夢幻の函Phantom share~シーズンⅡ~
〔デン魔大戦編〕
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さてと、全国150人弱の読者のために、シーズンⅡがどんなふうになるかを予め説明しておく。大サービスというワケだ。
ここからは主に〔デン魔〕との闘いが描かれることになる。〔幻魔大戦〕ではなく、つまりい、〔デン魔大戦〕となる。
なぜ、こういう予告をしたかというと、あまりにバカバカしい、フザケているという賢明な判断をされたる読者においては、もはや読む義務はナイということだ。もちろんのことだが、私も書く義務などなく書いているのだから、これはフィフティフィ不定ということになる。Fifty ではなくフィ不定だ。
知的生命体(とりあえず、そう称しておくが、ほんとに知的かどうかはワカランから)が、この宇宙に生ずる確率は、ある計算(いろいろあるんだけど)によると10の四十乗分の一だそうで、これは確率論の対象とはならない数値なのだそうだ。しかし、こういうことにそれは謎だな、と首をひねっていても仕方ないというか、もっと不思議なのは、そういうふうに、おそろしく偶然に出来上がった「この世」がなんで、〈穢土〉でなければならないのか、ということのほうが不思議なのだ。せっかくの微々たる確率から生じたのだから、もちっとマシな世界であってもイイじゃないかと、そう思うほうが順当、アタリマエの感覚ではナイか。
ところが「この世」だ。
なんなのだ、いったい。
完璧に焦土となった函館の市街(死骸だな)を歩いて、辿り着いた海。その海を観ながら、かくなる深き洞察に思いを巡らしている私であった。それと、孕み女二人であった。冗談じゃねえな、夢の中なのに、ほんとうにもう少しマシにならんのかなあ。
ため息一つ。
「モスラが来ます」、ハルちゃんとレイさんが私を慰めた。
あのね、二人一緒に喋るからといって、べつにザ・ピーナッツの小美人やんなくてイイじゃないか。そういうことされると、よけいに涙があふれる。あの双子の姉妹は、二人とも、もう「この世」にはいない。それだけで、なんでやねん、と、目頭が熱くなるんだよ、私のような世代は。
きっとあえるね きっと きみに きみたちに
私は天国とか極楽浄土とかはまったくその存在を信用していないのだが、先に逝ったものたちとは、もう一度、何処かで逢える気がしてならないのだ。

