Sophism sonnet・69,11-14
映画評 『モスル ~あるSWAT部隊の戦い』
「話がみえない」というレビューもありましたが、レビュー平均は3,7~4,1です。私はたまたま「戦争」のことをブログに書いた直後に観た(といっても例によってDVD鑑賞ですから1年遅れているのですが)☆五つでイイとおもいました。
たしかに「話がみえない」というのは正しいのです。理由は二つあります。一つはこの映画はイラク戦争のSWAT(Special Weapons And Tactics)特殊部隊がイスラム国と「ある任務遂行」のために闘うだけの映画で、ストーリー(お話)のようなものはありません。あるのは「情況」だけです。しかし、この「任務」が何であるのかというのかが、シド(ミソの上)です。もう一つは、イラク戦争という史実(内容自体は事実)に基づいているので、「お話」にはならないのです。「話がみえない」と評したヒトが莫迦なのではありません(少々、世界情況に疎い、幸せな方という気はしますが)。
「モスルに勤務する21歳の新人警察官が、身内をISISに殺された者たちだけで構成されているSWAT部隊にスカウトされる。部隊がISISの要塞を目指す中、青年はチームに課された真の使命を明かされぬまま、隊員たちと壮絶なゲリラ戦を重ねていく」というふうにウイキではなっています。初公開: 2019年9月4日ですが、日本公開は2021年あたりじゃないかとおもわれます。監督: マシュー・マイケル・カーナハンです。なんとまあ、映画の中で出演者の誰一人米語は喋りません。しかし、カイヨワの述べた「内的戦争」はみごとに描かれております。SWAT部隊の10名(だったとおもいますが)の隊員は誰も米欧のことなど信用しておりません。米国のSWATなんですけど。国家、国境など、欧米によって引かれたただの線だというせりふがありますが、そうかんがえればロ×ウも、その線をめぐって殺し合いをしているだけで、「お話」などナイのです。そうおもえば、確かに「話しにならない」ことをロシアとウクライナ、広くは米欧、中国(この国はロシアのウクライナ侵攻数ヶ月前に、世界の、とりわけカナダなどからから小麦を爆買いしています。確信犯ですナ)等々はヤっているのだということがワカリマス。日本ですか、イイ国なんじゃナイかとおもいます。(安倍ってまだ国会議員しているんだ。ちょっとビックリですワ)と、そういう国ですナ。
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