Sophism sonnet・69,9-05
戦術核戦争の変貌
地域的な戦術核戦争は段階的に戦略核戦争となって、ICBMによる世界壊滅、人類滅亡となるchartは、少々書き換えられた様相だ。
プーチンは、ウクライナ侵攻当初から「核戦争に勝者なし」を口にするやら戦陣の核態勢の指令やらを出して、威嚇を繰り返していたが、最近その口調が変わってきた。「世界大戦になれば核壊滅だ」のアトに「それはないと思うが・・・」と、自身で付け加えているのが最近の論説に見受けられる。これは、多少穿った受け取り方かも知れないが、たぶんプーチンの頭の中の妄想は「戦術核で勝てる」に変わってきている。つまりICBMを必要としない核戦争、戦術核戦争でNATOに勝てるという妄信がチラついている。
その証左となるのが、イワーノ・フランキーウシク州の地下軍事施設を破壊したと発表された極超音速ミサイル「キンジャル」の実戦使用だ。この極超音速ミサイルは射程2000㎞の空対地ミサイルで、戦闘機発射タイプだが、核ミサイルも搭載出来る。なにしろマッハ5のスピードだから、パトリオットのような地対空防御は間に合わない。対応出来る防衛システムとしてはレールガンがあり実戦配備段階だと聞くが、命中精度は未だ不明、かなりの電気エネルギーを消費するので電源の問題がある。アトはお馴染みのレーザー照射だが、実験では駆逐艦からの洋上標的を破壊した実績はあるが、実戦配備されるのかどうかは専門家ではナイ私にはワカラナイ。
以上の観点からいって、今後、戦術核戦争にウクライナ侵攻戦略が移行した場合、つまりNATOとの戦闘が始まった場合、極超音速ミサイル「キンジャル」が使用されることはマチガイナイ。つまりプーチンはこう云いたいのだろう「核戦争は限定核によって行われ、露西亜はそれに勝利する」
さまざまな戦略専門家、ロシア軍事専門家が指摘しているように、ロシアの当初のキエフ攻略電撃戦が失敗したことは、これだけの日数をかけてキエフが占領出来ないところからマチガイナイ。これは逆にウクライナ住民にとって惨劇となった。ロシアは戦術を無差別爆撃に変更して、ウクライナのゼレンスキーから「降伏」を引き出すという蛮行しか出来なくなっているということだ。しかし、ウクライナは日本よりその国土の広さは1,5倍で、ここを長くロシア軍が占領統率することは確率が低い。もはやロシアにはその軍事力も兵站もナイ。(よって、中華帝国への軍事協力を求めている)
ということで、今後NATOが本格的にロシアに対峙するとなると第三次大戦に突入するのだが、プーチンの不敵な妄信、核搭載の極超音速ミサイル「キンジャル」にどう対応するかが、NATOの戦略的課題となるだろう。
:昨日、SNS(ツイッターだとおうが)でどなたかが、「マイクロウェーブ防衛」についてひとこと、これは防御システムとして「敵基地攻撃」なんかより、こっちを開発したほうがイイと記されていたが、私も賛成だ。原理は電子レンジと同じでエネルギー式は
P=α・ε“・E2になる。
Pは単位体積あたりに与えるエネルギー (W/㎥)。
αは定数、ε“は誘電損失係数と呼ばれて物質固有の値。
Eは電界強度(V/m)と呼ばれるもので、マイクロ波によって反応器空間(反応場)につくられる電界の強さ。
もちろん、電子なので、マッハ速度など問題にならない。
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