港町memory 87
さて、どうするか。
私もチェーンメールに引っ掛かりの失敗をしてから、必要なことはなるたけresearchしているので、失態のお詫びの義理で、ここに、これはイイなとおもうものを無断借用報告しておこう。
前新潟県知事で医学博士の米山隆一さんの一種の〔呼びかけ〕だから、ネットでお読みになった方も多くあるとおもうけど、ま、とりあえずと。
/連日「新たな感染」が報道されているため、新型コロナウイルスへの感染が極めて広範に拡大しているという印象を持っている人が多いと思います/。
というふうに始まる。(当方でEditしているのでご容赦、ご了解)たしかにそのとおりでごぜえます、が、私たち庶民大衆の心情だ。
/しかし、実際のところ、感染者数は3月8日現在でなお累計439人にとどまっている。これは、日本の人口1億2601万人の0.0004%、「29万人に1人」に過ぎない。(ダイヤモンド・プリンセス号を入れると0.0009%、「11万人に1人」/。
これは他国と比するとどれくらいの比率なのだろうか。(だいやもんど・プリンセスというややこしいのがやこしいんだけどね)
/韓国(0.0141%)、イタリア(0.0099%)、イラン(0.0073%)だが、人口比で見た感染率は、フランス(0.0015%)、ドイツ(0.0010%)、スペイン(0.0011%)、シンガポール(0.0025%)と比べるとむしろ相当に低い/。
これは別のコトバで述べると、
/今現在街を歩いていて「感染者」に会ったり、「感染」したりする確率は、現実としては極めて低いと言えるのです/。
では、じっさい、感染確率はどうかというと、
/新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が「国内で感染が確認された方のうち重症・軽症に関わらず約80%の方は、他の人に感染させていません」/
政府御用達の見解だが、そう述べているのだから、そういうデータなのだろう。
データといえば、肝腎のウイルスのほうのデータはどうか。中国は当初SARSと同じ防疫をしてマチガッタ。無症状罹患者からも感染するとはおもっていなかった。
/この2カ月で相当程度に臨床・疫学データが集まっています。発表されている複数の論文から、新型コロナウイルス感染症の重症化率は高めに見て20%程度、死亡率は0.5(日本)~3%(武漢)程度に近いと思われます/。
それはつまり、こういうことになる。
/感染しても、ほとんどの人(恐らく99%以上の人)は、仮に入院することになっても、平均2週間ほどで回復して退院する。従って、1日の新規感染者数を現在の60人程度に抑えることができるなら、それぞれが2週間の経過観察を加えて1カ月間入院するとしても、全国で2000床程ある感染症病床で対処可能ということになる/。
検査のほうはどうだろ。
/3月6日に保険の適用が始まったPCR検査についても、現在の検査数は最大1日600件程度ですが、総理は2月27日の記者会見で「全国で1日当たり4000件を超える検査能力がある」としています。一方で現在の政府のPCR検査の方針は、その二転三転ぶりや説明不足も相まって「政府が検査を抑えて患者数を実際より少なく見せている」という疑念を呼んでいます。実際体調不良を訴えて医療機関を受診していたにもかかわらずPCR検査がなされず、結果的に2週間で4病院にのべ7回受診した例や、髄膜炎になってしまった例が報道されています。国民の不信・不安を払拭するには、PCR検査の適応を、医学的に妥当な範囲で一定の症状のある「疑い症例」にまで広げて検査する必要があると考えられますが、それは今ある検査能力で十分に可能です。つまり、今現在、日本の医療供給体制は、新型コロナウイルスの感染状況に十分対応できているのであり、今後のために検査体制・医療体制を整備・拡充する必要はありますが、特段「緊急事態宣言」を行い、医療の確保(特措法47条)、臨時医療施設の設置(特措法48条)等の緊急措置を行う必要がある状況ではない/。
また、この検査をするための医療従事者の数があるのかなとおもっていたら、案の定、無いのですな。誰がすすんでそんな危険に身をさらしましょうか。いまの医者ってそんなもんが大多数とおもってますので。
/すでに「これでもか」という程「自粛」が進んでいる現状において、「緊急事態宣言」を行って、これ以上の「多人数向け施設の使用制限、イベントの開催制限」の緊急措置(特措法45条)を行ったところで、さらなる感染拡大防止の効果は限定的と思われます/。
では、今後、どうすればイイのか。ここでも、米山さんは医学者として明確に述べている。
/例えば現在の対応と思われる「治療2週間+経過観察2週間」を「治療2週間」のみに短縮して後は自宅待機してもらうとか、PCR検査が陽性でも症状が「軽い」人は入院せず自宅待機としてもらうように基準を緩めるとかといった、新型コロナウイルス感染症に対する「対応」を変更すること、それも「厳格な隔離を要する特別な病気」に対する対応から、「症状が軽い場合は厳格な隔離を要しない通常の病気」への対応へと変更することで、限りある医療リソースを有効に使って対応できるようにすることです。これは避けるべきシナリオではありますが、最悪の事態の想定としては、感染の広がりが一定の枠を超えた場合、なすべき対策は「緊急事態宣言」ではなく、むしろ科学的合理的な「感染の拡大の状況に応じた感染症への対応の変更」なのです/。
長くなったので、以降は次回(明日)、
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