港町memory 77
ヒトの死というものは、シャーマニズム仏教(宗派、教派はこのさい無視)のイベントと(世間はこれを付き合いという)と、行政機関、金融機関に対する紙の山の作製でその90%の体力と精神力を消耗させられます。それはそれで、「悲しむ暇、余地を与えない」ということでは、悪いことではナイのかも知れません。悲しむほうがイイのでしょうけど。そういうものがなくても、ヒトの死には、私たちはある程度の〔麻痺〕的な慣れを情報として日々inputされているので、なるほど〔死〕とはこういうものかと納得する程度で、これは、かなりムカシに飼っていた猫が子供を産んだときに、「猫の出産とはこういうものか」と納得したのは同程度のものです。ですから、悲しむヒトはあまりいません。
私はそれが悪いとはおもわない。さまざまな死にざまが在るだろうけれど、母親はそれなりの死にざま(これには畏敬いたしました)を最期に私たちに与えてアリストテレス的、ニュートン力学的存在から量子力学的状態(量子力学の場合は〈存在〉とはいわずに〈状態〉というふうに表現する。物理学会では、そうなっている。そうとしかいえないからだろう)にもどったワケですが、それ以外のものは、相続税のかからない程度の遺産(動産、不動産、遺品)しか遺しておりません。
それで、治療費、療養費、葬儀代、付き合い代は賄えたし、香典に類する三十六万円はすべて「国境なき医師団」に寄贈した。死んだヒトより、生きようとおもっているヒト、一所懸命生きているヒトが大事ですから。不動産は弟(次男さん)に動産(預貯金の残金のかき集め)は私(長男)にと、手続きは弁護士に任せて、ともかく、やっと次のavecビーズの小屋入りが今週です。つまり本番間近。そのまえに確定申告をやって、これまた低額所得者で市県民税はナシになるはずですから、働くのに使った分と稼いだ分はほぼ一緒。健全な生活者ですねえ。で、申告書を書くのが楽にはなりました。公務員の生活費など出さなくて済むワケですからよけいに気楽です。(申告書には、/この税金の48%は公務員の生活費に充てられます/と、ハッキリ明記するべきでしょう)。そういや、なんだかんだで市役所で書類を求めるのに、けっこう銭はとられました。次男は、「あれは、公務員の小銭稼ぎヤ」と嘯いておりますが。ほんらいなら、あの銭で食っていくべきでしょう。市井大衆のカツカツを知れ、ですね。
鎮痛剤のロキソニンは炎症にしか効かナイので、神経系統の痛みにトラムセットを使わざるを得ず、慎重にヤっていましたが、(ふつう一日四錠のところ2,5錠で)やはり離脱作用(禁断症状ですナ)はありまして、まあ、これを防ぐには一日6錠服用すればイイの計算となります。弱麻薬でも麻薬ですから、キレたらキレます。早いところ、頸椎にメスを入れてもらいたいのですが(なにしろ、ふらつきや痛みは酷い)、私より酷なる状況の方々が大勢いて、死ぬまでに順番は回って来ないと踏んでおります。
だいたい、このトラムセット(トラマドール)は、もちろんアチャラ製ですが、効能として「神経性疼痛」などという疾病は記されておりません。これは日本のメーカーが勝手に名付け親(『キラクラ』みたいですね)なワケで、もちろん、副作用はある程度記されておりますが、規定どおり服用しても、減薬の場合に激しい離脱作用があるとは(そりゃ、そんなもんは書けんわなあ)在りません。それにこのクスリは鎮痛剤ですから向精神薬のように減薬は不可能です。ふつうの(ふつうのというのは無能なと同義です)Doctorは、減薬させる場合、簡単に1/2にしてしまうのですが、それだと、救急車を呼ぶハメになります(自殺未遂で済んだらイイのですが)。減薬というものは1/6からでナイと無理です。もし、このトラムセットの(減薬出来たとして)規定の量を断薬しようとすれば、2年かかります。重ねていいますが、トラムセットは減薬も断薬も不可能です。痛みと離脱作用を秤にかけて、我慢するしかありません。
私は向精神薬の規定量を1年半かけて断薬しましたが、二種類ヤッたので3年かかりましたです。
では、また、書けるときに書きますネ。