時世録・32
終わらぬ夏。そんな感じもするのだが、今朝の買い物の時間(その日の晩飯の惣菜、具材はたいてい10時開店のスーパーの開店後30分にいくことにしているのだが)、雪駄鳴らして帰りには心臓破りになる道筋で、秋の空気を少し感じた。収穫なのか、肌の感覚なのか、Homo sapiens独特のゲノムがそうさせたのだろう。
今朝のニュースで、ロシアの月面調査マシンが月面に衝突してオジャンになったのを観て(電子版だもんで)、ざまあみろとおもった自分が、Homo sapiensのご先祖に対してたいへん恥じ入ることであったと、頭(こうべ)を垂れて、そうなんだよな。戦争していても研究実験している科学者はいるのだ。中国でも文化大革命の時代に科学は進展したのだそうだ。
マオ・ツォァトン(毛沢東)が2000万人もの粛清をしている間、科学者たちは蚊帳の外で、好きな研究がなんでも出来たのだそうだ。中国の月面探査機には2000万人の血がこびりついているのだ。宇宙航空研究開発機構 JAXA(ジャクサ)だってなにも「はやぶさ」だけを打ち上げているワケではナイ。いろいろと、ニュースには出来ないものを宇宙に向けて飛ばしているのだ。
それはともかく、そのゲノムが感じた秋のささやかな空気で、なんとか今年の夏も生き延びられる、と、そんな気がしてきた。Homo sapiensがいつごろこの世界に現れたかは諸説あるが、いまのところ20万~30万年前あたりだろうという説が有力ではある。ミシェル・フーコーにいわせると、人間など浜辺の泡沫のようなもの、らしいが、それもなんだか涼しそうでいいじゃないか。
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