港町memory 100
オペラの女性歌唱をして「猫の悲鳴」というふうにせりふにしたのは、なつかしの『パーソン・オブ・インタレスト』だが、それならと、特にオペラの肩を持つワケではナイがと、演歌嫌いの知己が、「女性演歌は泣き言で、男性演歌は愚痴で、どっちもに共通してるといえば、egoなheroismだけじゃナイですか」という。そうかもしれません。
タイトル100回記念などというものでは毛沢東ナイが、前回「99」で、書き落とした重要なことがあった。
/いまの時点でワカッテいるのは、以上のそれだけ/。じゃあ、ナイよなあ。「人心コトに至って乱れ」というのがあった。それをきょう、coin laundryで生じた些細でいやな体験で身に染みることになった。つまりはたった数週間の、社会習慣の錯綜でmentalのほうも医療と同等に崩壊し始めているということだ。
私は洗濯の乾燥にだけcoin laundryを活用している。住居が一階で verandaのすぐ前が駐車場で、さらに夏近くなると蜂の巣がいつの間にか出来ているというのが発端の理由だが、台所に置ける洗濯機での一回分の洗濯はcoin laundryで30分、300円、2~3日に一度、iron要らずで便利だし、おまけに、現在の経営者が女性だからなのか、細かいことに気がついて、清掃もしっかりしていて、清潔だというのがイイからだ。千円札を硬貨に変える機械の具合の悪さがずいぶん長かったが、利用客の「苦情箱」でその件が多くなったのだろう、新機に交換された。歩くことの少ない私などは、laundrybox下げて歩くのも運動の一つだとおもっている。とはいえ右肘腱鞘炎の右手ではもうそのboxも下げられナイのだが。
で、些細な体験というのは、このコロナ禍の連鎖からきたものだ。coin laundry自体は小ぶりなので、4~5人で三密となる。乾燥は火力のEnergieからプロパンガスだが、machineの並んだ一部屋は、さまざまな人の出入りが多くあるので、どうしても換気を必要とする。これまた厚労省からの要請であります。
で、本日、私は乾燥を済まして出入り口の硝子戸を半分開けて、換気することにした。すると、高飛車に叱りつけられた。みると店内から同年配あたりの男性が私を睨んでいる。
「閉めていかんかっ」といわれたので、「ここは換気すべきだとおもいますから、この情勢、この季節なら開けておくべきだとおもいますが」と応えると、「開けたら閉めるのはアタリマエのことだ。私は、閉めておいた」と、のたまう。それはウソだ。私は職業柄用心深いので、初期状態(現状復帰というのも舞台屋の仕事なので)の硝子戸がどうであったかは、入るときに点検記憶している。簡単にいえば、開閉が適当な状態であったので、ハッキリ換気にしただけのことだ。しかし、それについては反論しても仕方ないことになるだろうと、世情と、このcoin laundryの状態とを説明して、「開けて換気したほうがいいのではないですかね」とさらに説明したが、「ダメだ。閉めろ」を相手は態度、主張を変えない。理由を聞くと「開けたら閉めるものだ。私は閉めておいた」の一点買い、いや一点張り。
これは、たしかに礼儀、道徳の問題かも知れない。しかし、現状況はそういう常識は通用しない。「では、管理者に電話をして下さい」と、電話番号を指差した。「よしっ」と、相手はいったが、電話などしそうにもナイ。それなら、こちらもスルことはナイ。その場を去ろうとした。と、「こらま天狗っ」ではなく「こら待てっ」と、入り口まで出てきた。それ以上近づかれると、至近密接距離になる。しかも相手は口角泡をとばしているのに、マスク無し。そこで仕方なく「イライラしているのはわかります。けれどもいまは、みんながそうなんです。イライラしているんです。ここは、それを堪えるべきです」と応えた。この先は、私のプロファイリングになるが、鼻で笑われたのは、~こいつ俺に意見なんかしようとしている~というpride。おそらく定年前までは中間管理職で、上に頭を垂れ下には威張り散らしたが、家庭では、ヒマなら洗濯くらいしにいってよと妻に命じられる屈託タイプ。なんでも良かったが、私に突っかかっただけなのだ。ハッキリしておくが、私は適当に硝子戸を開けたのではなくキチンと半分、換気だとワカルように開けている。その説明もしている。
けっきょく、硝子戸は私の目の前で力任せに閉じられた。ガシャンという音とともに開いているのか閉まっているのか中途半端な格好になった。私はせっかく買ったビールがぬるくなるのを気にしていたので、もう放っておいた。
人心千々に乱れ、そう、こういうstressはたぶんいたるところにあるにチガイナイ。これからはそういう心情不満からの犯罪が増えるのではナイかと、これもコロナ禍として、ワカッテいることに付け加える。
« 港町memory 99 | トップページ | 港町memory 101 »
「暮らし」カテゴリの記事
- nostalgic narrative 34(2024.09.21)
- nostalgic narrative 32(2024.09.17)
- nostalgic narrative 30 (2024.08.25)
- nostalgic narrative 23(2024.05.19)
- nostalgic narrative 22(2024.05.16)