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2020年6月23日 (火)

港町memory 118

「あのな、ニイちゃん、自分だけ、冬眠から覚めたムーミンみたいにsentimentalなって、なんや、その、いろいろとわてら、銭が貰えるようなことが国会で決まったような気がしたんやけど、国会は店仕舞いしてもて、ほんで、これから貰えるんか」
たしかに、安倍ちゃんは打ち上げる花火の予定はいつも大きい。ばんばん国債さへ発行すれば銭も在る。なのに、「はやぶさ」ほどに成功して大喝采はナイ。それは普段から仕事らしい仕事をしなくとも賃金の貰える公務員のみなさんが、銭は数字でしかナイので、数字の帳尻を合わせる作業が遅れれば、というかそんなぎょうさんの仕事を普段はしないので(蟻と一緒で、十匹のうち一匹しか働かないという現場なので)また忙しくなったら/崩壊します/とか泣き言いえばいいので、それに、夜の街も閉まっているので、stressもあり、要するに遅れているんだろう。
「おばさん、いまですね、『家賃支援給付金』は申請から給付まで2週間以上かかる見通しですね。そうなるとこれからそれが始まって、手元に資金が届くのは7月後半以降となりますね。以降です。以降。例の1人に10万円を配る『特別定額給付金』の給付でも作業の遅れが問題になってますね。(5/17現在で51,5%)か、やっと半分ね。ふーん。まあ、あちこちの業者がヤってるので、一斉にとはいきません。あの、ゲージツ家なんかを扶ける「持続化給付金」いうやつね、新型コロナウイルスの影響で事業収入が急減するなど一定の要件を満たした場合に減収分を補填するというアレ。フリーランスを含む個人事業主は最大100万円もらえるというアレ。アレね、中小企業庁は/6月中旬の受け付け開始をめざす/としていたんですが、つまり準備をしてはいたんですが、これもその準備段階から遅れていますね。たぶん、準備作業が面倒なんじゃナイかな。相手がフリーランスですからねえ、コロナウイルスが原因でなくとも、事業収入なんてのはバラつきますし、一定の要件とか減収分とか、わからんのとちがうかな」
「ほな、なにかいな、崩壊してるのは医療だけやナイちゅうことか」
「『エノケンの法界坊』という映画がありました。あんまり評価は高くナイんです。比してエノケンの映画はさほどの評価は得ていません。なんでか。簡単にいえばオモシロクないということです。なぜオモシロクないのか。映画は身体持ってませんから、」
「あんな、そういう難しハナシはええわ。銭や、銭やがな。いつ貰えるねん」
「仕事が煩雑で忙しいから遅れる、という申し立てで、この銭の扱いが業者にまわる。銭というのはたしかにまわりものなんですが、まわっているあいだに、消えていく分があります」
「なんやそれ」
「手数料。仕事に手数がかかるのはアタリマエなんですが、別途とられる。これは銀行でもそうですね。さらにひどいのになると、〔用立て屋〕ナンカが出てくる。/確実に支払いのある政府からの銭ですから、信用はバッチリです。先にうちが用立ててあげましょ。五分でいいですよ/ときますね。」
「五分なら、早う貰えたほうがええがナ。十万円が九万五千円ならエエやないか」
「ところが、これが五分五分という意味なんですね」
「あれま、半分、持っていきよんのか」
「ですね」
「それと、『特別定額給付金』ね。あれ、業者によって申請書の書き方が異なっているんですが、〔要〕〔不要〕にcheck入れたり、〔不要〕だけにcheck入れたり。中には「他に寄附します」となっていたり。それはまだワカリヤスイんですが、十万円欲しいから〔不要〕(ではナイというシルシと思い込んで)〔不要〕にcheck入れるひとも出てきて、そのひとがあんまり給付が遅いんで問い合わせてみると、「オタクは不要になってます」といわれて「なん、ぬかしてけつかるねん、ボケがっ」になったりとか」
「ニイちゃん、そういう下品なとこだけ河内弁でやらんといてんか」
うーん、下品か。私、河内弁好きだから、名古屋に出てきて、アルバイトのタタキの現場でナグリしばいてたとき、上のひとから呼び出しくろうて、「きみは何処の生まれなの」と聞かれました。「関西ですか」「はい」「きみね、どえりゃーコトバ汚い。ここはエネーチケーのスタジオだもんで、東京からの役者さんもみえるんです。ふつうに喋れないなら、解雇します」といわれましたねえ。蚕になって桑の葉食いたくもナイので、「よっしゃ、何年先になるかワカランけど、オレの書くホンでその東京の役者はんたらに芝居させたるさかいに、ようみときさらせ」と、ココロに一つ置きました。

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