珍論愚談 20
クマゴロ「するてえと、ご隠居もワクチンやんねえんで。
ご隠居「わしはもう間もなく卒寿だからな。まず効果はナイとおもうておるんでナ。
ニイちゃん「私だって、ニイちゃんてことになってますが、六十八ですよ。ニュースでは、六十歳にも効果があったなんていってますから、それと、一回、二回と接種して、そのアトどうすんのかなあ。いつまで効果あるのか。この辺りのエビデンスはまったく不明。とりあえず、いまヤル、接種するのは東京オリ・パラのためにでしょ。島根県だか知事が聖火ランナーをボイコットしたら、そのアト、政府からの風あたりの冷たさが、てなことになるのはもうアタリマエで、私はこのさい、オリンピックって何でヤンのくらいのディスカッションを小学生なんかがするとオモシロイんじゃないかなんておもってますけど。なんだかワクチン・ファシズムですよ。個人的にもボイコットする有名、無名のひとが出てきてるようですが、さっきのつづきでいえば、オリンピックってなぁに、くらいのことも中学生なんかが討論すべきですね。
クマゴロ「ようするにスポーツの祭典でがしょ。祭なんじゃねえの。
ご隠居「祭はええなあ。葬式だって祭だからな。まあ、なんつうか、オリンピックというのはロス大会あたりから胡散臭くはなってきとるがな。
ニイちゃん「祭はいいですよ。でも、国民の二割しか開催に賛同していない祭なんて、そりゃあもう、祭じゃなくて政でしょ。官製の標語ですよ。/走れ一億火ダルマだ/。医療従事者も殆どは疑問視してるんだけど、いや、疑問視というよりなんか覚悟してるみたいですね。
ある医師なんかいうには、/結核患者にマラソンやらせるようなもんだからなあ/です。で、結果、/あなたは結核でありながらみごと完走され名誉の死を遂げられましたのでここに三途の川の六文銭メダルを贈呈します/で、美談になってオワリじゃないかな。
ご隠居「開催の頃には、国民にワクチンも行き渡り、さあもう大丈夫だCOVID-19に勝った勝ったの提灯行列。で、再生産数が倍増して、わしなんか高齢者はみ死んで、死ぬものはみな死んで、スッキリして、国敗れて破れてやさぐれて山河もサンガ(僧坊)もナシ。いいねえ、有終の美というものだね。亡びゆくヤマトの国に雪は降りつつ、で氷河期か。美しいねえ。
クマゴロ「ちっともオモシロクねえな。
ニイちゃん「私も滅びます。けれど、この国にお付き合いして滅ぶのはゴメンだから、予定どおり、独りで滅びますよ。一休の入滅あたりまで生きてみようか戯れて、といきたいな。Epicureanですから。
クマゴロ「なんか、つまんねえ。
ニイちゃん「でも、なんたらの予言で1999年に地球が滅亡するのを信じてワクワクしていた少年時代を彷彿とさせて、私は逆にオモシロがってますけど。
ご隠居「けっきょく、歴史ですよ。歴史が物語っているだけですよ。
ニイちゃん「私は歴史主義者でもないし、その日暮らし主義者だから、/目覚めてはきょうも苦しとじっと手をみる/でヨロシイです。
クマゴロ「ああもう、年寄りはつまんねえな。おいらも年寄りなんだけど、年寄りなんかにゃなりたくなかったなあ。
さあ、また冬です。三寒四温とは名ばかりの惨憺死怨の浮世です。
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