nostalgic narrative 20
ジャッキー・チェンは、自分の人生に満足しているかどうかというジャーナリストの質問に、次の賢明な言葉で答えました。
「ご存知のように、私はかつてとても賢明な言葉を聞いたことがあります。
あなたの懸命な働きはすべての失業者の夢です。
あなたの落ち着きのない子供は、子供のいないすべての人の夢です。
あなたの小さな家はすべてのホームレスの夢です。
あなたの小さな資本はすべての債務者の夢です。
あなたの健康状態の悪化は、不治の病を持つすべての患者の夢です。
あなたの平和、安らかな眠り、手に入る食べ物は、戦争中の国のすべての人の夢です。
自分が持っているものすべてに感謝しなければなりません。結局のところ、明日何が起こるかは誰にもわかりません」
以上はいま関わっているSNSからの拾い物だが、つまり又聞きということになるが、この賢者という存在が実在なのかどうかはワカラナイ。しかし、少なくともジャッキー・チェン自身が語ったとするよりも、真実味は大きくなっている。このショート・メッセージを記したものの作話なのかも知れないが、だとすれば、極めてよくできたnarrativeといわねばならない。「ご存知のように」で始まっているので、これは、海外の業界では有名なハナシなのかも知れない。
ジャッキー・チェン氏は、自分の遺産を一文も身内(子供)に相続させなかったというエピソードは私も知っている。中国共産党に入党したいと述べた、というハナシも何処かで読んだ。そういったことがフェイクなのか、事実なのか、私にはいまのところそれはどうでもイイことだ。
『ベスト・キッド』(2010年のアメリカ・中国合作映画。1984年の映画『ベスト・キッド』のリメイク)で、キッド(少年)の師匠役を演じたジャッキー・チェンのみせた〈背姿〉は、いまも記憶している映像のひとつだ。それで充分、賢者のコトバの裏はとれていると私にはおもわれる。