珍論愚談 37
クマゴロ「「日本への渡航禁止」「ファイザー、東京オリ・パラのボランティアにワクチン無償提供」なんだか舞台が揃ってきやしたねえ。「軒の出」およそ七尺完成、防腐・防虫対策終了。てなところでござんしょうかねえ。「ニッポンハ、イワバ、特攻隊デアルッ」てなことをIOCだかがいってますからねえ。
ご隠居「天気晴朗なれど波タカシ、ニイタカヤマ ノボレ、「トラ、トラ、トラ」じゃな。
ニイちゃん「『黄昏のビギン』に立つのも一興かな。荒廃、瓦礫にリアカーひとつ、Que Será, Será(起こるべきことは起こるべくして起こる)からなあ。
ご隠居「一休禅師もいうておる。/成るようにしかならん/
ニイちゃん「なんか、まるっと六十八年生きて、損したのか、得したのか。
クマゴロ「いや、それはおいらも同じでやんすよ。ニイちゃんは鬱病なんだからしょうがナイけど、こっちは七十過ぎて、若い衆から親方、親分、大将なんて呼ばれて、おもうのは~すまんな、おめえらの親方はなんのチカラもねえよ~なんておもう日々なんだから。
ご隠居「もう一度戦後を生き直してもいいじゃないか。
ニイちゃん「ご隠居の生き残られた戦後とは、ちょいとどころか、ずいぶんとチガウような気がしますよ。それに、とても戦後じゃなくて、いまは、イワバ戦前デショ。
ご隠居「そうじゃな、戦前もこんな感じだったなあ。
ニイちゃん「台湾だって、海の上でいきなりドンパチ始まるワケじゃナシ。
クマゴロ「えっ、それじゃあ、何処で中華と戦争するの。
ニイちゃん「まず、空でしょ。互いの宇宙衛星機能の壊しあいからだなあ。ひとむかし前までは情報戦なんてコトバがあったけど、それももう古く聞こえるなあ。アタリマエになっちゃったからなあ。情報戦なんて、もう日常茶飯になってるからなあ。
ご隠居「アト、そうだねえ、三百年でいいから長生きさせてもらえれば、人類滅亡の有終の美を観て、なんまんだぶ、といけるんですがなあ。
ニイちゃん「私は阿弥陀如来もなにも、信仰はありませんから、ただ、釈尊の自燈明の謎を解きつつ法燈明の世界を狡猾に、かな。
クマゴロ「おらぁよう。いちおう宮大工だから神道だろ。/宮大工 などといえども 鑿一挺/、まっ、これだな。
ご隠居「じゃあ、お二人さん、湯漬でも食っていきますかい。
クマゴロ「そりゃあ、ありがてえ。
ニイちゃん「いただきましょう。/湯漬食う 月がつくりし 闇のなか/