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2020年8月31日 (月)

港町memory 133

「雑炊」を「おじや」といい、女性性器を「おまんこ・おめこ」という、華族、貴族、皇族、いわゆる雲上人のつくったコトバは多いが、「オナラ」その類だろう。まさか「屁」というワケにはいくまい。推測の粋を出ないがさまざまな古語辞典や語源の書にあたって出ていないので、気楽にいってしまうとこれは「お」は接頭語だとして、「鳴る」が変容したものなのだろう。「お鳴り」から「おなら」だ。
「ニイちゃん、なんかアホなこと賢そうに考えてるやろ」
「あっ、おばさん、起訴猶予で良かったですね」
「よう効くクスリには、脳から麻薬成分を分泌させるもんがまぜてあるらしいさけな、気いつけなあかんで。まあ、驚くほどのことやないけんどな。驚くいうたら、こないだメールが来て、/紙の節約で、株主さまにはダウンロード可能なカタチで現在の情報をお送りすることになりましたので、ログインをお願いします/。ログインか京都大原三千院か知らんけど、ほんなもん、パスワード忘れてるさかいにな、「パスワードをお忘れの方はこちらから」ちゅうとこをクリックして、/新しくパスワードを作製してください/にはいったら、メールアドレスとな、これがどう考えても驚きやねんけど、旧パスワートを入力せなあかんねん。どうおもう。旧パスワードをどうやって思い出したらええねんやろ」
「さあ、それアポリア(難問)ですね」
「首吊りよった弟のほうが以前住んどったアパートの管理者とかから、壁紙の貼り替え代金の督促状が来てたのも驚きや。おかしなもんやな。壁紙の貼り替えなどの原状復帰は、住居者ではなく所有者の責任と法律上はそうなっとんねんけど、そんなことしとるのおらんな。だいたい、その管理者の本職がメンテナンス業やで。法律知らんワケがないやろけど、日本の悪しき恒例で、やっつけよんねんな」
「そうですよね。まあ、最近は礼金とかいうオカシナ銭を払わなくてよくなりましたからね。借りるほうが貸すほうにお礼するという悪しき慣習でしたね」
「弟のほうは、不憫や」
「おっと、急展開。そりゃ、そうでしょう」
「あれはな、父親がチガウねん。うちがちょっと遊んで、まあ、いまでいう不倫や、gossipやscandalや。それででけた子やったからな」
「おっと、おばさん、若いときはけっこうご盛んだったんですね」
「いま、訪問看護が問題になっとるやろ。八十前後の利用者が、女性訪問看護師に猥褻行為を働く事件が急増しとんねん。オトコもいつまでたっても、スケベは治らんな」
「そうなんですかね。私も七十に近くなってますから」
「まあ、しゃあない。一休禅師は七十五歳で子供つくっとるさかいにな。まあ、ニイちゃんも頑張ってみいな」
「それはこの世界では無理です。/知らぬ間に知るぞ哀しき齢の不思議/ですね」
「/世の中に不思議なことなど何一つとてなし/、どや、ええの付けといたったで」
「いやあ、勇気出ますね」
「ニイちゃん、あんた、ほんまのアホやなぁ」

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