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2022年5月 9日 (月)

Sophism sonnet・69,11-02

痛みと消耗

National geo graphic日本版 2020/1月号とは、これまたけっこう〈昨日〉の雑誌なのだが、特集が「痛み」についてなので、アマゾンで購入してみた。二年半前の雑誌がまだ在庫されているということは、わりに人気のある雑誌なのだろう。けっこう写真や図面が豊富でワカリヤスク訳してある。
すでに慢性疼痛や神経性疼痛について触れてある記事が目玉の特集なのだが、オピオイド依存についても書かれてあった。当時の数で、アメリカでは200万人となっているが、おそらく現在ではその3~4倍にはなっているとおもわれる。主剤のセロトニンは多幸感が強いからなあ。
オピオイドは鎮痛に使われるモルヒネに次ぐ麻薬なのだが、セロトニンとアドレナリンにアセトアミノフェンをセットにしたものがある。いわゆるトラマドールセットだ。こいつの特性は、メンタルからくる〈痛み〉に対する効果だろう。〈痛み〉をフィジカルな損傷の派生作用とし捉えるのではなく、疾病そのものとして捉える。10年程前にうつ病で痛みを訴える患者は4割だったのが、昨年では7割となっている。うつ病自体が増えたこともあるだろうが(現状4人にひとりになっている)、痛みの調査も多くなっているので、現在は9割あたりは、なんらかの痛み(「ワケのワカラン痛み」といもの)に耐えている患者があるとおもう。ちなみに「慢性疼痛」や「神経性疼痛」という疾病呼称は(エビデンスとして)さがしてもみあたらない。みあたらないが、その痛みに対する鎮痛剤は存在する。麻酔科のペインクリニックも増えている。私は週二回、神経ブロック注射に通っているが、キシロカインの微量希釈注射なので痛みがスッキリとれるワケではナイ。そのぶん安全性が高いのだけど。ともかくは、アドレナリンを暫し鎮静化させるので、続けると自律神経による不協和音は治まってくれる。ワケのワカラン高血圧や頻脈、体温低下からくる易疲労にはたしかに効果がある。
私たち旧人は、痛みは我慢するものという教えや躾けの中で育てられたので、私の母親などは、緩和ケア病棟に入るまで、医師の処方するアセトアミノフェン(現在では癌患者には8000㎎まで投与するらしい)を服用しないことを(医師に褒められたくて)その旨としていた。これ自体が一種のビョーキだ。
私自身は、トラマドールのセットを服用。オピオイド系は、離脱症状がキツイのと、一度セロトニン症候群で微熱と水下痢に苦しんだこともあるので、一日4回服用を3回にして、一回はロキソニンで間に合わせている(けっこう間にあう。痛みの中にはフィジカルなものもあるので)。さらにセロトニン過剰接種予防のために抗鬱作用もあるリボトリール(ほんらいはてんかんの薬剤だが、うつ病患者も多く服用している)を合わせての匙加減。この辺りを最長不倒距離としているが、さすがに今年のように気温変動(気温差)が一日おきに7°なんてことになると、自律神経は変調する。そいつは〈痛み〉となって現出する。食欲もあって、ふつうに食っているのだが、散歩すらしないのに(これは膝関節がダメなため)体重が減衰する。つまり痛みにたいする消耗によるフィジカルな変容というものだ。
で、きょうの晩飯は週に二度は食っている好物の鰯の目刺しは予定変更、鳥のモモ肉のパイン・ステーキにするかと、けっきょくこれだけがいいたかったことなのだけどネ。 

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