無学渡世・十八
「慰問」という(プロトコルでもコンテンツでも、いま流行りのパソコン用語で示すと近いものならそういうものになるんだろうなあ)の(この〈の〉は文法的には名詞と副詞の中間くらいかなあ)があって、戦時中、芸人、歌手たちが、兵隊さん相手にボランティアから些少ギャラで、駐屯地巡業をしたんですナ。古川ロッパさんの『悲食記』によると、弁当だけが楽しみだったとあります。
COVID-19・コロナ禍のために、突然(というより忽然だな)『非常事態宣言』がまた登場して、とにかくこれは「空襲警報」と、同じ。突然のsiren。政治屋はとち狂っているから「遊園地」などは「無観客」なら開催してもイイなんて首をかしげる阿呆なことをいってますナ。
「慰問」は兵隊さんたちへの励行、慰安ですからけして「不要不急」なことではアリマセン。アメリカなんかはベトナム戦争の戦時中カソリックの司祭、神父なんかがこれから前線に出る兵士を前に「立派に闘ってきなさい。あなたたちはみんな死んだら天国にいけます」と、いってる聖職者も嘘だ罪だとワカッテはいるけれど人殺しを奨励しましたが、それが戦後「エホバの証人」などの新興キリスト系教派からは痛烈に批判されているんですが、ありゃあ、私にしてみれば「泥をかぶった」仕事でしょう。『神の汚れた手』というのが、曽野綾子さんの小説にありますが、これはたぶんモチーフとしては新約聖書: マルコによる福音書 第7章14-23節だとおもわれますが「神も仕事をしたあとは汚れた手をしている」とかなんとかあって、かなり昔に新聞小説でチラ読みしてる程度ですから、記憶が薄いんでスンマセン。しかし、まあ、記憶に残っているのですからimpactは強かったということです。
大阪はゴーストタウン、東京は戦時中で灯火管制なんてニュースになってますが、そこで、毎日新聞 2021/4/24 18:18(最終更新 4/24 21:11)電子版から、前文転載しておきます。こういう無断転載が違法なら訴訟されても仕方ありませんが。
/緊急事態宣言を受け、各地の文化施設で閉鎖などが相次いでいるなか、東京寄席組合と落語協会、落語芸術協会は24日、「寄席は社会生活の維持に必要なもの」として、都内の「鈴本演芸場」「新宿末広亭」「浅草演芸ホール」「池袋演芸場」について、客席の定員制限や換気、手指消毒などの感染防止策をこれまで通り続けた上で営業することを決めた。
演芸場は都の「無観客開催」の要請対象に含まれたが、「社会生活の維持に必要なものを除く」という文言があり、担当者は「寄席は戦争や地震などの災害を超えて現代まで続いてきた。それは生きるために必要なものだからではないか」と話した。【関雄輔】/
立派だとおもいます。私ども演劇屋はけして「不要不急」のものじゃありません。こちらは営業ではありませんので、儲けなんかはありません。すべて持ち出し。幾ばくかは、政府の中にも理解者がいて支援金を準備してくれているようですが。
他に出来ることもナイようですので、おアトはよろしくナイのですが、失礼をばいたします。
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