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2020年11月20日 (金)

Go to Hell

COVID-19感染者急上昇、第二波かっ。最高ご用心レベルにランクアップ。
ラジオでもテレビでも、その日発表の感染者大人数で一般人を脅して、あんまり莫迦にすんじゃねえよ。と、クマゴロさんは電信柱を蹴飛ばしたところを、ニイちゃんにみられて、照れ笑いをしたのだった。
クマゴロさんはよく耳や目にする「一般人」というcategoryで、その代表ということもなく(そうすると一般人ではなくなるので)、ただの一般人なのだった。
「いやいや、ニイちゃん、電柱に罪はナイのよ。電柱でござるっ電柱でござるってのは、忠臣蔵の松の廊下だけどね。ご隠居にね、なんで、COVID-19増えてんの。第二波とかいうアレかい。そう訊いたらね。
/そんなもな、クマ、そんなふうになるようにしたからそんなふうになるんだ。これを何処でもナイ言語では、Que Será, Será.これを擬似外国語という。意味はな、「起こるべくことは起こるべくして起こる」、だ/
なんておいいになられてね、第二波とか、そんなものではなく、こういうこと、事態っていうのかな、状況っていうのかな、宮澤賢治も童話で書いているらしいんだ。なんだっけ、そうそう、『蜘蛛となめくじと狸』だ。ニイちゃん、知ってるかい」
「ああ、知ってます。一応、宮澤賢治さんの作品は仕事の都合で全部読んでますから、その作品は、ラストの一行がこうでしたね。/なるほどそうしてみると三人とも地獄行きのマラソン競争をしていたのです/。これ、最初は三匹が何の競争をしているのかワカラナイふうに始まるんですよね」
「そうそう、さすがにご隠居だね。ヤッちゃいかんぞ、ヤッたらCOVID-19になるぞっ、というてることをみんなしてヤッたのだから、COVID-19感染が増えるのはアタリマエ。と、こうなんだ。そうだよなあ。狂言の『附子(ぶす)』じゃあるまいし、ありゃあ、トリカブトだって騙すんだけど、COVID-19は、ほんものだからなあ、そうなるよなあ。/附子(ぶす)、トリカブトだから舐めてはいかんぞ/といわれてるのに、舐めるんじゃナイもんなあ。/附子(ぶす)、トリカブトだから舐めてはいかんのだけど、みんなで舐めれば恐くはナイ/って、いわれたから、やれっやれっやれっ、だったから、みんなで舐めてCOVID-19に感染して、んで、ニュースで増えた増えた増えましたあって、一般人を莫迦にすんなつうの」
「そうですよねえ。そこんところをニュースはいいませんよね」
「ニュースでいってるのはよ、マスクをしたままの会食の仕方だって。食べるときにマスクを上げて箸のものを口に入れたら、口を開かずにもぐもぐと、片方の手で、口許を覆いながら食べる。これ作法だとよ。ふざけてるよなあ」
「美味いんですかね」
「やんなくてイイんじゃねえの、そんな会食。それによ、さすがにadult video業界はチガウねえ、いまみなさんがやりたいことを率先してヤってるねえ」
「えっ、なんですかっ」
「増えてんのよ、接吻もの、口づけもの、ベロチュウもの。ただ本番するんじゃなくて、とにかく舐めるのよ。いやもう命懸けだねえ。ああいうのもプロ根性っていうのかねえ」
たしかに、アクリルの衝立を立てて、部分的にくり抜いてkissだけするという作品もあるのだ。しかし、これを笑うのと、Go to campaignに励むのと、まるで『蜘蛛となめくじと狸』ではないか。ニイちゃんは、「ヘン」な世の中だなあと、ため息つくだけだった。 

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