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2021年7月 9日 (金)

無学渡世・第二幕の3

統合失調症が、精神分裂症といわれていた時空世界(時代)では、疾患者の比率は100人に一人ということだったが、昨今もこの数は変わっていないようだ。(2018/06/25現在)。最近の世界は五大精神疾患に加えられたうつ病のほうに話題、news、weight、社会情況は移っているようで、うつ病のほうの疾患者比率は4人に一人(2019/02/04 現在)だ。つまり4人ヒトが集まっていると、そのうちの一人はうつ病というワケで、私たちのよう小劇場演劇屋は、かつては一回のステージで相手にする四十人ばかりの観客のうち十人はマルキなんだなあ、とおもったりしていたこともあったが、のべ観客400人程度になると、全公演(演目)で100人のマルキを相手したことになる。
「え~~っ」
だろうけど、この数は「へ~え」と驚くほど正確ではナイ(それより、日本のJKの5~6人に一人が性病だというほうに驚いているほうがよほどマトモだ)。驚くに値しない主なる理由は、「うつ病」というのがどんな病気であるのか、「情況証拠」はあっても「物的証拠」のナイ捜査と同じで、「うつ病だろう」「うつ病だとおもわれます」という医師の、エビデンスの少ない/面倒だから、そうしちゃえ/がこの疾患者の中にかなりの数含まれているからだ。この病、本質のハッキリしない疾病で、医師(精神科医も含む)の中でも意見、見解はさまざまに分かれたままなものだから、医師にとっても面倒で、そこで、さまざまな病名だけが発案されてレッテル貼りされる。ある程度の普遍性は持っているのだが、固有性が強く、〇〇さん型うつ病とか、鬱病〇〇氏タイプといってもマチガイではナイ。近頃ヤッと一昔前のように憂鬱になるのが鬱病だ、という社会的誤謬、世間的勘違いからは脱したようだ。それでもまだ「気持ちの持ち方の問題じゃないの」などという立派な弁護士を私は知人の中に数えている。
逸話だが、うつ病の世界的権威といわれる医師でさへ、世界うつ病学会の国際会議で「未だに私はいったい何を治療しているのかワカラナイでいる」と自省、自嘲、自戒のコトバをblack humorのように語り残したことは有名だ。また、同じく第一人者のうつ病学者の「私はカトリック信者なので神は〈完全〉だとおもっている。さらに、医学者なので神は完全なうつ病だとおもわざるを得ない」と、憤りともつかぬjokeも一部流布されて知られている。
もう一つ、この比率指数(この場合の指数は、統計などで同種のものの時間的変動を示す数値。基準となる時点の値を100とし、百分比によって表したもの)がえらく多いのは、医師自体がうつ病についての知識が浅薄であったり、学習が底浅であったりしているのをエポケーしたまま患者を/つくっている/ということにも原因がある。これは逆に皮肉ると、日本の医療業界では儲かるとなると何処もかしこも診療科目看板を一枚増やすことが出来ることの弊害だ。要するになんだかワカラナイ痛みを「神経性疼痛」と名付けたり、この先どうなるかワカラナイ高血圧を「本態勢高血圧」と論述するのと同じように、うつ病が双極性障害と呼称されるようになったと思い込んでいる医師や、精神神経関連の疾病、たとえば(神経性胃炎とか、ね)も扱うphysical医療従事者(心療内科という怪しげな看板を掲げる医師)、さらに皮膚科における原因不明の蕁麻疹に遭遇した医師の逃げ口上として「うつ病の身体性具現」を唱える医師もこの身内なので、比率指数は、指数関数に倣って(患者を関数とした場合のうつ病指数)どんどん足し算出来るほどに増加していく。
というところで、次回からは、私の四十余年の鬱病との対策と、鬱病の本質について触れていくつもりだが、こういう企画・記事は以前にもヤったことがあることくらいは記憶にあるので、認知障害と一緒にされても困る。認知障害というのは、現東京五輪関係者の連中のことをいう。いや、こやつらは、もはやタダの阿呆といったほうがイイ。これはこれで、また想想不一するから、お楽しみに。

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