任意の入力タイプを任意の出力タイプにマッピングできる。ただし、他の機械学習手法と比較して、はるかに多くのトレーニングも必要になる。それは単純なネットワークで必要になる可能性のある数百または数千ではなく、数百万のトレーニングデータの例を要とする。
/ノード(node)とは、「結び目」「集合点」「節」といった意味です/。
あっ、そうなのけ。そうだそうです。「穴・結節点」とかよりワカリヤスイですな。
/コンピュータネットワークは、点(装置)とそれを結ぶ線(伝送路)で表すことができます。 このときの「点」を「ノード」といい、コンピュータやルータ、プリンタなどがノードになります/。
なんや、そういうことか。
/[パソコン]―[ルータ]―[サーバ]これを点と線のみで簡略化して書くと、つぎのようになります。●─●─●/
このへんは予想どおりでしたね。しかし、ルータとかサーバーとか、プリンタまでもノードとはねえ。
/この簡略化した図における、点(●)の部分(パソコン、ルータ、サーバ)が「ノード」です。線の部分は「エッジ」と言います。英単語の「node(ノード)」の意味は・節・節点・結節・集合点とかです/。はい、よおくワカリマシタ。
脳のニューロンの伝達が電気信号ならば、コンピュータでも代替できるのではないかということで、同じものを人工的に造った。それが人工知能(AI)ということです、ナ。
いってみれば簡単至極なのだが、脳を写像して人工知能(AI)、要するにf→f1ということであれば、この逆写像、可逆は在りなのだろうか。脳→人工知能(AI)なのだからこれが等号で結べたとしたら、脳=人工知能(AI)だとしたら逆写像f→f(-1)も可能な気がしてくるのはアタリマエの心情だ。と、この辺りが重要な問題となっているところなのだ。
注)・・励起:デジタル大辞泉 によれば /量子力学で、原子や分子が外からエネルギーを与えられ、もとのエネルギーの低い安定した状態からエネルギーの高い状態へと移ること/。
百科事典マイペディアUなるともう少し詳しい /量子論によれば,原子・分子・原子核はとびとびのエネルギー値をもつ状態にしか存在できない。通常はエネルギーの最も低い基底状態にあるが,外部から粒子の衝突や放射線の吸収などによりエネルギーを受けとって,より高エネルギーの状態に移行することがある。これを励起(状態)という/。
ここで、量子論が登場するワケなんですけどね。
~つづく

2024年10月23日 (水)

nostalgic narrative 40

承前。
/ニューラルネットワークアーキテクチャの背後でインスピレーションを与えているのは人間の脳です。/
かんがえる前に舌を噛む。とりあえず ニューラルネットワークが脳のニューロンの働きを模倣したネットワークだということはワカッテいるので「アーキテクチャ」を解釈すればイイ。もともとは建築用語とあるが(いわゆる〈結構〉もそうだ)さまざまに使われるともある。さまざまであるなら、中でも汎用の効きそうな「構想」と「構造」をチョイスして置き換えることにした。結構はもういまでは別の意味のほうが多いからナ。つまりニューラルネットワークアーキテクチャとは、脳に模したシステムネットワークの構想、構造ということになる。
/その背後でインスピレーションを与えているのは人間の脳である。/
ここでは、〈どうやって与えて〉いるのかだけが疑義になる。与えているのが人間だということは自明で チンパンジー(ヒト科)でも猫でもナイ。ということで続ける。
/ニューロンと呼ばれる人間の脳細胞は、複雑で高度に相互接続されたネットワークを形成し、人間が情報を処理するのを助けるために互いに電気信号を送り合っています/。
なっ、そうだろ。やっぱり伝達システムだ。ここで注意しておくことは、それが互いの電気信号だということだ。電気信号がどうにかして〈与えて〉いるのだ。
/その伝達と同様に人工ニューラルネットワークでは、問題を解決するために連携して機能する人工ニューロンで構成されています。人工ニューロンはノードと呼ばれるソフトウェアモジュールであり、人工ニューラルネットワークはソフトウェアプログラムまたはアルゴリズムであり、その中心でコンピューティングシステムを使用して数学的な計算を解決しています。/
たくさん出てきたカタカナに振り回されていてはいけない。電気信号ならばコンピュータ(要するにここでいわれている人工ニューロン)で可能だ。その人工ニューロンは
/ノードと呼ばれるソフトウェアモジュールであり、人工ニューラルネットワークはソフトウェアプログラムまたはアルゴリズムである/
わけだ。どういうことか。この微分方程式めいた綴り方教室に線引きしていくと、まず〈ノード〉と呼ばれる〈モジュール〉がソフトウェアになっているということがワカル。ノードというのは「穴」のことだが、別のコトバになおすと「結節点」、うーん、ムツカシイがちょっと我慢しよう。〈モジュール〉というのは何か大きなものを造作するときのそれを構成する部分(構造)だったと記憶している。
そうするとここではこの「穴」「結節点」の微分方程式をグラフにしたような結び付きが集まって、ある一つのソフトになっていると解してもいいんじゃないか。書き直すと「穴(ノード)」と「穴」(穴というのがいま一つなら、結節点の点(●)としてもイイ。それを結びつけたいくつものネットワークからなるソフトウェア、それが「ニューラルネットワーク」だということになる。
/基本的なニューラルネットワークは、次の三つのレイヤーで人工ニューロンを相互接続しています。/
おっとどうだ、それで合っているじゃないか。〈レイヤー〉というのは「穴(●)」に対する「線」のことだ。その線が相互に接続しているということだ。つまりこんなふうかな(●-●-●)。この辺りが脳の模倣(転写、コピペなのだ。つまりヒトの脳もそういうネットワークだよ、ということだ。脳の転写だから、そうなるワケだ。では、次の三つのレイヤーとは。
~つづく

2024年10月21日 (月)

nostalgic narrative 39

承前。
ごく簡単にオッカムの剃刀どころか、オッカムの鼻毛抜き程度に生成AIのシステムを説明(解説というほどではナイのだが)すると、まず、頻出する「ニューラルネットワーク」という手法を理解するのが手っとり早いと踏んで、PCのネットを検索「人工知能(AI)の仕組み」解説をあたってみる。
/ニューラルネットワークとは、人間の脳の働きを模した方法でデータを処理するようにコンピュータに教える人工知能の一手法です/。
とあるが、もともとコンピュータというマシンは脳に模して造られている。「ニューラルネットワーク」という、function或いはalgorithmが人工知能(AI)に用いられているということだ。ではそれはどんなものなのか。
/これは、深層学習と呼ばれる一種の機械学習プロセスであり、人間の脳に似た層状構造で相互接続されたノードやニューロンを使用します。/
ときた。さあ、ここらへんからがテキ屋と科学の別れ道だなということはワカル。まずニューロンだが、こいつはよく耳にする。たぶん脳の内部の伝達システム(そのものか、その何か)だ。ここで深入りする勇気も好奇心も学問もナイので、その程度に了解しておいて
/そこから「適応型システム」が作成され、コンピュータはそれを使用して過ちから学び、継続的に改善することができます/。
なので、つまり人工知能(AI)は「適応型システム」というものを作成するようだ。これは脳のニューロン伝達システムに適応するということだろう。
適応というものがどういう作用なのかが判然としないが、私はそれを「転写」つまり「コピペ」というふうに読み替えた。人工知能(AI)は脳の電子伝達システムをコピーすることに一応は成功したようだ。それを「ニューラルネットワーク」と名付けたのだ。と了解しておく。
/ニューラルネットワークは、ドキュメントの要約や顔の認識などの複雑な問題をより正確に解決しようとします。ニューラルネットワークを使用すると、コンピュータは人間に似た画像を識別して認識することができます。ニューラルネットワークは、さまざまな音声パターン、ピッチ、トーン、言語、およびアクセントにもかかわらず、人間の音声を分析できます。ニューラルネットワークは、ユーザーアクティビティを追跡して、特定のユーザーが関心を持つ新しい製品やサービスを見つけることもできます。ユーザーのソーシャルメディア活動に関連する製品を自動的に検索して推奨します。消費者は、ソーシャルメディアの画像から特定の製品を見つけるためにオンラインカタログを探す必要はありません。代わりに、自動製品タグ付けを用いて、製品を簡単に購入できます/。
脳が転写出来たのだからそれくらいは真似は出来るだろう。人工知能(AI)でなくとも、現在の普遍的コンピュータは「顔認識」「指紋認識」「DNA鑑定」なんてのは出来るんじゃないかな。
~つづく

2024年10月20日 (日)

nostalgic narrative 38

承前。
世間のAI騒動のメディア狂奏曲(音楽用語 狂想曲-ラプソディ の洒落的表現)を眺めていると、ふと「なんだかこういうことが以前にもあったよナ」とおもいあたるのだが、そうそう、パソコンというものがやはり世間に「商品」として出現したアレだ。なんだかスゴイものが出現したらしいということは、やはりメディア協奏曲でかき鳴らされていた。庶民大衆はこれはナニに使えばいいのだろうかと、電化製品売り場(当時はPC専用売り場-フロア-はなかった記憶がある)の店員さんに「これは何が出来るのですか」と訊ねるひとも多く、そりゃそうだよナ 炊飯器は飯を炊き、洗濯機は洗濯をしてトースターはパンを焼くのだから、このパソコンとかがナニをするのかは 誰もが質問する最大値だろう。ところで店員はみな苦笑いして「お客様はこれでナニがしたいのですか」と応えたというのがもっぱらのマスコミ、メディアの小ネタになっていた。この苦笑いというのは「素人は困ったもんだ」という嘲笑でもある。
似たようなことなら現在も時折目撃する。「今年の十二月で健康保険証は使えなくなります。本日お忘れの方は次からマイナカード保険証をお持ちください」という厚労省の貼り紙が医院の受付窓口に貼られるようになって(これ、ほんとは ほぼ詐欺、キツクいうと恫喝 なのだけど)、私など七つの医院病院を通院しているものは、待ち時間に受付窓口でどれだけの患者さんがマイナ保険証を使うのかとじっとみている。で、ごくたまにいらっしゃるのだ。マイナカード保険証の方がたまにだ。使い慣れているひともある。使い慣れるほど病院 医院には行きたくナイもんだが。ところが多くは受付窓口事務員さんの「反応しませんね」のコトバになって、その事務の方がいろいろマシンをいじって「おかしいな」とやってらっしゃる。「どれどれ」と、たいてい二人がかりになるから人手不足に輪をかけるとはこのことだ。そいで「マイナの手続きはお済みですよね」と事務の方から訊ねられると 患者さんは「えっ、手続きってナンですか それ」となる。これ以上は書かない。そういうことは日常茶飯の光景だといいたいだけだ。
こういう事象で庶民大衆をバカにしないでもらいたい。多くのヒトがマイナポータルが何であるかなんて知らない (ここで何をいわれているのかもワカラナイ〈私〉のようなヒトが多いということで、それに関連した統計データにおいて書いているのではナイ)。
ハナシをもどすと、パソコンが商品になって大々的に宣伝されたときと AI騒動はよく似ているということなのだが、もう一つAI関連でノーベル経済学賞に輝いた一人、米マサチューセッツ工科大学(MIT)のダロン・アセモグル教授はインタビューでらしいが、
/社会制度のあり方が国の繁栄に重大な影響を与えると論じてきた。一連の議論は経済政策にも影響を与えている。最近は人工知能(AI)が経済に与える影響について慎重な見方を示す。自身の研究によればAIにより消滅したり大きく影響を受けたりする仕事は5%に過ぎず、生産性を高める効果も期待ほどではないとし、AIブームに一石を投じる/と語った記事もあった。
5%なんかすぐに「倍バイゲーム」していく気がするんだけどねえ。だってそのての企業(アマゾンとかさぁ)は、小型原発建設推進などに多大な銭を出してるからな。ともかく人工知能(AI)は電気を食うらしいから。
他にもなにしろ〈騒動〉だからまだまあるのだが、とりあえず並行して量子生物学はかじり終えたので(何故そういう学問がここで必要かはこのアトのブログを読んでもらうしかナイのだが)ぼちぼちと、あくまで私のワカル範囲でそもそもAIとはどういうモノなのかにススム。
~つづく

2024年10月14日 (月)

nostalgic narrative 37

承前。
もちろんAIの利用、活用、使用については明るいというか人道的というか、そこいらのニュースだけが歩いているのではナイ。生成AIがでたらめな情報を、あたかも真実のように答えてしまう事象を「ハルシネーション」というが、人為的にそのようなことが行われるニセ情報行為も多々あるからだ。
電子版ニュースには【OpenAI、イランやロシア勢力が情報工作 ChatGPT悪用】なんて見出しがあって、内容はというと/米新興企業オープンAIは10日までに、同社の人工知能(AI)をインターネット上の情報操作に使った事例を2024年に20件以上突きとめたと発表した。イランやロシアの集団が工作に関与し、生成AIで記事やSNSへの投稿をつくったという。米大統領選をはじめとする選挙も標的だったと明らかにした。イランの勢力は米大統領選への介入を狙ったとみられる記事をAIで作成していた。「STORM-2035」と呼ばれる集団で、700〜900語と長い英語の文章をつくり、ウェブサイトに掲載した/
こういうのは拾い上げるとキリがなくてうんざりするのだが、「うんざり」したほうがイイとおもうので、つづけてみる。
/ロシアの集団もSNSの投稿作成にAIを使っていた。英国やフランスを対象に、両国のウクライナ支援を批判するコンテンツを発信した。Xへの投稿には、オープンAIの画像生成「DALL-E(ダリ)」でつくったAI画像を添えていた。フランスを標的とする情報工作のなかには、24年夏のパリ五輪の運営が失敗だったと非難する内容もあった。ウクライナに侵略したロシアは同五輪に国としての参加を認められなかった。選挙に関する情報工作を試みたのは4集団あった。米大統領選のほか、アフリカのルワンダでも選挙前に国内世論へ働きかけようとしたケースがあった。中国を拠点にするとみられる勢力はオープンAIの社員を標的にサイバー攻撃を仕掛けた。顧客サポートを求めるチャットGPTの利用者になりすまし、データ流出などを狙うマルウエア(悪意のあるプログラム)を社員らに電子メールで送ったという。オープンAIは米国内のリベラル派・保守派にそれぞれ働きかけようとしたとみている。これに対してオープンAIは、SNSの投稿やサイバー攻撃がAIによって影響力を増した証拠はないと説明している。選挙を巡っても、AIでつくった投稿や記事が人々に広く伝わった事例は見られないという。同社は「世界中の選挙と民主主義のプロセスにおいて、悪意ある当社技術の利用を特定、阻止する努力を続ける」と強調している。/
というのがオープンAIのほうからの反論なのだが、こんなものを幾つあげられても「うんざりする」だけだということは読者の胸のうちだろう。つまり情報の〈正・誤〉が判然としないのだ。こうなるともはや世界の趨勢は「情報の終焉」と呼ぶにふさわしくなってきている。要するに何処までが〈デマ〉で〈正・誤〉の判別のラインを何処に引けばいいのか、という混乱だ。デマについては、次のようなニュースも拾うことが出来る。
/米南部を相次ぎ襲った大型ハリケーン「ミルトン」や「へリーン」を巡るデマがSNS(交流サイト)で続出している。人工知能(AI)で作成した被災地の偽写真などが拡散しているほか、被災地にまったく政府支援が届いていないとする主張も流れている。さまざまなAI作成の偽写真が拡散されている。例えば、赤いライフジャケットを着たトランプ前大統領が膝まで水につかりながら被災地を歩く様子の偽写真や、救助用ボートに乗り、涙をこぼしながら子犬を抱える幼い子供の偽写真などがSNSで投稿されている。「米政府の支援が全く届いていない」と主張する動画も出ている。これについては白人至上主義者の団体が作成し、勧誘に使っているという。/
呆れてくるだろうが、最後にもう一つだけ挙げて、情況論を終えることにする。
/イスラエル軍のソフトウエア部隊司令官は、軍がパレスチナ自治区ガザでの軍事作戦で人工知能(AI)を利用していることを認めた。ソフトウエア部隊「マツペン」を率いるエリ・ビリンバウム大佐が日本経済新聞の取材に応じた。国際社会はAIやドローン技術の急速な発展が、キラーロボット(自律型殺傷兵器)出現につながると懸念する。イスラエルのネットメディア「+972マガジン」は4月、軍が標的を特定するためにガザで「ゴスペル」「ラベンダー」といったAIツールを利用していると報じた。国連のグテレス事務総長は「生死にかかわる決定のいかなる部分もアルゴリズムの冷酷な計算にゆだねてはならない」と警告した。「+972マガジン」の取材に応じたイスラエル軍兵士は、AIが標的だと下す判断を「ただ承認するだけ」で、その時間は標的1人あたり約20秒だと証言した。英ロンドン大クイーン・メアリー校のエルケ・シュバルツ教授は「人間はコンピューターの言うことを何でも信用する傾向があり、特にコンピューターのスピードについていけない場合はなおさらだ」と指摘している。/
さて、私たちは面倒でも苦手でも ともあれAIそのものについて知識を得なければナンニモ出来ないな、というところに立たされているようだ。
~つづく

2024年10月11日 (金)

nostalgic narrative 36

松屋は何に失敗したのだろう。最後に食ったのはもう半年以上前で食いたいメニューではなかったが、それにしてもとても美味いとはいえなかった。客がまばらになると、夜の灯も薄暗く感じられる。さらに店員の顔色さへも。
松屋の失墜についてはナニか気がついたときに述べるとして、最近の騒動はどうしたって「人工知能 AI」につきるだろう。と、いきなり飯屋から最先端電子計算機に話題を移すのだが、こういうところが他者をして「サヴァン症候群」などと誤解されるところなんでしょうが、さほどの天才 異才ならば もちっと銭になる仕事をしているわ。
「人工知能 AI」についてはなんやかんやと話題にはなっていたが、/2024年のノーベル物理学賞を米プリンストン大学のジョン・ホップフィールド教授とカナダのトロント大学のジェフリー・ヒントン名誉教授が受賞/というニュースが例年のノーベル賞発表の一番手で入ってくると、それに続いて、/2024年のノーベル化学賞を受賞することが決まった米グーグルの人工知能(AI)開発部門、グーグルディープマインドのデミス・ハサビス氏とジョン・ジャンパー氏が9日、オンライン会見を開いた。AIが科学の発見を加速させる究極のツールになる可能性があると指摘した。ハサビス氏は幼少期には「天才チェス少年」として名をはせ、自分の思考について考えることをきっかけにAIの世界に入った。神経科学者でもあり、人間の脳をまねた情報処理手法を研究した。ハサビス氏は「これからは逆で、数年のうちに神経科学の分析にAIが使われる黄金時代がやってくるだろう。AIは人間の心や脳の機能を理解するのに役立つ」と話した/と、同じノーベル賞ニュースが電子版を飾る。
さらにこれでもかというふうに、/全盲でも周囲が「わかる」ウエアラブル端末、高松で開発(LBS)/が映像ニュースで飛び込んで、この開発にはAIがかかせないとのナレーション。
とどめの一発はノーベル賞ではナイが、/生成AI(人工知能)が日々進化している。1年ほど前、友人でベネッセ教育総合研究所教育イノベーションセンター長の小村俊平さんが「応答型志望理由書作成システム」のようなものを個人的に作ってみたというので見せてもらった。志望大学のアドミッションポリシーに則してAIが問いかけてくる。そこに自分の意見で答えていくと、志望理由書に仕上がる。「小論文の添削をお願いできるか」とAIに聞いてみたところ、「喜んでお手伝いいたします」「高度な言語モデルであり、文法、語彙、論理構造、文章の流れなど、小論文の様々な側面を評価できます」と自信満々な答え。添削にあたりテーマや字数、読み手は誰かなどの要件も示してくれる。なかなか頼もしい。試しに私自身、ある記事の草稿を添削してもらった。よりわかりやすくするための要点を具体的に指導してくれ、最後には草稿を書き改めてくれた。
メディアや情報に詳しい奈良女子大学付属中等教育学校国語科の二田貴広さんは「小論文の指導は生徒に合わせるため時間と労力がかかる。AIに要件整理や表現の添削を任せれば、教員は生徒が考えて書くための支援に集中できる」と指摘する。生成AIの進化で小論文指導が変わる。教員は専門性を生かし、「何を書くか」の指導に注力できる。この変化を、多忙な教員の負担減にもつなげたい/これは日本のニュース。ついに人類は黄金の未来、千年王国に突入したのか。
いや、待てよ『禁断の惑星』ということもある。そこはひねくれ者の主筆、「鈍工愚能」でもって人工知能AIをリサーチすることにした。「ともかく〈量子生物学〉をかじってみるか」と、ここでもあらぬ方向に疑似「サヴァン症候群」が作動した。
~つづく

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