途端調風雅⑤
不義理よ今夜もありがとう
タイトルは思いつきだけで、とくに書くことの内容との関連はナイが、まんざらそうでもナイところに落ち着くんじゃナイかな。
前回、卓球、なるほどとおもった。宮本武蔵に勝った武芸者はおらんうーたん。中国の卓球選手ってのは、宮本武蔵なんやなあ。卓球は中国のもん。かつて相撲は日本のもんやったんやけど、いまはモンゴルのもんになってんねんけど、やがて、そういう日が卓球にもくるんやろか。柔道もジュードーになってからは、日本のもんではなくなった。(余談、蛇足になるが、団体戦をみるにつけ、福原愛は卓球というものについて、潜在的にambivalenceなトラウマがあるんじゃナイのかなあ)。べつに私はナショナリストではナイし、コスモポリタンでもナイ。オリンピックはむかしからキライなほうで、いま、パラリンピックと同時に行われるこの世界的イベントは、その何れもが〈異常者〉のスポーツ競技会という点ではまったく同じだ。もちっと具体的にいえば、〈異常な能力を持ったもの〉のスポーツ競技会。(注意しておくが、パラリンピックは疾病者、の、ではけしてナイ)。
コミュニケーションとやらで、〈異常な能力〉を発揮するものには、「アスペルガー症候群」という称号が与えられ、疾病者扱いされるが、100mを10秒以下で走るという異常な能力を保持しているものは、メダルがもらえることもある。なあに、前者は生まれつきだし、後者は訓練の賜物ですから、ぜんぜんチガイマスよ。ほんとに、そうか。ならば、前者はnatural(自然)だし、後者はMan-made(人工的な)というたら、nuanceがこれまたじぇんじぇ~んチガウやろ。いやいや、後者の中には天才も存在してですね、人間の能力の限界に挑む姿は・・・美しいのケ。猛々しいのケ。そうでっか、オレも戯曲を書かせたら「天才」とか「怪物」とかいわれたりすることがあるけど(昨今は「伝説」と称されたこともある)、電話ひとつかけることや、ニチジョウ会話の下手くそさや、人づきあいの不自然さにに関しては、アスペルガーといわれることが多いのだ。オレをそう認識しておくことのほうが、相手にとっては安心らしい。さて、
何か書くべきことがあって、書き始めたのだけど、何を書かねばならなかったのか、記憶がナイというのは、最近たまに起きるのだが、これはセロトニン症候群とその離脱症状との薬害のせいで、声を大にしていうが、これは疾病ではなく薬害だ。
名古屋のクリニックで変調を訴えたとき、医師はまずセロトニン症候群を疑って然るべきだったのを、いまではもうどんな精神科医も処方しないようなクスリでthroughさせて、それからのおよその6年、いまでは真っ直ぐ歩くことすら出来ない。これを断ち切るのに、アト1年~2年。たとえ断ち切っても、うつ病それ自体が再発したら、いったいどう対処すべきか。その〈恐怖〉で目覚めた朝は、一度や二度ではナイ。
こんな呪詛のような文言を連ねているより、私は〈愛〉の小説を書こう。ほんのすこうしずつだが、私にも〈愛〉というものが、何なのか、ワカッテきた気がしている。聖書に「自らを愛するように、あなたの隣人を愛しなさい」(マタイ22・32~40)というのがあるが、なるほど、そうなのかと、この箴言を灯台もと暗しで読んでいたことに気がついた。まず「自らを」愛する、これは自愛(narcissism)をいっているのではナイ。愛についての〈手続き〉をいっているのだ。この命題は難しい。たとえば、どうしても和解出来ない二人の女性と、始まれば悲恋に終わるしかナイ三つの恋とを、last workとして、書いてみる。これを遺書として遺そう。
てなことをね、10年前ならかっこよくいえたのよ。
もう、いいのよ。投げたワケじゃナイんだけどね。これ以上義理のように仕事はやりたくナイんです。もう、充分です。勘弁して下さい、って、私が私にいってんだけど、ね。
でも、愛はほんとよ。すぐそこに在るんだけど、深入りすると「愛別離苦」になる。「おジャンになる」よ。
そうそう、落語『火炎太鼓』のサゲの「おジャンになる」だけど、あの「ジャン」というのは「ジャンク」のことなんじゃナイのかな。junk (がらくた,くず物)。
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