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2022年11月

2022年11月28日 (月)

アト千と一夜の晩飯 第二五夜『寿歌』とロ×ウ戦争・4

●「まあ、勝ち負けは運やとおもうておくけど、けっきょく、ロシアはなんでウクライナに侵攻しよったんや。
〇「そいつはですね、彼のかんがえでは、ヒントになるのはプーチンの当初の演説に/ウクライナはネオ・ナチだっ/というのが多く出てきたことやというてますな。つまり、ハナシは第二次世界大戦のスターリングラード攻防戦に遡ります。緒戦は枢軸軍側の優位に進み、市街地の90%以上を占領したものの、最終的にはソ連軍側の反攻により、ドイツ第6軍を主軸とする枢軸軍が包囲され、降伏した、と。これは独ソ戦の趨勢を決しただけやのうて、第二次世界大戦の全局面における決定的な転換点のひとつとなったんですが、まあ、こいつですわ。
●「ああ、あのソ連の戦死者が200万人ともいわれているアレか。あれがなんやね。
〇「つまり、あのあたりまで連合軍はナチスに圧されてたんですが、あそこで戦局が逆転するんです。ということはつまり、ソ連は200万人の犠牲者を出して第二次大戦を勝利に導いたと。ところが、報奨でんな。これ、ヤルタ会談とかで決めましたな。あのときソ連は北海道はもらう云うてたんです。それが、そらアカン、北方列島までや、になった。チャーチルとスターリンとでは格がチガイマスわ。それからアトも、東西欧羅巴においてなんや東ヨーロッパは田舎もんやという扱いになった。NATOに対してワルシャワ条約機構という軍事同盟つくったけど、冷戦終わって解散ですわ。ほなNATOも解散してくれと頼んだんですけど、/それとこれとは別や。その代り東には1インチも踏み込まへんから安心せい。/ゴルバチョフやったかエリツィンやったか、あそこは大統領と首相がおる国ですので、わかりにくいんやけど、プーチンのすぐ前にワルシャワ条約機構は解散ですわ。そやけど、NATOは残った。残ったばかりか、東ヨーロッパはみな都会的な西ヨーロッパに憧れて、EU行ったり、NATO入ったりですな。1インチどころアリマセン。
●「いや、みなまで聞かんでもようワカルわ、つまりロシアはネグレクトみたいなことをされたと、そういうことやな。ガキやあるまいに、と。
〇「しかし、ロシアは広いいうても農業国ですから、産業がアリマセン。銭は天然資源を売って、それで石鹸を買う、酒はウォッカくらいしかナイ。そういう国でっせ。軍事産業なら世界のトップのアメリカと並んでいるという自負はあります。しかし、こないだ久しぶりに核実験してみたら、古くなってて、3割もまともにいごきまへんということもワカッタ。そやけど核は核や。ベラルーシは律儀にロシアにくっついてますけど、あそこは大統領も農民でっせ。ビンボですねん。ウクライナはもっとビンボらしい。それが、ゼレンスキー、大統領の支持率上げんとして/NATO入ります/云うた。プーチン、びびりますわ。タワケ、よっしゃ、ほなこないだのクリミア半島みたいにいっちょかましたれ、強いロシアをみせたれ、が、「特別軍事作戦」ですわ。軍部のほうは突然そんなこと云われても、具体的にどうせえとプーチンが云うてんのかがワカリマセン。ほいでも旧型の戦車で隊列つくって、のろのろとキ―ウ目指していきよりました。何をするのかワカラン軍隊ほど始末に困るもんはアリマセン。一発撃っとこか、と、撃ったが地獄の入り口ですナ。このあたりの情報はアメリカに一年前から筒抜けで、ゼレンスキーもNATOも侵攻の一週間前までは/そら、ナイやろ/とおもうてたらしいです。アルと云うてたのはアメリカ情報局とイギリスのシンクタンクだけらしいですナ。
●「しかし、あった、というか、なんやそうなった。士気が低いというよりも、演習程度にしかヤル気がなかったロシア軍や、いつのまにかウクライナが手にして訓練まで受けてたアメリカ製の対戦車砲でズタズタ。そいで、いろいろあって、いま、か。
〇「そういうことらしいです。いまはドネツク河には橋がナイので、両軍睨み合いの膠着状態とかいうてますが、ウクライナの肩がけ砲とドローンは衛星レーダーで、向こう岸のロシア軍を狙い撃ち出来ますねん。もうゲーム機器みたいなもんですわ。しかし河を渡るのはしんどい。しばらくは、キーウ近辺のインフラがもどるまで、ここで、ロシアの弾の無駄撃ちさせとけ、てなもんですわ。
●「なんや阿呆みたいなハナシやな。
〇「戦争みたいなもんは、軍人にとってはオモシロイことやとおもいますが、国民にとってはまったく阿呆らしいことですねん。
●「ほんでも、ぎょうさん、市民も死んでるやないか。
〇「まあ、愛国心とかが急に芽をふき根を張ったと、そういう状況でんな。
:まだ、つづくようです

2022年11月27日 (日)

アト千と一夜の晩飯 第二四夜『寿歌』とロ×ウ戦争・3

〇「『寿歌』の舞台(美術)は、当時は予算もなかったし、どうせ女優の練習用台本やから、何にも無いところがええけど、というのがまずあって、マンガとかなら、「砂漠」とか「海」にすると藤本(藤子・F・不二雄)先生が彼と対談したときに云うてはったんで、ほな、核戦争が終わってものみな瓦礫になったということにして、何にもナイ舞台にしたそうです。ですから、核戦争とは何の関係も(美術以外は)無かったんですけど、当時の世界の潮流、傾向というのが反核ムードで「反核演劇」と捉えられたそうです。文学者の反核署名運動とかもあって、上演するので反核署名を、とか頼まれたのを彼は断わってますネ。
で、当時の劇団にドンドン入団して来る目ぼしい女優がほぼ演じたんですけど、これが奇貨というか、水疱瘡が流行って女優が次々と本公演中に毎日ヤラレテ交代するということになって、けっきょく難を免れた佳梯かこさんが常打ちになったとのことです。
●北村想本人は流行性の疾病に強いみたいやな。インフルエンザに罹患したのも六十過ぎてからやそうやし、ワクチンも打ったことなかったらしい。劇団員全員がインフルになったときも一人平気やったけど、鬱病のクスリ飲んでいたから、どうもそれが効いているのとチガウかとかおもってとか聞いたことあるわ。
〇「いまも内臓系の疾病はぜんぜん無くて、血液検査も健康水準なんですけど、まず鬱病(これはもう45年)、右膝変形性膝関節症、左膝半月帯損傷、頸椎疾患、加齢性難聴、聴音過敏症、耳鳴り、腰痛、ドライアイ、初期認知障害的記憶疾患(忘れるのではなく、記憶出来ない)、両手首腱鞘炎、全手指関節変形関節炎、足は末梢血管不随、鬱病からくる全身疼痛でときどき「死んでたまるか」とのたうち回っているそうです。それでもこれで週一回泳ぎに行っているとか。泳ぐと気持ちええらしいです。三十まではまったく泳げなかったんですが、その当時の奥さんが奥さん自身のために買い求めた『ビギナーからの泳ぎ方』を読んで、そのとおりに泳いだら泳げたらしいです。(奥さんは結局読みもしなかったらしい)。「演技でも何でも基本はいっしょ、理屈どおりに正しくヤったら出来るようになる」とか云うてましたワ。
●ほんで、『寿歌』のほうは、どやねん。
〇「世界情勢(状況)が不穏になったり、地震とかの惨事が増えると上演する劇団が増えるという事象はあるみたいです。
●「ということは、ロシアがウクライナに侵攻したあたりから増えてるのかな。
〇「プーチンが「核」のことをべらぼーに云い散らかしてますからね。
●「じっさい、ロシア=プーチンは「核」を使うのかな。彼はどういうてんねん。
〇「それに関して彼は/使わないか、使えないかのどっちかで、じっさいに使う気があるのなら、周囲の軍や参謀や資金源があんな呑気にしているワケはナイ/と云うてますね。現状、ウクライナのインフラ攻撃用のミサイルが不足しているので、核弾頭外して撃ち込んでいるみたいですが、これも弾切れに近い状態というサーベイ(物事の全体像を把握するために広く行う調査のこと)もありますね。彼が云うには「核」は防衛出来るそうです。核ミサイル成層圏離脱の減速時にマイクロウェーブタイプのドローン波状攻撃で、電子誘導不能か核弾頭炸裂制御不能にすればいいんだそうです。つまり核の無化ですね。
●「そんで、ええのん。そんなこと出来るんかいなほんまに。えらい簡単やな。核ミサイルはどうなるねん。
〇「どっかの畑に突き刺さるのとちがいますか。
●ロシアとウクライナ、どっち勝つ、云うてる。
〇「ハッキリとした予想はやっぱり彼にもワカランみたいですが、確率としては、ロシアの内部崩壊(軍と非正式軍)つまりクーデターが早いか、NATO、EUの分断、これはやっぱり未だにロシアから購入している天然ガスを巡ってですね。これが先か、アメリカの共和党議会によるウクライナ支援終了が先か、というとこかなぁ、とか。
●中華大国はどないなんねん。
〇「漁夫の利といきたいところでしょうけど、習近平のネオ・毛沢東主義による経済停滞と民衆不満(具体的にはゼロ・コロナ政策)の抑制で余裕ナイやろうけど、今度のウクライナの様子を台湾の親中派国民党支持国民も、よお観てて、あんなんになるくらいなら、まだ香港のほうがマシやと、武力制圧に対抗することはナイだろうから、けっきょく無血併合になると云うてますな。しかし、これは台湾側のちょっとしたtrapらしいです。
:つづくらしいです

2022年11月25日 (金)

アト千と一夜の晩飯 第二三夜『寿歌』とロ×ウ戦争・2

〇「「戦争」に関しては二つ、気に留めたテレビの討論番組を観ているそうです。一つはまだ十代の頃、若いウヨクと若いサヨクが太平洋戦争について討論した番組で、これは白黒テレビで観たらしいです。そこで、サヨク青年があの戦争はついに原爆の悲惨さを生んだと発言したんですが、それまで黙っていたウヨク青年がひと言、「落としたのはアメリカやろ」といったんですが、サヨクのほうは暫しコトバを失ったようだったらしいんです。これにはヒジョーにショックを受けたというてましたね。
●「虚を突かれるちゅうやっちゃな。焼夷弾かて、あれやで、木製の日本家屋向けにアメちゃんが研究して造ったナパームやからな。あれな、爆発せえへんねんで。その代り瓦を突き抜ける鋭さがあって、畳に刺さってそこで中の特種油に火ィがついて燃えよんねん。アメリカは今度のロシアのことでもそやけど、よう相手のことは研究しとるワ。北朝鮮のこともかなり諜報研究しとったんやけど、トランプが将軍さまと会談(シナリオありだったらしい)しよったやろ、それでアメリカの戦略planはみな台無しになったらしいナ。あの将軍さまの妹おるやろ、ヒステリ持ちでちょっとイカレとるけど、兄貴(将軍さま)にトランプならいけるであんちゃん、とか助言して会談させて、うまいことトランプ騙したみたいやで。おっとすまんなハナシの腰折って。ほんで、
〇「もう一つは討論会というか、小学生の話し合い程度のものを専門家が訊いて意見、指導をするとかいう番組で、これ、エネーチケーやったからカットになったらしい部分をユーチューブで、誰ど(たぶん関係局員)がスッパ抜いたみたいなんやけど、テーマは「戦争について」みたいなもんで、オワリ近くで、まあ、教育番組やから「戦争はヤったらアカン」てなところでまとまるんですけど、カットされた部分というのが、これもずっと黙って聴いとったおとなしそうな子が、「戦争はヤったらアカンけど、どうしてもやらなアカンようになったら、絶対に勝たなアカンとおもいます。しかし、相手が核爆弾持ってたら絶対に負けるから、というて、こっちも核爆弾持っても、撃ち合いしたらけっきょく負けと一緒やから、核爆弾に勝てる方法をかんがえるのが戦争に勝つ方法やとおもいます。センセイは戦争する前に話し合えとかいうてましたけど、話し合って解決出来へんから戦争になるんやとおもいます。そやから戦争するんやったら勝たなアカンです」とかいうてますねん。スッパ抜いた誰かが後日談みたいなのをまた上げよったんやけど、その子、それからイジメにおうて、がっこうヤメタらしいですわ。たいぶん前の、まだ彼が飲み会に出てきてた頃のハナシですけど、呑むとたいてい彼はそのハナシして、「そのボンは健さんみたいなもんやな」いうてましたね。
●「ちょっとアナクロやな。それと『寿歌』となんの関係があるねん。
〇「いや、当初ゲサクは健さんのイメージで行くつもりやったらしいんやけど、それはno sideにして、健さんは、別のホンでイメージング・グレイスですわ。
●「はへっ。そら、あれやろ、盛っとるやろ。何がイメージング・グレイスや

2022年11月24日 (木)

アト千と一夜の晩飯 第二十二夜 『寿歌』とロ×ウ戦争 

〇「きょうは一つ、タイトルに記したようなことを書いてみようとおもうんです。
●「おもしろそうやな。
〇「北村想の代表作、小劇場演劇の金平糖(ほんとは金字塔らしい)、世界演劇の流れを変えたといわれている(ウソ)『寿歌』を北村想が書いたとき、彼はインタビューで必ずこうこたえています。/何を書いたのかワカランので、ワカルまで上演は続けます/。これはかなり彼の本音だとおもいます。
●「だいたいにして、彼の書くものはなんやワカランからな。
〇「いや、そうでもなくて、彼自身にはワカッテいるはずです。
●「そら、そやな。いつも、読むほう演じるほうが/ワカラン/というのに焦燥しとるからな。しかし、下手に誤読されるのもかなりイヤがってるな。顔には出さんけど、口に出すときあるもんな。こないだの静岡の劇団で、栄養失調みたいなチビでボンボンの有名大学出が演出した『寿歌』なんか観て、やっぱり名古屋の某拝権威主義的招聘団体はアカンな、いうとるもんな(いうてない、いうてない)。
〇「で、彼は『寿歌』が何かワカッタので、上演を終えたんです。
●「けっきょくナンやったんや。
〇「北村想がいうには/あれは、何でオレはキリスト教になれへんのか。或いは自分はやっぱりキリシタンにはなれへんな/だったそうです。
●「つまり、彼としては、キリシタン(キリスト教徒の総称)になりたかったんやナ。
〇「『けんかえれじい』(鈴木 隆、鈴木清順)と『正統とはなにか』(チェスタートン)の影響ですな。しかしそうはイカンかった。けっきょく、彼の〈位置〉としては『悪魔のいるクリスマス』の作家、これがイチバン近いでしょう。演出家の寺十なんかは、/北村想は役者というよりペテン師である/と、さすがに洞察力スゴイですけど、いうてみたら「ペ天使」でしょう。 ペテン師というと最近は詐欺師と同義にとられてしまいますから。詐欺師は悪質な泥棒ですけど、ペテン師はテキ屋、香具師(ヤシ)の仲間ですんで。「胡麻の蠅」と「護摩の灰」のチガイがあります。
●「べつにキリシタンに成れんでもかめへんけど、似非というか、パチもんキリスト教系作家として作品書いてるけどな。
〇「本人にいわせると、あれは営業用やそうです。商売道具ですナ。しかし、いま世間というより政界を騒がせているQ統一教会とか、あるいは「エホバの証人」とか、いろいろとそこの信者に懇切丁寧にハナシは聞いたのはほんとうです。
●彼はネチコイからな。最初はたいていこんな娘っ子がなんで、こんな宗教にハマッとんねんという下心半分、情が半分でハナシ訊いていて、これはちゃんと勉強して、この子を真人間にせなアカンという奇妙な仁愛があるな。口説くつもりが、宗派教派の教義のほうに興味が移って勉強してしまうらしいナ。
〇「いや、それはアルかもしれませんが、彼の所持している聖書なんかもうボロボロで、書き込みとunderlineだらけでっせ。若いとき、けっこうのめり込んだみたいで。
●「あの『ユダの福音書』まで読んだちゅうからナ。
〇「それ関係のは数冊、サブテキも読んでますね。で、辿り着いた結論は/やっぱり、キリスト教徒はイエスだけやな/というニーチェの『アンチ・クリスト』と同じものと、/ユダはイエスのことが心底好きやったんやな/という哀れみですね。この二人にだけはsympathizerですわ。
●「このハナシおもしろそうやから、ちょっと何回か続けてみよか。
〇「その気でおます。
つづく
:クリスチャン(主にプロテスタントなど)というのも、カトリック(ローマ法王の仲間)というのも、オーソドクス(正教会、東方諸教会、カトリック教会、聖公会、および福音主義教会(ルター派と改革派教会)、長老派教会、メソジスト監督教会などなど)も、キリスト教の教派の一派にしか過ぎないので、総称としてキリスト教徒(キリシタン)を用いることにした。(主筆)

2022年11月23日 (水)

アト千と一夜の晩飯 第二十一夜 革命的ロマン主義

あるとき、毛沢東はふと、ではあるが確信的にこうおもった。/「共産主義」が至高(理想)の世界の在り方だとする。世界が共産主義の反映として統一されるときが来るとする。とすると、もっともエライ(力)のあるのは誰か(何か)。もちろん、そこでHegemonie(ヘゲモニー・権力)を持つものだろう。それは労働者ということにマルクス共産主義では説かれている。しかし労働者は変数であり多数だ。そうなると、ヘゲモニーはその指導者ということになる。即ち共産党の党首、議長、首席(いわゆるhead)がもっもとヘゲモニーを持つものだ。では、その方向に進もう/。こういうのを社会学では「革命的ロマン主義」という。もし、毛沢東の思考、指向、試行する方向に政治システムがすすむとする。と、生じてくるのはヘゲモニーの奪い合い。つまりは権力闘争ということになる。それは紛うこと無く殷より始まる中国の王朝歴史ではないか。秦始皇帝によって、中国は天下統一が成された。今度はマルクス共産主義によって天下統一ということになるのだろうが、結局、また権力闘争が起こるのではないか。社会学に無学な毛沢東にはそこまでかんがえは至らなかった。ともかく、統一が先だ。国民党を追い出し、かくして、一応中国統一は革命的に成された。このとき、毛沢東が云ったのが有名な「革命にもっとも必要なのは敵(この場合は国民党)と闘う銃器だ」。が、あろうことか労働者は豊かにならなかった。中国はド貧国となった。変わったのは、道路にあふれる自転車の数だけだろう。(主筆も当時、中国に立ち寄っている)土地は地主から取り上げられて国有になった。工業もそうだ。しかし、労働者をいくら増やしても労働力はアップしない。何がアカンのか。うーん、とまた毛沢東は阿呆(不勉強)な頭脳でかんがえる。そうか、文化がアカンのとちゃうやろか。文化を変えなアカンのや。かくして文化大革命が起こる。中国の文化を徹底革命せよ。で、文字通り(歴史の示すとおり)中国の文化はほぼムチャクチャになった。文化人はみな引っ括られた。銃殺など日常茶飯。親のキンタマを我が子が蹴った。子供は云う。「マオ(毛沢東)は蹴ってはいけないと云うてない」もちろん、謀叛だか権力への叛逆は起こる。いわゆる「四人組」とかいうのがこのとき縛についた(キンタマの無い方もいた。毛沢東の夫人だ。この頃、毛沢東はプール付きの邸宅で煙草を燻らしていた)。毛沢東の次にヘゲモニったのったが、何度も失脚させられつつも、毛沢東から走資派と蔑称されつつも、へばりついてのぼりついた鄧小平と劉少奇だ。「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫である」「窓を開けば、新鮮な空気とともにハエも入ってくる」このコトバどおり、改革開放路線は、現代中華帝国の社会主義の顔を持った権威主義における経済路線の始まりである。うーん、として、もだ。革命的ロマン主義の亡霊を手厚くだか手荒く葬った習近平における、いまや大貧国から世界二位の富裕国、軍事大国になった中華帝国は、いつまでコケないで続くのだろうか。世界有数の経済学者・社会学者の誰かだったかは、「コケるはずなんだけどなあ」なんてインタビューでいっている。
主筆おもうにコケない方法は一つある。それを実践しているのが北朝鮮だ。このヤンチャ坊主に対して、アメリカはインド洋に展開する艦隊の指揮下にある宇宙軍で対応するという。さすがアメリカそれなりの準備はしてあるのだ。

:と、ここまで、主筆が昨日の時点で勉強してきたことを書き並べたが、主筆にとって、昨日最大の発見は、鬱疾患と大便の関係であった。これについては、また論を改める。

2022年11月21日 (月)

アト千と一夜の晩飯 第二十夜 こういうone scene

が、撮りたい。とおもうのである。

冬、深更のbar。
ヨーロピアン・ジャズ・トリオの『ソナタ』が流れている。けっこうな数の客。
カウンターで角刈りに黒いハイネックセーター、還暦を過ぎたとおもわれる男(高倉健さん)がpaper bookを読んでいる。
手前にストローがさされたトマトジュース。
バーテンダーは他の客のカクテルの注文のためにシェイカーを振っている。
ウイスキーグラスを片手に今晩お茶ひいたらしい年増の女が健さんに近づいてくる。パンツのみえるサイドカットのワンピ。

女「(男の脇に立ってグラスの酒を一口舐めると)お兄さん、お仕事は、何。

と、まあ、男を誘惑(仕事の鴨に)するつもりなんだろう。

健さん「(女を観もしないで即座に)アニメーターです。

女は、男の雰囲気と職種の落差に驚いたのか、慌ててグラスを床に落としてしまう。
同じくバーテンダーの手からはシェイカーボトルが滑って飛ぶ、床に引っ繰り返ったボトルから中身が零れてしまう。
テーブル席の客たちがいっせいに健さんを観る。
かなりの時間(といっても1~2分)の静寂があって、

健さん「いけなかったですか。(ストローでトマトジュースを飲む)
女「アニ、
健さん「(バーテンダーに)シーバス・リーガルの12年。この方に。でしたよね。
女「はいっ、ええ、ありがと。(とりあえず床の欠けたグラスを拾う)
健さん「そちらには、ギムレットを、つくりなおして差し上げて下さい。
バーテンダー「はい、かしこまりました。

ワインを注いでいたままのテーブル席の男が、ワインが溢れてテーブルに流れているのに気づく。

健さん「(バーテンダーに)つのまいさ、さんの『泡沫サタデーナイト』あるかな。あったら、かけてよ。
バーテンダー「はい、ございます。ハロプロですね。

歌が流れる。健さん、ストローで、トマトジュースを。このとき、手にしていたpaper bookのタイトルの表紙(英語)が少しみえる。

と、以上ですな。いいsceneです。

:いま動画ドラマ原作にコミックが多かったり、アニメのレベルが高かったりするのは、その周縁に才能が集まっているということです。かつてそういう才能は、小劇場演劇界隈に在りました。それ以前はロマン・ポルノ現場でしょう。(主筆)

2022年11月20日 (日)

アト千と一夜の晩飯 第二十夜 滞っておりますが

次回公演の稽古に入っておりますので、「晩飯」もしばらくは滞りがちになります。
ホンずつ(本日)は、目に留まったニュースをネタにmixingしておきます。

〇いま一度、メッセンジャーワクチン「mRNA」について思い出しておきませう(主筆)。
/新型コロナのワクチンは、ウイルスの遺伝子である「mRNA」の一部を使って作られています。接種すると、ウイルスの「スパイクたんぱく質」を、人体が自ら作り出します。人体は、このたんぱく質を「敵」だと認識し、後で本物の新型コロナウイルスが入ってきた時に攻撃するようになります。現在使われている新型コロナのワクチンは、ウイルスの遺伝子である「mRNA」の一部を使って作られています。接種すると、ウイルスの「スパイクたんぱく質」を、人体が自ら作り出します。人体は、このたんぱく質を「敵」だと認識し、後で本物の新型コロナウイルスが入ってきた時に攻撃するようになります。これが現在使われている「mRNAワクチン」の仕組みです/
〇クスリというものには必ずリスクもあります。「mRNAワクチン」においても、接種して死亡するヒトはあります。私(主筆)おもうに、どなたにも同量の液剤を入れるのですから、それが被接種者にとって適量だったかどうか、被接種者の既往症に対して適材であったかどうか、こいつぁ、数千万人単位で接種しますから「ハズレ」の確率はあるでしょう。これはもう医学の問題ではなく確率論です。
〇COVID-19がエアロゾル感染(つまり空気感染)の度合いがもっとも高いと、ヤっとこヤっとこ繰り出した、感染予防対策。もっとも効果があるのが「換気」です。昨日食ったギョーザのニンニクの臭いがする距離まで近づいて会話するなら「マスク」です。ともかくも、「鼻うがい」はヤったほうがよろしいようです。ウイルスは鼻腔に口腔の1万倍いてはりますさかい。
〇ウイルス自体は、変容してきています。従ってワクチン効果も低下する傾向はあります。とはいいましても、効果がなくなったワケではありません。接種するしないは、ごかってに(ご自由に、ともいいます)。いまのところは、接種したほうがまだまだ有利のようです。ウイルスは変容する度に弱毒化していますから、感染力や重傷化は低下しています。現状では「〇波」はもうヤメにして、流行性感染症扱いにすべきという気運が医師のあいだでも高まっています。ようするに「すでにウイルスは、まん延している」という認識です。よって、普通の感染症のように環境によって(暑いの、寒いの、湿度がどうの、換気の具合がどうの、免疫があるのないの)によって流行が左右されるというワケです。

Q統一教会の霊感商法(おもう壷販売)については、
/「地獄に行く」「悪霊にとりつかれる」など気づかぬうちに恐怖心を植えつけられ、行動を支配されています。もしかすると、議員たちも知らないうちに不安と恐怖心を旧統一教会に抱かされ、毅然きぜんとした態度がとれない可能性があります/
らしいのですが、「地獄」とか「悪霊」はこの世以外には在りありません。死んでからの心配や死んだひとの心配は無用だというのが主筆のここ数年の学習による結論です。「死ぬ」ことをヒトは「恐れます」が、「死ぬ」ということとはどんなことなのか、知っているヒトは何処を探しても存在しません。ワカランことを「恐れる」ことはアリマセン。坊主はみなウソつきです。なぜなら宗教は商売だからです。ですから数百万で「おもう壷」を売っても法律にはひっかかりません。「マインドコントロール」については、主筆のようなテキ屋であるペテン師(ペテンというのはテッペンのテキ屋用語で頭脳のことです)の仕事はそれですね。これが国家的戦略になりますと昨今では「情報戦」と称されています。

2022年11月16日 (水)

アト千と一夜の晩飯 第十九夜 各々の仕事

コロナエンザ(もちろん略している)の第〇波が始まったと国民に報告する。これは日本医師会とかいう、ふだん何をしているのかワカラン医療関係団体の仕事。ほんで、記録でもつくるつもりなんかなあ。「国民のみなさん、100波まであとチョットです」とか。
毎日、感染者数を放送する。これはエヌエッチケーの仕事。交通事故数やナイちゅうてんねん。しかし、ここはまだエライとおもうところが一つある。世論誘導の趨勢は、レジ袋を減らすということになっているのだが、エヌエッチケーだけは、災害時におけるレジ袋の効果的使用法をニュースしている。エライ。あれは「おむつ」にも「三角巾」にもなる。マイバッグて、要らんようになって燃やしたらレジ袋の120倍くらい二酸化炭素出るのんちゃうの。棄てたら、けっきょく一緒。元の木阿弥
コロナエンザがまたまた多くなってきたので(そんなことはハナからワカッテいたことなのだが)市政、県政はワクチンを打て打てというのが仕事。ところが、ワクチン接種をするのが仕事の医院、病院は、だんだん数少なくなってきて、ワクチン接種がしにくくなっている。「何処で打てばええねん」と、受付に予約にきて、「うちは今度はヤってませんねん。余所を探して」と門前払いされた庶民が接種券持って「アホクサ」とゴミ箱に棄てていく。ワクチン接種率が上がるワケがナイ。
抗原検査をしろと云う。もう、検査の正確さがなんぼか、みなさん忘れたやろ。あのな、PCRでも、陰陽、正確に出るのは世界最高レベルでやっと90%こえるくらいで、ふつうは70%よりちょっと高い程度やったんやないか。当初はそやったで。80かも知れんけど、そんなに高くはなかったわなあ。
ワクチン効果、これも当初は予防やったはずや。それがいまは重症化防止にすり替えられている。副反応つらいからやらへん、そういうひと多いわ。いまのワクチンはメッセンジャータイプやからな。当初からCOVID-19のためにつくったもんやナイことは知ってるわな。ともかく戦争があって、兵隊さんがインフルエンザになって、戦力が低下する。なんとか治験期間を短くする方法ないのんけと、軍が探してたらあったんや。別の研究が日の目をみたんや。インフル治った、よし、戦場で立派に死んでこい。ものすご簡単にいうたら、そういうワクチンや。いま、ウクライナで、何万、何十万、死んでるちゅうねん。(主筆、インフルワクチンも還暦まで学校の義務以外では一回も打ってなかった。それで、ワクチン接種に関しては、もちまえのアスペル癖でやたらと勉強して、これならエエということで、接種してます。年寄りになるとインフルも一回は無料やしな。)
ワクチン打って副反応で死亡。これは大ニュースになる。牛痘で角が生えるとDemagogieがあった時代やないで。インフルエンザで肺炎になって死ぬひとはコロナエンザより多いんちゃうんか。ということはなんのニュースにもならない。これはメディアの仕事サボリ。(ちなみに「さぼる」という漢字は無い。なぜなら、「さぼる」はsabotageの略で、たしか、sabotageというのは木靴のフランス語 sabot(サボ)で労働者が工場の機械を蹴飛ばしたことからきている。むか~し、調べたことあるねん)。
打ちてしやまん。ワクチンは打ったほうがエエ。クスリのリスク(回文やな)でいうなら向精神薬のほうが恐ろしいんやで。それをいま、日本人の4人に一人が服用してんのや。麻黄なら漢方やからええやろと、エフェドリン依存が昨今、よう飲んどるらしいけど、麻黄は漢方薬ではありません。漢方薬の原料、素材です。なんでも、度を過ごしたらアカン。
さあ、政府も議員も、医者も、もうええかげんマトモに仕事しようやないか。主筆も、毎日死にそうなんやけど、なんとか踏ん張ってますわ。

2022年11月15日 (火)

アト千と一夜の晩飯 第十八夜 革命の正体

いま世界は三つに分断されているのだそうだ。ロ・中などを中心とする「専制国家」、欧米・日・韓などの「民主主義国家」、インドを筆頭とする「新興国国家群」。チガウ分け方で云うと「富裕」と「貧乏」と「貧困・貧窮」。
いずれにせよ、世界の人口はついに80億人となったらしい。今後、100億で頭打ち、その後は減少の一途。あるいは80億あたりのいまが最高なのではという説もある。どうでもええねんけど、毎日三食「めし」が食えているのは、現在10億。どうでもヨクナイ。いや、それがどうでもええというてんのとチガウ。
あちこちで「革命」盛んな頃、この「革命」はつまりはマルクスによる「資本論」からきているのが中心なんやけど、ある労働者だか革命家だかが、一杯ヤっているときにか、立ち小便しているときにか、ボソっともらしたコトがあって、「要するにな、わしら何で革命やろうとしてるんや。そもそも、革命して何がどうなんねん。革命とはなんやねん」と、実に真っ当な問いかけをした。傍らに或いは一緒にいたのが、「そやな、なんや労働者の解放とか、ブルジョアとの階級闘争とか、難しいしワカランねんけど、けっきょくな、わしら飢え死にしとうナイから、つまりそやから、〈めし〉のために闘うてんのとちゃうやろか」「そやな、つまるところ、それしかナイな」ウソのように書いたが、これは実際にもう少し大きな問題として、当時伝播した現実のハナシだ。
エーリヒ・フロム(ドイツの社会心理学、精神分析、哲学の研究者。マルクス主義とジークムント・フロイトの精神分析を社会的性格論で結び付けた)なんかを読んでいた輩で質(たち)の良いのは、自由と愛についての革命を夢みたりしていた記憶が(主筆十代の頃)あるが、あんまり良くないのは、自由恋愛(つまるところ、free sex)の流行を招いた。「おまえは、三食まともにめし食えて、いや、食わしてもろうて何が革命やねん」と、両親の何れかが血管切れんばかりに唾を飛ばすと、同じように当時流行していた共同体(コミューン)などに群れ棲む連中は「誰とでも好きなときにオメコ出来るようになるのが革命なんや」「阿呆、ほなたら、革命いうのは、ヒトが犬猫、いや、犬や猫でもサカリのあるときだけや、そんなんになることか」と、これも、いまの若い人にはウソみたいな対論ではあるが、あちこちで聞かされた会話なのだ。現在、若い人のあいだで梅毒が急増しているそうだが、あの時代もそうやったなあ。主筆はどうしてたか、悲しいかなそのエロ当時に鬱病を発症して、オメコどころではなかった。タクシーの運ちゃんに、乱交パーティー会場を教えられたこともあるが、「あのな、乱交パーティーはな、ヤってるときはエエねんけど、終わってから、脱いだ自分のパンツを捜すのが面倒やねん、キンタマぶらぶらさせて、あちこちに散らばっているパンツを一つ一つ拾っては確かめとるのがうろうろしとるねん。あの姿みたら、二度と行きたくなくなるさかいに、パンツは多めに持っていったほうがエエ」などと云われてからは、そのrealismに幻滅してなのか、或いは格好良くいえば、別の野心(演劇)に精出してたからなのか、けっきょくは鬱病が主因なのだが、結婚するまでは童貞だった。
これからは、〈めし〉を食うのも文字通り命懸けになるだろう。分断された世界の中ではインドの首相ナレンドラ・ダモダルダス・モディさんが、プーチンに諫言した「いまは戦争なんかしてるときやあらへんで」のコトバがイチバン正論だとおもう。 

2022年11月14日 (月)

アト千と一夜の晩飯 第十七夜 核兵器最凶の使用

まあねみなさん、いまから話すことはこれはワテの妄想でっせ。ほんまのことやあらへん。いや、そうであるように願いたいんですけど、万が一ちゅうこともあるという妄想です。お題はウ×ロ戦争でっさかいまたかいなでんねんけど、これはもうフェイクの上いくモーソーでっさかいにな。今度の軍事作戦戦争で、もうロシアもウクライナも推定どちらも10万人から死傷者が出てる。いまはウクライナに機運、勢いがあるけど、どっちにせよ、そんなもんは屍の上に立てた旗ですわ。アメリカの中間選挙で、下院は共和党が多なった。そやからもうウクライナには武器供与あんまりせーへん。まあ、民主党も予想のようなヒドイ負け方はせんなんだ。世の中でアテにならんもん二つ有り、女ごころと選挙予想、ですわ。そうなると、ロシアが巻き返すかも知れへん。いや、問題はここでんねん。ロシア=プーチンが巻き返すのかというと、どうもそんな様相ではあらしまへん。イランにまで禿頭下げにいかんならんのはどんなもんやろ。それよりも、なんや、『ワグネル』とかの私営の軍事会社のプリゴジンと、チェチェンの親方が気張ってますな、ここで、プーチンには、いんでもうて、わしらでロシアの軍事をやろかと云いだしたりするかも知れへん。そうなるともうこれは、大きなミャンマー、大きな北朝鮮ですわ。いうてみたら無血クーデターですな。あのひとら、プロと戦争マニアでっさかい、ほなら、一発「核」でも撃つか、てなことに、スグになりますな。スグになります。これはマチガイナイ。
正規の軍隊はぎょうさん死んでしもうたから、手も足も出えへん。将軍やら外相やら司令官やらみな暗殺やのうて、粛清ですな。残った国民、ほらもう大きなミャンマー大きな北朝鮮やから逃げるところあれへん。 
これは困りますな。ゼレンスキーやらバイデンやら、トランプまでなんといおうと、相手はプーチンやったらまだ停戦、和解、話し合いの余裕はあった。まだ正気やった。しかし、戦争商売のトップでっせ、大量人殺しのキチガイやから、どうにもならん。
ここからはモーソーではありません。
どうにもならんのは、日本の内情(内政)、国会議員も閣僚も総理大臣も、ここまでサイテーやった時代は未だかってアリマセンな。ヨーするにや、国民の生活事情がぜえんぜんみえてナイ。消費税上げるのアカンかったら、ほな法人税をて、アイツら(国会議員・閣僚・総理大臣)ドメージクラブ(略してドメクラ)の特待会員か、いうねん。法律知識のほうが「判子押すっ、推す」とアカンだけやのうて、経済学というものもワカッテへん。新しい資本主義て、よういうわ。Q統一教会の政治組織の勝共連合ガイドラインブックに書いてある『共産主義批判』のほうがなんぼもマトモや。一応経済学(共産主義について)の基本理解はマチガッテナイ。
あのな、日本ほど法人税の高い国は、そんなにあれへんねんで。経団連の肩を持つワケやナイけど、簡単な計算や。法人税下げる、法人の収入多くなる。そのぶん賃金にまわす。消費伸びる。こんだけや。阿呆か、おまえら(国会議員・閣僚・総理大臣)。
いま何が問題やちゅうねん。物価(買いもん)上がる。光熱費上がる。そやのに賃金は2016年から上がってへん。そこでバラマキや。そんな端金(はしたがね)、消費にまわらへん。みな、貯金しはる。将来の年金が危ないさかいにな。70からもうキツウて働けへんで。しかし、その貯金も金利ナシや。利息みたいなもんつかへん。円安やし、どんどん価値が下がる。今日10万円貯金した銭、10年後は3万円やで。ほな投資せえやて。元金保証ナシやで。はっきし云うて、要らんねん、政府も国会も。おまえらの給料だけでもどぶに棄ててるようなもんやわ。
岸田も外国で啖呵きってたらエエワ。「核の使用は断固反対っ」いうてる間に『ワグナル』軍事会社が、一発撃ちよりまっせ。核の一発はトドメの一発やで。

2022年11月11日 (金)

アト千と一夜の晩飯 第十六夜 いちまつのさびしさ 

一抹(「ほんの少し」、あるいは「ほんの僅かなこと」)の寂しさを思ゆ(おぼゆ、覚ゆとも書く)。加齢というのはこういうことかと、キチンと飯食い、さしたる病でもなく(外科関係で通院は多いが、たとえばペインね。腰痛、肩痛、鬱病は持病だからなあ)、便通が悪いワケでもなく、夜中に何度もトイレに行くワケでもなく、7時間は寝ていて、そいでもって回復力がぐぐんと落ちていて、本日より稽古参加一日おきにしてもらい候。90分集中して稽古すると、「おつかれさま」といって、三分後は目が開かない。一晩寝ても、次の朝辛い。ふいに一抹の寂しさに暮れた。これは孤独感というのではナイな。老い感だな。昨日の稽古はproducerがみるに見かねてなのか、「もうオワリましょう」と、タオル投入。と、良心的に解釈しておく。此度の舞台はPoliticalなdramaなのだ。昨今、あるいはいろいろと気づきのあった政治ネタは、直截の演出ではないけれど、ヤってイイとおもうのだけど、みなさんがお疲れになるのだそうだ。みなさん、興味あったらブログを読んでね。
で、今後できるかどうか、やりたかったハナシをかい摘んで記しておく。
ルソフォビア(ロシア嫌悪症)というのあるらしい。あってアタリマエだともおもう。/いわゆるネオコン(新保守主義)とは、旧来の保守と新しい保守の分別のために使われてきたが、特に明確な定義は存在しない。米国で「ネオコン」と呼ばれる勢力は、1930年代に反スターリン主義左翼として活動した後に「ニューヨーク知識人」と呼ばれるトロツキスト(スターリンの反対派閥・主筆、注)たちによるグループである。アメリカの伝統的な保守主義は孤立外交を重視し、他国の人権問題には関心を示さない、あるいは自国の利益のためには(中国などの)独裁国家とも同盟を結ぶとの姿勢であったが、ネオコンの場合は民主主義、ひいては自由主義の覇権を唱え、独裁国家の陥落を外交政策の目的に置くという極めて革新的な思想および外交政策を標榜する。
東郷和彦(静岡県立大学グローバル地域センター客員教授)と中島岳志(東京工業大学教授)の対談の部分をちぐはぐの書籍宣伝対談をちぐはぐと転載してみる。(どっちがどっちでも構わない)
〇ウクライナの反ロ感情とネオコンの思惑が見事に合致してしまったのです。
●そうした考え方をしている限り、戦争は終わりません。彼らのウクライナを助けたいという気持ちに嘘偽りはないと思いますが、それは結果としてさらに多くの犠牲を生み出すと思います。
●現在の日本政府もアメリカ一辺倒で、ネオコンと同じような対応をとっています。岸田政権はこれまでの方針を転換し、対ロ強硬路線に舵を切りました。ここまで特定の国との関係をバッサリ切り捨てた例はほとんどない。(これが「新しい資本主義」かなぁ、主筆、注)
〇現在のロシアや中国に対しても、こうした姿勢で臨むべきだと考えています。アメリカとの関係を大切にしつつ、中国やロシアともしっかり付き合い、彼らの覇権主義の牙を抜いていく。これは理想論ではありません。実際にインドがそうした外交を行っています。彼らはアメリカや日本と友好関係を維持する一方、ロシアとも付き合っています。日本はいまこそインド外交に学ぶべきです。
●事態打開のカギを握るのは、やはりバイデンです。バイデンがゼレンスキーに「これ以上戦争を続け、被害を拡大してはならない。アメリカの武器援助には限界がある。失われていくウクライナ人の命のことを考え、どこまで領土を保全すべきか見極めてほしい」といわなければなりません。もしゼレンスキーが自ら停戦を決断すれば、そのとき彼は本当に偉大な大統領になると思います
〇自分の主張を100%相手に飲ませようとするのは、外交ではありません。アメリカとウクライナ、そしてロシアがそれぞれ相手に譲る姿勢を持つことが必須です。

:丸写しでした。でも、そういわれればそうなんだよな。そううまくはいかねえだろうけど。 

2022年11月 9日 (水)

アト千と一夜の晩飯 第十五夜 選挙だそうですナ

森田健作が『さらば涙と言おう』を歌って歌手としてもブレイクした1970年冬真っ盛りのころ。いつもは夫婦喧嘩の声しか聞こえないお隣から、奥さんの声で『さらば涙と言おう』が聞こえてきて、とうとう脳にきたかとおもったが、まだ若かった職業婦人(小学校教諭)の母親が「隣なあ、なんや浄土宗やめはったらしいわ」とのたまう。どこに宗旨がえかと問うたら「それがようワカラン新興宗教らしいで、ほんであの歌をその宗派のなんたら会のコーラス大会で唄わはるのに、練習してはんねんで」。なるほど、涙にさよならというのは、まあ、幸せになろうということだろうと、よ~く聴いてみたらどうも一部歌詞がチガッテいて、ηさらば阿弥陀といおう、になっている。まあ、それで毎朝の夫婦喧嘩がなくなり幸せにおなりになるのなら、幸せなのだろう。
昨今、幸せになるのはそんな難しいことではナイ。フェイクと大本営発表の時事ニュースにはうんざりしていたので(これもウクライナ疲れというのだろうか)、幾つか電子版やらスマホやらの記事を繕って切って貼ってみた。
/今日私が見ている親たちは、子供の感情に傷をつけるかもしれないことをやったり言ったりすることを恐れている。傷つけたら子供が後々、感情的に困難を抱え、精神的な病を患うことになると思っているのだ。1900年代より前の医者は、ある程度の痛みは健康的だと信じていた。1800年代の一流の外科医たちは手術の際、全身麻酔を用いたがらなかった。痛みが免疫系や循環器系の働きを高め、治りを早くすると信じていたからである。痛みが実際に組織の修復を早めるという証拠は私の知っている限りはないのだが、手術中にオピオイドを使うと治りが遅くなる、という証拠は出てきている。今日、アメリカの成人は4人に1人以上──そしてアメリカの子供は20人に1人以上──が日常的に精神科の処方薬を飲んでいる。2015年には処方薬が原因となり22,598人が死亡している。/かつてセロトニンが精神科開業医院でも使えるようになったころ、営業用のコピーには「天使の薬」とあった。いまはオピオイドがソレなんだろうな。
そのアメリカ本日中間選挙で、早々とゼレンスキーはバイデン政権の敗北を予想して、ヘルソン、ドネツクで近々市街戦に突入する作戦、とか、そういうのをロシア軍の司令部がこれまた予想、最終激突戦に入るとかなんとか。ここはウクライナ兵からの情報でも膠着状態で、いま、ロシアの買い入れたイラン製の兵器が導入されたらもたないだろうなと、こっちには弾が無いからなあと葉巻くゆらしながら、塹壕にいるのがイチバンだよ、とのことだったんだけどね。なにしろ、河を挟んで西は平原、東はロシア精鋭部隊が集結し始めているらしいから。河を渡ろうにも橋は無し。ロシアもウクライナも、ともかくヤル気は出しているらしい。バイデンこけたらもう軍事物資入らないだろうから、ゼレンスキーもここが正念場なんだろう。
が、16:30現在の中間選挙速報(ロイター)では、意外に民主党が頑張っているとのこと。まんず、「偉大なアメリカをもう一度っ」「アメリカン・ドリームをっ」とトランプが演説するのを聞いて、共和党に一票入れるってのも、やっぱアメリカ人、昨今オカシイんじゃないかナ。オピオイドのせいだな。と、どうしてもフェイクじみてしまうなあ。

2022年11月 6日 (日)

アト千と一夜の晩飯 第十四夜 ワクチン半チクワ 

接種券(5回目)がきたので、予約の電話を入れた。これまでに接種したところ二院が立て続けに「今回はどうなるかワカリマセン」「インフルと重なっているので今回はやんないノ」
ありゃ、そこで近所の新築病院へインターネットしたがほぼ年内は無理みたい。3ヶ月にスタンス縮めた意味ナイじゃん。接種者が減少しておるぞってメディアがまたガナってるんだけど、あいも変わらず遠方の遠方の大集団会場まで行け、では、接種動員が伸びないのはアタリマエなんだけど、このあたりが現状日本の政府の限界だから半チクワなのである。(半チクワとは、声かけや広報宣伝、推奨はうるさいほどヤルのだが、たとえば、Jアラートが「頑丈な建物か地下に避難して下さい」と北のミサイルからの攻撃(空発射)を報せても、東北のあの県辺りには田んぼが広がり、長閑な田園都市はあっても、ミサイル避けの地下施設とか頑丈な建物のようなものはあったかなと、こちとら名古屋に住んでいるから、首をチクワのように傾げるワケ。つまり真ん中が空洞状態でクネっといくそういう情況のことを云う)。
そこで、昔お世話になっていた、うちの芝居にも足を運び看護師さんも運んで戴いた、ご無沙汰の医院に電話。「接種券が届いたので予約したいのですが、いつごろなら、」と云うと「今すぐなら出来ますけど」という返答。「えっ、ええっ」と、洗濯半ばで自転車に跨がって即行。注射も即行。受付1分、注射三秒。15分の安静時間にスマホ観ると、まだアラートのニュースやってる。町のひとの声を聞いている。年寄りの婆さん(重複だな)「逃げろったって、何処に逃げたらいいのかわからんもんでね、じっとしてた」、若者「風呂入ってたんで、ともかくパンツ履いた。裸のままで死んで転がっているのってイヤだからな」、老人と海ふうの漁師さん「どうせもうすぐ戦争なんだろ」、政府の記者に対するいつもの談話「命と財産を断固守る」とは云うけど、「どうヤって」はまったく応えず、の半クチワ。なんでいつも迎撃しないのかについては要するに迎撃手段が地対空、空対空においても準備出来ていない証拠。2030年あたりを目指す加速検討でトマホークとか配備だって。アメリカの最新ステルス戦闘機も加速検討中。遅せーよ。加速が電動自転車並みじゃん。鮮魚がチクワになっているよ。
還り道、すれ違うのは老夫婦、アルバイト・ヘルパーさんと利用者さんの連れ歩き。たまに若いひとがいるけどたぶん失業者、中華帝国失業率40%よりゃマシか。台湾奪還は失業率の改善が目的なんじゃないの。
演劇の状況。聞いただけではどこもガラガラ。まんず、この世情だからなあ。銭は銀行に預けなきゃなあ。その銭も円安で銀行に置いておいてもどんどん価値が下がるだけなんだけどねえ。とはいうものの、お芝居観に行く気にはなれないだろうなあ。まして、ヤル気にも。名古屋なんかじゃ役者で飯食えないから、そういう願望はもう演劇を始めるときに棄てて、銭湯演劇(私はそう称しますが、格好良くいうならcommunication play)で、おっ、きょうはここですか、明日は別の「湯にっと」ですか、と、あちこち掛け持ちで忙しいってんだから、不思議とヤルひとは増えているらしい。
どこもかしこも半チクワな今日この頃です。

2022年11月 5日 (土)

アト千と一夜の晩飯 第十四夜 仮説の情報

スマホにしてもPCの新聞電子版にしても時事ニュースのほかに、専門家、評論家、有名人の「語り」「インタビュー」「著作本宣伝まぜ記事」がある。こういうときは、筆者(情報提供者)はなるたけ吃驚(びっくりを漢字で書くとこういう当て字になる。「喫驚」とも書く。 「キッキョウ」とも読む)するようなことを書く。そんなのを書いたほうが読者の読率が高いからだ。たとえば、昨日なんざ、そういうのが二つあった。一つは記憶するに「玉子(鶏卵)は毎日十個食べた方が良い」、もう一つは「運動は健康に悪い」で、まず前者の感想を述べるとルーズベルト、/もはや鶏卵とコレストロールの悪影響は否定されている。しかも実験で。鶏卵はいわば完全食品であるから(つまり栄養分、ビタミン、ミネラルなどがほぼ詰まっている)カラダに良いのはアタリマエで、あれ一個がひよこ一匹となるのだから、タンパク質だけを考えてもスゴイものだ/。なのだが、なるほど昨今の医師は確かにコレストロールの値はそれだけを取り出してこだわるということはナイ。そういう医師がいたら受診はヤメタほうがイイ。かかりつけの医師に訊ねたところ、善玉とか悪玉とかに分けられていても、コレストロールという物質は、それだけをとりあげても意味がナイそうで、他の数値と関係づけてかんがえねばならないのだそうだ。コレストロール伝説はなるほどそれでイイ。ただ、気になるのはそんなに栄養価の高いものを毎日十個も食って、痛風とかは大丈夫なのだろうか。この仮説(情報というものはすべて仮説である)の著者はそれには触れていない。五年ほど前だったかもっと前だったか、牛肉がカラダに良いという精肉関係団体の大宣伝があり、日本人は一日当たり西欧人の1/3しか肉を食っていない。赤身なら油脂も少なくもっと食べるべきだ。良質タンパク質の固まりだ。という文句を信じて、今年の夏はこれで乗り切ろうと一日おきに150gramの赤身を一ヶ月くっていたら一夏で痛風が出た。だいたい赤身となるとアメリカ産かオーストラリア産になる。日本の牛肉は150gramなど高くて(なんとやら牛とかいうのばっかりだから)手が出ない。それに油脂部分が多い。本格的神戸牛のステーキを旅先で食ったときなどは、二きれでもう駄目だった。(近江牛は意外と赤身のものは美味いが手に入りにくい。一応滋賀県出身なので、故郷はもう無いが告知しておく)。
この玉子十個は遠慮することにした。そんなに栄養をとらなくても、私のアルブミン(一群のタンパク質に名づけられた総称で、卵白を語源とし、卵白の構成タンパク質のうちの約65%を占める主成分タンパク質に対して命名され、さらにこれとよく似た生化学的性質を有するタンパク質の総称として採用されている。 ウィキペディア)は、4.2(基準値が4.0~5.0)で遺伝性のトリグリセライド(中性脂肪)が高く、こいつがこのあいだ1000をこえたので、食事はタンパク質を主に魚方面に変えた。(もちろん、肉だって食う。主にであるからな)まず便の具合がまったく変わり(便の)色つやが良くなった。魚というのは淡白で美味いのだとあらためて気づいた次第。血液検査の結果は他は異常ナイ。
「運動」のほうは、頸椎疾患で首、肩のこりと痛みがひどいので、「肩甲骨はがし」をやり始めた。これは「運動」ではなく、「体操」の部類だろうが、私のように両足ヒザ関節も故障していて散歩が出来ないものには実に簡単(ほんとにかんたん)で効果はヒジョーによろしい(一回で効果は出る)。ほかには週に一日100~200m泳いでいるが、これは身体よりmentalにイイ。静かに潜り、浮き上がってクロールでゆっくり泳ぐ。な~んにもかんがえないので気分がイイ。70歳だとこれくらいで程よく疲れるので、程よい疲労はこれまた気分がイイ。 

:結論、なにごとも、吃驚するよなことよりテキトーがよろしい。いい加減がよろしい。一説によると「なんでもいい加減がイイんだよ」は、釈迦の悟りらしい。これはいまの世情、世間を観ているとよくワカル。

2022年11月 4日 (金)

アト千と一夜の晩飯

第十三夜 不思議の国の専門家

どうしたって、スマホでニュース観てしまいますな。手にとればね。私はゲームには興味ないし。んで、まあ、ウクライナとか、プーチンとか、専門家が小論してはってね、ああいうたりこういうたりです。さっき読んだのでは、最近出版した著作本の宣伝らしいんだけど、いうてみたらこうです。/プーチンにはプーチンの善があり、ゼレンスキーにはゼレンスキーの悪がある。イチバンの悪はバイデンや。/で、どうしたらこの戦争を終わらせることが出来るか。どっちかが勝つでは終わらない。停戦外交協議でしか駄目だ。だから、日本はアメリカのケツ持ちばかりしていないで、(云うてみたらいまのトルコですな)プーとゼスキの間に入って、両者に橋を架ける外交努力を、うーん、このひと不思議の国に住んでるとしかおもえない。同時に別の専門家、このひとも最近出した本のアピールを兼ねてやな。ロシア人がアニメ好きだからといって、日本(人)を理解しているとは限らない。とまあ、なんともケッタイな命題、しかも帰納法思考だから、なにをヤっても両者(日本人、ロシア人)が和解することはナイ。つまり前者専門家とはまったく正反対の思考です。
このひとたちの著作は買わなくてイイな。
この二人の専門家に共通しているのは、ロシアのウクライナ侵攻(による殺戮)は赦しがたいが、だけです。この前提は何処の何方もいうてはる。私はまったくそうはおもわないんです。事実だけを観てみましょう。仕掛けるも巻き返すも、ようするに両国は「戦争」しているということだけが事実です。それ以外は、友好国も敵味方もけっきょくは都合のイイコトいっているだけだとかんがえます。戦争という事実には善とか悪とかはありません。たった一つルールはあります。自国の戦争において無関係の他国に被害をもたらすことはダメだということ。これだけです。小麦の輸出を止めることによって他国に飢餓を招く。具体的にいえばそれはアカンです。戦争においては民主主義も専制主義も独裁もファシズムもヘッタクレも何にもナイ。ただ、阿呆ラシイことに命懸けになっているだけ。終わらせるためにはどっちかが勝つか、引き分けるしかありません。負けると悲惨しか残りません。かつての日本はそうだった。そこから学んだことはあったはずや。そやからね、あのな、戦争はな、阿呆ラシイで。百人の子供の首を次々ちょん切っていくことや、数万の大衆を一晩で燃えカスにすることやで。日本の政府に出来ることは、腹かっさばいても、両者にそれを伝えることだけです。外交やら仲裁やらキレイなこというてる場合やナイのや。あのな、神さんいてはっても、笑うてはるだけや。ヒトはやっぱり失敗作やな、いうてナ。こんな世界、神さんが遊び半分で創らはったとおもうたほうがエエ。そんな世界で大真面目に殺し合いなんかせんでもエエやないか。わしら昔、それヤった。やりました。ムチャクチャになりましたわ。股は裂ける、目玉は飛び出る。うんこ垂れ流しながら道端で死んでいく。それが戦争やった。
核ミサイルのボタンなんか、ちょっと前の米国大統領は、なんべんも「押せっ」と命令している。そのたんびに、「大統領、もちょっと我慢を」と取りなしている「ひと」はおったんや。何処の国にも「ひと」はおると信じなアカン。
わしら日本人はな、直截経験したひとはもう仰山死んであんまりおらへんけど、いま七十~八十の者は、間接的に悲惨な貧しさだけは享受してきた。わしらは専門家やナイ。エライときところに生まれ合わせたナアと、嘆いているだけや。
と、せめて日本政府はプーにもゼスキにも云うてまわれや。
戦争は勝たなしょうがナイ。負けたらall nothingや。しかし、勝ってもあんまりエエことあらへんで。どっちにしても屍の上や。どうせ老いてか病んで死んでいくねん。せめて生きているあいだは、美味しいご飯食べよやないか。
敗戦国民、敗戦国家、日本は、そういう意味では戦争の専門家なのだ。お伽話では戦争は終わりません。

:昨日と弁論がぜんぜんチガイマスが、諸行は無常ですわ。我が思考、我自体も諸法に有りません。きょうのところはこんなんですナ。

2022年11月 3日 (木)

アト千と一夜の晩飯

第十三夜 Little Thing

昨日、このブログ書いて、そんで暫くして、ゴロ寝しながらスマホのニュース読み始めたら驚嘆すべきコンテンツがあった。思わず起き上がった。
『水上ドローン史上初、黒海ロシア艦隊を攻撃』
制空権の無いウクライナは、かつての帝国日本海軍『人間魚雷』からニンゲンを差っ引いた兵器で戦争史上初の攻撃を行いこれに成功した。(正確には魚雷型ではなくボート型なんだけど。将来的には魚雷型のほうが重宝されるだろう。もちろん、ロシア大本営は否定して全ドローンは撃沈したというてはるが、映像ではそれは嘘だということがワカル)
この出来事は、Little Thing(小さな事象・ささいな物事・ちょっとした出来事)のようにもみえる。たかがドローンの攻撃成功ニュースだからだ。しかし、これで、大袈裟にいえば(大袈裟じゃなくとも)戦争の戦闘の概念が変わることになる。クラウゼヴィッツの『戦争論』は古典だし未完だし、歴史的背景がチガウ。カイヨワの『戦争論』もすでに現在の戦闘(戦争)からは逸脱する部分が多い。けっきょく、総動員令でゴタついているロシアの戦略転換的「総力戦」が現在の戦争論に値するものなのだが、このLittle Thingは、ドローンという兵器が「核」を凌ぐ発展性、確率性を(可能性と書きたいが、この場合可能性という前向きの表現は使わないのが常識)持っている。つまりゲーム・チェンジャーなのだ。
いわゆる訓練された兵士による海軍、たとえばアメリカ第7艦隊や現在自衛隊の所有するイージス艦は存在価値が失せる。つまり「空母戦闘」型戦争のコペルニクス的転換である。
使用された水上ドローンがアメリカからの供給のものか、ウクライナの自家製かはハッキリしていないが、前者だとすれば、ウクライナはえらい安価な高度な兵器を製造実戦展開したことになるし、アメリカ供給ならば、さすがアメリカ、かの老議員(議長)が台湾を訪問したさい、中国軍は台湾を取り囲んで威嚇行動をみせたが、あんなのはパフォーマンスに過ぎないことは承知だったということになる。中国はすでに水上ドローンの開発に着手しているからだ。あんなパレードのようにして台湾を武力攻撃するワケがナイ。もちろん、水上ドローンはアメリカでもすでに開発されている。
命中率は8機放って3,8発命中らしいから、一回の発射機数からすれば一回の攻撃でほぼ確実に戦艦一隻が撃沈出来る。NATOの通常兵器攻撃を待たなくとも、ロシア黒海艦隊はみるみる間に壊滅ということになる。まったくえれーものを繰り出したものだ。制空権が得られなくとも、制海権をウクライナは手中に出来る。クリミナ半島攻略奪還までの時間は一挙に短くなる。穀物積み出しもうんと自由、可能になる。

:戦争終結(休戦・停戦)にはどうしてもNATOによるロシアへの参戦通告(最後通牒に等しい)が必要となる(それ以外の思考選択はナイのだ)。ウクライナの本土空爆(インフラ爆撃)が始まってつづいているいま、NATOはおそらく(人道的にという大義で)動くとおもわれる。現状まで手間取っていたのは、やはりロシアの核についてだろうが、これはほぼカタがついたようで、「ロシアは核を使わない」から「核を使えない」という戦略の展望で一致したのではないか。軍事力の大差から三次大戦に移行することは有り得ない。厭戦ムードが盛り上がってきた現在、ウクライナよりインフレだ、の民意が高い世相、ともかくロ×ク戦争は終わらせたほうがイイという合意に至るのではないか。ロシアの兵士増員失敗を含めて、ロシア×ウクライナは長期戦に入る前にカタがつくと、軍事に素人の私などはLittle Thingを観て、そうおもう。

2022年11月 2日 (水)

アト千と一夜の晩飯

第十二夜 わからなくなってきました

演劇界の旋風児とでもいえばいいのか、その宮沢章夫(故人)のエッセイに『わからなくなってきました』(新潮社、1997年 のち文庫)がある。中身は忘れたが、タイトルやコンテンツの目のつけどころがこのひとらしいとおもった。
このひとらしい、とはいえ私(主筆)は特に彼の戯曲を読んだワケでもなく(彼のだけでなく他人の戯曲はまず読まない。小説などのfictionもミステリ以外は読まない。そういう読書は高校卒業で終わっている)、何か話したというワケでもナイ。日本劇作家協会の大会event、盛岡大会のときに彼は余興の「わんこそば」競技で、現役のチャンピオンより多く食って優勝したのだが、その折ちょっと声かけして「よく食ったな。美味かったか」と問うたら、「マズカッタ」とだけ応えたような記憶がある。平田オリザ王子などは、朝食を少し食べ胃の動きを良くするという準備運動までして挑んでいるのだが、どうやら旋風児は二日酔いで朝飯は食ってなかったらしい。現役チャンピオンを負かした栄誉なんぞ何処の空、二度とごめんだという顔をしてタオルを使っていた。
彼は挑みタイプで『資本論を読む』(か、どうかは忘れたが)などという無謀な企画連載もしたことがあるのだが、ヤメタ派でもあって、10回とつづいていない。(たぶん、担当編集者の企画だったんだろう)
まんず、そんなことはどうでもイイや。『わからなくなってきました』は、よく野球中継などでアナウンサーが多く口にするコトバだ。そういうコトバに対する目のつけ方とか、食いつきがオモシロかったのだ。
それもどうでもイイや。ともかく、世界は確かに『わからなくなってきました』。神が在るとして、その御方が何がしたいのかもワカラナイ。いなけりゃいないで、パンデミックのさい、COVID-19の後遺症としてヒトの脳髄を狂わせるナニかがあったのではないかともおわれる。文字通りこのワカラナイは狂っているに近い。狂人の行為は狂人なりに理路整然としているというのは夢野久作『ドグラマグラ』の論理だが、あたかもマシン(機械)が正確に間違うように世界はマチガッテ動いているような気配が充満している。こういうときはDemagogieもあふれる。なんでも、ポセイドンという最終兵器があって、そいつがアメリカの海岸に高さ100mの津波を起こすとか、こうなると、東北地震には地震兵器が使われたという、かの宗教団体の言いぐさも検証したほうがいいのではないか。
中間選挙で劣勢になっているバイデンが、ゼレンスキーとの電話対談で「てめえっ、もう少し感謝するということが出来ねえのか」とキレて怒鳴ったのも無理からぬとおもう。世界中が使用している何倍もの兵器と軍略と訓練を提供してきた米国が追加援助を述べると、ゼレンスキーは「アト、これとあれ、欲しいんだけど」と、謝意のひと言もなく云うたんやから、ほら、しゃあないワ。ロシアの緊急(というか俄づくりの)動員での若い戦闘未体験兵員の死者がどんどこ出たり、受刑者の徴兵で、その役目が文字通り作戦上の弾除けならぬ、ただウクライナ兵の攻撃で撃ち殺され、敵の陣地の場所を本部隊に報せるだけの営為だということがワカルとあっては、もうロシアもウクライナも、さらにアメリカが厭戦気分になって、「もうヤメようよ」になるのはアタリマエなのだが、闘うほうも、援助するほうも、わからなくなっているのだ。ベラルーシなどは、ロシアのmissionを呑まなければロシアに攻められるし、聞いて参戦すれば、ささやかな軍隊しかもたぬこの国は終わる。
北朝鮮はいよいよ、このどさくさに休戦停止して、韓国とヤルつもりでいる。というか、「いつでもヤルぞ」のココロなのだ。日常化した餓死者の上に立って将軍様は高笑い。いもと(妹)は隣でイヒヒヒッ、キキキキ。目がつり上がっている。
で、日本は、いよいよQ統一教会の目論見が暴かれてきて、オウムよりもこの組織、日本に(日本の政治に)とって驚異であることがワカッテきた。のに、国葬だのオリンピックの汚職だの、何をイマサラわからないことでゴタゴタしているのだ。(もちろん、COVID-19の罹患者数は増えてきている。ある地方では第7波より多くなっている)のに、ハロウィンとかで、密も糞もあったもんじゃナイ。
もっともハッキリしているのは、ロシアのインフラ攻撃によって、ウクライナではこの冬、凍死者が出るだろうということだ。そうして、現在、中東からアフリカでは飢餓が始まっているということだ。さらにいうならば、このままでは、「わからなくなってきました」が、「どうなるかがわかるようになってきました」とnuanceが換わることだ。
ただ突き進むだけが軍略ではないだろう。それは、大東亜戦争のアジア侵略の二の舞にしかならない。領土、領土と、なんだ、けっきょくロシアのプーチンもウクライナのゼレンスキーもおんなじこと云ってらあ。と世界が気づく前に、いや、もう気づいているのだから、いい加減にしたらどうだ。

2022年11月 1日 (火)

アト千と一夜の晩飯

第十一夜

/あなたは、作家というものは「間抜け」の中で生きているものだということを、もっとはっきり意識してかからなければならない/
これは、太宰治が川端康成の芥川賞選評(文芸春秋九月号)のかの有名な「作家の生活に厭な雲ありて――――」に対して書き送ったいわば「反論」の手紙の末尾である。書き出しはこの文章に応じるように/おたがいに下手な嘘はつかないことにしよう/となっている。ともかくは感情的になりがちな「反論」「異議」「批判」の類の手紙おおいても、太宰は幾度も書き直しを試みていることがこれでよくワカル。
手紙の中身の芥川賞オチの作品に対する苦労話は、どうでもよい。誰だってどんな作品を書くにも命を削っているのだから。しかし、このあまり語られない手紙の「ピン」と「キリ」は充分に読むに値する。かたやノーベル賞作家だが、老醜、若い娘のおめこに悩んで自殺した。かたやしごきで結んでの身投げ心中だ。おめこと心中なら、新聞記事になる場合、「心中」のほうがまだromanがある。「ノーベル賞作家、おめこに悩んでガス自殺」なんて見出しが新聞に載せられるワケがナイ。
川端のおめこの亡霊(あるいは創作の根多・あるいは無意識といってもよい)は伊藤初代であることはいうまでもナイ。
:伊藤 初代(いとう はつよ、1906年(明治39年)9月16日 - 1951年(昭和26年)2月27日)は、川端康成の元婚約者。15歳の時に22歳の川端と婚約し、その1か月後に突然婚約破棄を告げた女性である。その事件による失意が川端の生涯の転機となり、様々な作品に深い影響を与えたことで知られる。川端の永遠に満たされることのなかった青春の幼い愛は、清潔な少女への夢や、聖処女の面影への憧憬を残し、孤児の生い立ちの克服という命題と融合しながら独自の基盤をなして、川端文学の形成に寄与した。(ウイキより)/主筆からの注意として、ここでも「命題」というコトバはマチガッテ用いられている/
三島由紀夫は、川端を「温かい義侠的な立派な人」であり、清水次郎長のような人であるが、その行為はちっとも偽善的でなく、そういう人にありがちな過剰な善意で、私生活に押し入って忠告してくるようなことや、「附合(二個以上の物が結合すること)」を強要することもない。と、評しているが、これは三島特有の冗談(joke)だとおもわれる。「作家の生活に厭な雲ありて――――」は、あきらかに私生活への押し入りでしかナイ。だいたい、何が清水次郎長だ。どう転がしても川端と次郎長親分が重なることはナイ。三島由紀夫の生き方に私は憧憬すら持っているのだが、川端康成と同じくして太宰の『魚服記』からの進化はみられない。つまり三島も川端もあの作品に圧倒されて、ついにかなわなかったと、拙者などはおもうのだ。『魚服記』のヒロインであるスワも十五歳である。スワは自分が大蛇になったとおもったのだが、変身したら鮒だった。たしかに三島も川端も太宰も大蛇になったつもりが「間抜けの中で生きている鮒」であった。それに自覚的だったのは太宰治だけだったというコトかな。「間抜け」といえばもうひとりいる。宮澤賢治だ。このひとはもうトコトン間抜け。自分で「デクノボーになりたい」などと云っているほどだから間抜けのレベルがチガウ。ふつうこういう文章(文脈)は最後に「そういう私も間抜けなのだ」とか書くのだけど、ご期待に添わず、そうは書かない。そこが作家と劇作家のチガイだ。漫画家などはさらにけして間抜けではナイ。とでもいっておけばワカルよね。

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