Sophism sonnet・69,9-09
ばち、あたったんや
多い日には週四日通院というのがある。
で、とある、個人病院の待合でのことだ。ここは少なくとも第二次QQ指定病院なので、公共ほど大きくはナイが待合も広い。私はたいてい朝イチバンに出向く。それがもっとも衛生的だとかんがえてのことだ。ところで、その日はたまにあるのだが、二番手だった。娘さん(といっても五十がらみだが)に付き添われた車椅子の老婆がいた。関西のひとらしい。
「ばち、や。ばち、あたったんやで」
「お母さん、なんやの、なんで罰があたるの」
「プーチャンもな、ゼレンスケもな、どっちも悪もんいうたら悪もんやねんで。プーチャンはそら悪いわ。ぎょうさんの世間の人を殺しとるんやからな。せやけんどな、ゼレンスケもな、国民に銃を持たせてみなで闘え、逃げたらアカンいうのはな、そらあんた、むかしのニッポンの本土決戦とおんなじやで」
「そやけんど、ロシアのいうこと聞いてたら、みんなけっきょく殺されるやないの。プーチンのいうてることなんかみんなウソやで」
「アホかあんた、これだけはおぼえとき。政治みたいなもんはもうみんなウソや。日本人はな戦争してそれだけは賢うなったんや」
「でも、ロシアは核兵器使う、いうてるんやで」
「原爆かいな。そんなもんむかしアメリカが日本に使いよったがな。二発もや。アメリカみたいなもん、けっきょく、インデアンみな追い出して占領してでけた国やないか。どこの国が正しいてどこが悪やて、みな、悪ばっかりやねんで。そやからな、神さんと仏さんがわしらに、ばちアテてはんねん。わしはもう九十近いさけ、いつ死んでもええ。そやけど、若いもんがなあ、年寄りが始めた戦争で死ぬのは、ばち、は、バチでも哀しいばちやな」
「そんなこというたら、ウクライナに申し訳ナイわ」
「ほんまに、あんたアホやな。自民党みたいなもん、ウクライナ応援で今度の選挙は大勝ちやで。それが政治や。日本も悪や。ばち、アタッテあたりまえや」
いわれてみれば、そうかもしれない。バイデンは次第に感情的になってきている。ブリンケンだけが苦労しているようだしな。ついついこっちもゼレンスキーの国会演説にはトキメいたが、いってみれば、いつの間にか日本はアジアのリーダーにされている(煽てられている)というのも出来すぎだしな。こちとら次の芝居(舞台)がやりたいだけのことで和平や停戦協定合意を望んでいるだけだしな。悪だな。ばち、あたるワナ。
ばち、あたったんやナ
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