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2021年4月23日 (金)

珍論愚談 33

ニイちゃん「小説のネタをかんがえたんだ。聞いてもらえるかな。
クマゴロ「えっ、ええ、そりゃもう。
ニイちゃん「『バッドマン』というtitleでね、
クマゴロ「『バッドマン』。ヒーローものですか。
ニイちゃん「そう、ヒーローものなんだけど。ちょっと風変わりなところがミソ。
クマゴロ「バッドですもんね。で、
ニイちゃん「夜のビズネス街、いままでテレ・ワークしていた女性社員が、急な用事でマンションのほうにもどらなければならなくなった。まだ8時過ぎなのにもう人通りはナイ。
クマゴロ「そうなると出てくるのが殺人鬼とか強姦魔。襲われますね。
ニイちゃん「そうそう。出てくるんだ。で、逃げるわなあ。ところが、
クマゴロ「どういうわけか、人目につかない路地に逃げ混む。あれ、なんででしょうかねえ。交番のあるほうに行きャいいのに。
ニイちゃん「そうだよなあ、たいていそういうところに逃げるんだよな。
クマゴロ「で、追い詰められる。そこに現れるのが、バッドマン。
ニイちゃん「いや、現れないんだ。
クマゴロ「現れないんですか。
ニイちゃん「正確にいうと、まだ現れない。だから、そのうら若き、東京に出てきてから2~3年の乙女。殺人鬼にたっぷり犯されると喉をナイフで斬られる。
クマゴロ「えっ、たっぷりに喉をスパッですかい。
ニイちゃん「だって、そのシーンはサービスなんだから。
クマゴロ「正義のヒーロー、バッドマンは何してんです。
ニイちゃん「忽然とそこに出てくる。~キサマのような悪は、このバッドマンが許さないっ。と、殺人鬼をぶん殴って、殺人鬼は逃げる。バッドマン、被害者の女性を抱き起こすと、~しまった。遅かったか。
クマゴロ「遅いよ。
ニイちゃん「次は、明日は裁判の証人喚問で出廷する目撃者の青年。これが、うん悪く被告人加害者の手下に捕まってしまう。~まあ、そうビクビクしなさんな。一杯、飲めよ。~と差し出されたwhiskyに、錠剤を一粒、ポトン。溶けていく白い粒。
クマゴロ「それ、毒なんでしょ。
ニイちゃん「そうなの。で、手下は銃まで構えて、~飲みなよ。
クマゴロ「バッドマンは。
ニイちゃん「まだ、なんだ。
クマゴロ「まさか、飲むんですか証人の青年。
ニイちゃん「銃で撃たれたら即死だ。毒なら解毒出来るかも知れない。時間頼みだ。
クマゴロ「で、飲むのか。
ニイちゃん「運悪く、毒は青酸化合物。即効性。胸掻きむしる青年。~ひとが苦しむのをみるのは好きじゃねえんでねえ。~と、手下は青年の頭蓋骨に一発。
クマゴロ「バッドマンは。
ニイちゃん「このときっ、
クマゴロ「でも、いまや遅しじゃねえですか。
ニイちゃん「バッドマン、青年の死体を抱き抱えて、~しまった、遅かったか。しかし、いつもいつも遅れているのはなぜだろう。~バッドマン頭抱えて考え込んだ。そうして、よし、助手を雇おう。その助手に見張らせて、よし、次は大丈夫だ。
クマゴロ「そうかな。
ニイちゃん「まあ、ともかく見張りを雇ったんだ。ところが、その見張りは遅刻魔。バッドマンのアトから遅れて来た。
クマゴロ「何ソレ。
ニイちゃん「しまった、遅かったか。この見張りのバカヤロウと、見張りを張り倒すバッドマン。
クマゴロ「そんな小説売れるんですか。
ニイちゃん「まあ、バッドマンだから。グッドマンじゃナイんだから。
クマゴロ「読むひと、いるんですかねえ。
ニイちゃん「意外と在るような気がするんだけどねえ。
クマゴロ「まあ、そういう世の中ですからねえ。おいらは読みませんけど。それ、何処で思いついたんです。
ニイちゃん「きょう行った通院の待合で、朝早くから受付嬢に~これ、きたんだけどワクチンここでしてもらえるの~、~それね、まだなの。接種券とか予約票はいくらでも印刷出来るからね。でも、ワクチンがいつ来るのか、なんの連絡もナイからね。たぶん、来月になるとおもうんだけど、夏になるかも~と、そういう老人の相談と受付嬢の応答が二件も立て続けにあったな。すぐに私は受診だったから、あれ、あのアト何十件とあったんだろうなア。そのとき、ふいに『バッドマン』閃いたんだけどナア。

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