無学渡世・第二幕の10
/漠然としたイメージをいってしまえば、鬱疾患は波の重ね合わせが〈ズレ〉ている状態のようにおもえる/。という文言は、イメージをいっているだけなのだが、やや気になる矛盾で、今後もこういうドクサ(doxa、本来、ギリシア語で「考え」を意味する語。後に様々な意味で解釈された。プラトン等の古代ギリシア哲学者は哲学用語として使用し、またロラン・バルト等は文化批評用語としてこの語を用いた。 日本語では、臆見(おっけん)、思惑(おもわく)、思いなし等と訳され、「思い込み」という意味で理解される場合が多い。私の場合、「思いつき」としても用いている)は、今後もちょいちょい出てくるだろう。訂正しなくてはとおもえばそうするがど、量子力学に近似(或いは相似)的表現のある場合に、hintをmemoしていると読んでもらわないと、仕方がナイ。なにしろ雲を掴むような按配で鬱疾患の本質に近づこうとしている「とんでも鬱疾患者」のブログなもんだから。が、しかし、
たとえば、此度のCOVID-19禍に対する為政者の最初の対応(対策)は「マスク二枚」の配布だったことを忘れている方々も多いでしょうけど、じゃあ、現政権(為政者)がCOVID-19禍に取り組んでいること、国民のためにヤッてる行政というのが「マスク二枚」とどんだけ差があるのかと、ふとかんがえると、ぜんぜんチガワナイような気がするのだが、(というかついに重患以外は自宅放擲・・・待機なんて出来るのかよ、になっちまった)けっきょくのところ、ワクチンの効感染効果が95%(ファイザー・メッセンジャータイプ)からウイルスのデルタ株変異によって64%(これはイスラエルのデータだが、CDCのデータはもっとキビシイようだ)に低下して、やっぱりマスク二枚にもどっちゃったじゃないかと、ブレークスルー(突破型ウイルス)だかなんだか、古今最強のウイルスに変異することは感染学、疫学的にも初めてのことだから、「マスク二枚」もひょんなことから、今頃になって箪笥の引出しから取り出してる家庭があるかも知れない、なんて、皮肉を交えていってしまえば、ただただ、私のような「とんでも鬱疾患者」の論理など、その程度のものかも知れない程度の自嘲というものではなく「瓢箪から駒」くらいの価値はあるのかも知れないじゃないかと、妄想的希望はもっているのだ。
この「波の重ね合わせのズレ」、状態ベクトルになりきっていないけど、そんなふうな波束の収縮、このイメージだけのケッタイなシロモノをもう少々追っかけると、ダブル・スリットの実験において、たとえば電子などは、一個の照射でポツンとスクリーン到達しても、ダブル・スリットを通っているからには干渉(波の重ね合わせ)を持っているという、量子力学特有の(ニュートン力学系ではかんがえもつかない)ことが生じる。つまり電子の粒子一個は、一個でも干渉する。何故なら波でもあるから。この波、ここでは電子という粒子としてかんがえてみているが、一個の粒子はダブル・スリットを波動で通ったことで干渉を起こしたことになる。この干渉をもちっと身近に「関係」といいなおしてみると(さらに電子を私と置き換えてみると)どうなるか。/私は私というものと干渉(関係)した/になるんじゃナイか。
で、その「関係(干渉)」で私は「私」をどんなふうに感じ取ったかというと(その「感じ取り方」というエラク簡単ないい方でいってしまった「感じ取り方」それそのものが、鬱疾患的症状だといえるのだが)それはmentalなものでなく、けっこうphysical(身体的)なもので、たとえば、現在鬱疾患者(うつ病と診断されたものと称してもいいが)の七割が〈痛み〉を身体の何処かに感じている(訴えている)ということが統計的にワカッタている。(十年前の統計では4割だったが、最新の統計では七割だ)。これは年齢とは殆ど関連性はナイ。
この、私と「私」が関係した出力(干渉)の形態は、鬱疾患に関してだけいえることではなく、常人(健常者)にもいくらでも普通にいえることだ。いわんやまたhintになるが、/私たち鬱疾患者は常にどこかで「私」と干渉(関係)する場合、何か「ズレた」形態、感応で干渉(関係)している/。
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