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2020年11月11日 (水)

港町memory 154

ポンペイオ国務長官が会見で、政権移行に協力するか聞かれ「トランプ政権の2期目への移行が滞りなく行われる」と述べた。つまり選挙に勝ったのはトランプ大統領だという主張だ。
日本でも、ついこのあいだ(そう、ほんとについこのあいだなのだ)勤皇倒幕とやらで、勤皇側と幕府側がおのれの主権を争ってチャンバラをしていた。で、勝った勤皇のほうは、その後、天皇をまつり上げて大東亜戦争をやって、負けた。
ほんでもって、これは総力戦になったので、犠牲になったのは庶民大衆ということになる。
その総力戦の戦争形態もオワリ、次が「国家総力戦」となり、その延長に「冷戦」「代理戦争」さらには「兵器戦」「情報戦」となる。
院外処方箋薬局の入り口付近でラジオ体操をしているおばさんは、
「もう南北戦争でもヤルしかあれへんで」
と、ゲラゲラ笑っていた。
南北という分け方がちょっと出来にくいのだが、それはどうでもイイことで、大統領就任、つまり政権の移行が遅れると、苦しむのはやっぱり、毎日10万人以上のコロナ罹患者を出している大衆だろう。トランプはゴルフの合間にツイッターしてるだけで、まだ現職なんだから、せめて、コロナ対策だけでもすればいいのだが、そんな知恵も銭もナイ。大統領から降ろされたら、待っているのは借金地獄と監獄行きだけだ。裁判闘争なんて本気でヤル気があるのか、裁判のために集めている寄付金は借金を返すのに使われているらしい。
中華やロシア、北朝鮮が黙ってみているだけなのかというと、このblankにおいて、アメリカの情報局はバイデンに接触することが出来ないので、「情報戦」でかなり有利になるだろうなあ。
と、ニイちゃんは心配顔だが、院外処方箋薬局の入り口付近でラジオ体操をしているおばさんは、
「ほっとき、ほっとき、なんべんもいうけど、どっちでもおんなじっ」
「しかし、COVID-19被害は、2000万人くらいになりますよ」
「疫病で滅んだ文明は腐るほどあるらしいで。最近の『宇宙考古学』が、これはあれやでトンデモ本のアレやのうて、宇宙から地球の太古の文明を調べるヤツやけど、それが調べたもんやさかいに、もう四大文明みたいナコトバは死語や」
おばさんは学もあるのだ。
「アメリカ合衆国は疫病で滅びますか」
「まあ、東京オリンピックもなくなったことやし、」
「えっ、中止になったんですか」
「ニイちゃん、あんた、ほんまに常識がナイなあ。欧米がCOVID-19情況でてんてこ舞いやのに、日本がオリンピックみたいな呑気なこと出来るかいな。参加するのは、中華とロシアだけやで。建設された施設は塩漬けでぺんぺん草生えとるらしいわ。どんな〈おもてなし〉ができんねん」
「そういえば、近頃、周囲で建設工事が多いですけど、あれは、みんな東京に出稼ぎに行ってた工事屋の連中が帰ってきてるんですね。しかし、オリンピック施設の工賃はもらえるんでしょうね」
「スポンサーは軒並み降りたからな。30年くらいの分割払いになるんとちゃうか」
「なんかボク、具合悪くなってきましたワ」
「六十八にもなってなにいうてんねん、子供みたいに。わしなんか来年まで持つかどうかワカランさかいに、どうでもエエねんけどな、南北戦争になったらオモロイやろさけ、それ観てから死にたいワ」
「なんかもう、悟ってますね」
「ニイちゃん、あんた学もナイな。悟りというのは、六道輪廻から解脱するこっちゃで。そらヒンズー教の教義や。インドの階級と日本とはなんの関係もあれへん。そやさけ、日本の坊主に悟りみたいなもんあらへんねんで。それ、知っとったのは、親鸞と一休と道元だけやろな」
まあ、悟るためにヤッてる演劇でもなし。ニイちゃんは、アホラシなってきたのであった。
院外処方箋薬局の入り口付近でラジオ体操をしているおばさんは、院外処方箋薬局の入り口付近でラジオ体操をしているのであった。虚無やなあ。~虚無も暮れゆく故国の丘で~

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