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2019年5月 9日 (木)

港町memory 10

港町memory 10

さらに、つづきです。
「量子」と、簡単に称していますが、そも「量子」とは何か。(私、戯曲に「りょうこ」と読ませる女性キャラを登場させたこともありますが)。量子とは、energieの最小単位ということになっています。で、これをニュートン力学で現しますと波、波動、つまり(~)こんなのだったり、粒、粒子(・)こんなのだったりするワケです。波とか粒とか、そういう呼称の仕方はニュートン力学から(として)の観方ですから、ほんとの形状はワカリマセン。
実験装置もニュートン力学世界の装置になります。あの有名なダブル・スリットの実験(これは思考実験ではありません)もそうです。スリットの二つ開いた遮蔽物に対して電子銃で電子を一個飛ばす。で、それがスリットの両方を同時に通過して、スクリーンに到達する。と、これだけ書いただけでも、かなりのニュートン力学世界が混在しています。まず、電子を一個ですが、一発でもいいんですけど、ともかく撃たなきゃしょうがないので〔一個〕としか書きようがナイし、実験の場でもそうするしかしょうがない。スリットを同時に通過するから、波だとしか考えられない。ところがスクリーンに到達するときはまた粒子になってる。そんなバカな、そんな不思議な、というのは、あくまで電子をニュートン力学世界のモノとして観ているからで、電子という量子の定義は/なんだかワカラナイモノ/ですから、/波でもあり粒でもある/というよりは/波でもなし粒でもなし/といったほうがイイのかも知れません。スリットまでの距離もニュートン力学世界ですし、スクリーンの材質だってこの世界のものてす。いい換えますと、ハイデガー的な実験をアリストテレスの装置で行っていると、そんなふうにたとえることも出来ます。
ともかくニュートン力学世界に現出するときは、量子は波動、粒子として捉えることは出来るというだけの話です。
「重力」も量子ですので、「重力子(グラビトン)」といわれたり、「重力波」といわれたりしていますが、波だか粒だか、ワカンナイ。
宇宙が開闢したのは、いまから130億年ばかり前ですが、このとき何が起こったのか。現状では、時間も空間も無いところに、粒子(energie)がトンネル効果というもので何処からか出てきた。これがインフレーションを起こしてビッグバン(大爆発)になった。そうしたところ、粒子と反粒子の数がどちらかが一個多かったので、宇宙は爆発のアト、消滅することなく、膨張を開始した。
こんなこと、お伽話より信じ難いのは無理ありません。だいたい/時間も空間も無いところに/って、どんなところだっ、と怒鳴りたくなります。たった一個が膨らんで爆発して、この広大無辺の宇宙に、なるのかよおっ、といいたくもなります。トンネル効果については解説を省きますが、つまり何処からかenergieが出てきたんです。何処からかって何処からよ、出てきたって何処に出てきたのよ時間も空間もナイのに。これはもうimage出来ません。
キリスト教の創世記で神が「光あれっ」といった、のと少しも変わりません。ですからそれでもイイんですが、ただ、この場合「光あれ」というコトバが存在したことになります。
ヒトより先に言語が在ったということです。

さて、調子こいて、この話、エネルギーの第一、第二法則(現在、科学で法則はこの二つしかありません)からイアン・ブリゴジンの「散逸構造論」にすすんで、ヒトは死んだらどうなるかにまで、駄法螺を拡げることにいたします。
つづく。

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