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2023年5月25日 (木)

時世録・15

/私の中でくすぶり続けたのは、「ヒロシマ」という舞台の価値が利用され、消費されただけではないか――という、猜疑心(さいぎしん)に似た感情だった。カナダから来日した被爆者のサーロー節子さん(91)が「サミットは失敗だった」と批判したと知って、その思いは強まった。家族や同級生、大切な人々を原爆で失った。「4歳になるおいは、ひどいやけどで肉の塊のようになり、最期まで小さな声で『お水、お水』と求めて死にました」。原爆被害の実相を伝え、核兵器をなくそうと訴える活動を支えてきたのは、同じ苦しみを誰にも味わわせまい、という使命感である。「核兵器を議論する際には、人間を中心に語るべきです」/(元村有希子 毎日新聞2023/5/24 東京朝刊2面 オピニオン)
と、あるのだが、いっぽう、
/21日に閉幕した主要7カ国首脳会議(G7サミット)で各国首脳に体験を証言した被爆者の小倉桂子さん(85)=広島市中区=が22日、広島市内で記者団の取材に応じた。21日に原爆資料館(中区)で対面したウクライナのゼレンスキー大統領の様子について、「必死で泣くのをこらえているように見えた」と語った。
 小倉さんによると、ゼレンスキー氏は、館内で展示物のほか、広島の街に原爆が投下される瞬間を映像と音で再現するパノラマ展示を見学。厳しい面持ちで見入っていたという。毎日新聞 2023/5/22 13:59(最終更新 5/22 20:11)/
とある。
私はこの前のつづきのようにG7の後追い感想など書く気はなかったのだが、この両者の〈感覚・感性〉を読み比べて、こんなことを述べると「ネトウヨ」とやらに間違えられるのを覚悟で(というのは大袈裟。ネトウヨとか称されているフテーのおからみたいな連中については不問)後者に☆付けます。理由なんぞ説明も解説もしない。このブログ読者には無用だとおもうので。
アルゼンチンの大統領アルベルト・アンヘル・フェルナンデス氏(だとおもうんだけど)の記事も目にしたが、要するに「同じ考えの者どうしで議論など出来るワケがイ」とか、自分の名前より短いコメントだったとおもう。しかし、アベンジャーズにせよ、ジャスティス・リーグにせよ、昨今の流行りのようですから『G7&グローバルザウルス』といきたいんでしょう西側としては。
私はヒロシマの原爆ドームを観て、「で、このレプリカはいいとしてホンモノは何処にあるんですか」と、まぬけなことをご当地のひとに質問したことがありました。資料館はナガサキで、修学旅行のときに観てます。ちょうど昼飯時間で、不味い中華飯を食いつつ、誰かが「人命救助やっ」と大声で窓の外を指さしました。窓にかけつけ、外を観ると、河川のモーターボートの事故なんでしょう。スクリューに巻き込まれたらしく、緑藻の河に血の雲が水面に湧き上がってきていて、女生徒は殆どが気持ち悪くて中華飯はもう食べられないということで残しましたが、あれは不味くて食えなかったかっこうのいいわけだったんでしょう。
しかし、そいつを観たせいか、ここより先は未成年は立入禁止の展示場にもこっそり入って観たんですが、あの河川の澱む血が稚拙な被災人形をリアルにしてしまい、たしかに中華飯どころじゃねえなとはおもいましたワ。
そうそう、アルンゼンチン(だったとおもうんだけど)の大統領は「ウクライナは負けるから、負けるところに支援はしない」ともいうとったナ。これで、ロシア(+中国)陣営とウクライナ(+西側)陣営の算盤だけはよくワカッタG7でした。

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