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2022年11月21日 (月)

アト千と一夜の晩飯 第二十夜 こういうone scene

が、撮りたい。とおもうのである。

冬、深更のbar。
ヨーロピアン・ジャズ・トリオの『ソナタ』が流れている。けっこうな数の客。
カウンターで角刈りに黒いハイネックセーター、還暦を過ぎたとおもわれる男(高倉健さん)がpaper bookを読んでいる。
手前にストローがさされたトマトジュース。
バーテンダーは他の客のカクテルの注文のためにシェイカーを振っている。
ウイスキーグラスを片手に今晩お茶ひいたらしい年増の女が健さんに近づいてくる。パンツのみえるサイドカットのワンピ。

女「(男の脇に立ってグラスの酒を一口舐めると)お兄さん、お仕事は、何。

と、まあ、男を誘惑(仕事の鴨に)するつもりなんだろう。

健さん「(女を観もしないで即座に)アニメーターです。

女は、男の雰囲気と職種の落差に驚いたのか、慌ててグラスを床に落としてしまう。
同じくバーテンダーの手からはシェイカーボトルが滑って飛ぶ、床に引っ繰り返ったボトルから中身が零れてしまう。
テーブル席の客たちがいっせいに健さんを観る。
かなりの時間(といっても1~2分)の静寂があって、

健さん「いけなかったですか。(ストローでトマトジュースを飲む)
女「アニ、
健さん「(バーテンダーに)シーバス・リーガルの12年。この方に。でしたよね。
女「はいっ、ええ、ありがと。(とりあえず床の欠けたグラスを拾う)
健さん「そちらには、ギムレットを、つくりなおして差し上げて下さい。
バーテンダー「はい、かしこまりました。

ワインを注いでいたままのテーブル席の男が、ワインが溢れてテーブルに流れているのに気づく。

健さん「(バーテンダーに)つのまいさ、さんの『泡沫サタデーナイト』あるかな。あったら、かけてよ。
バーテンダー「はい、ございます。ハロプロですね。

歌が流れる。健さん、ストローで、トマトジュースを。このとき、手にしていたpaper bookのタイトルの表紙(英語)が少しみえる。

と、以上ですな。いいsceneです。

:いま動画ドラマ原作にコミックが多かったり、アニメのレベルが高かったりするのは、その周縁に才能が集まっているということです。かつてそういう才能は、小劇場演劇界隈に在りました。それ以前はロマン・ポルノ現場でしょう。(主筆)

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