涙、壊れているけれど⑳
終わるんじゃなく消えるんだよ
永六輔さんには同世代という意識が薄いので、その死についての痛みはナイが、ザ・ピーナッツ、妹のユミさんもお亡くなりになって、4年ほど前に姉さんのほうのエミさんが他界されているので、これは、キツイわ。「しゃぼん玉ホリデーっ、なにがなんだかピーナッツ」という声は、いまでも聞こえてきます。
75歳、まあ、女性としては早いほうじゃないのかねえ。余命計算しても、アト5~10年くらいはあったんじゃないのかなあ。しかし、七十代のザ・ピーナッツを観たいとはとうてい思えない。こういうところって、美形だった女性って損だよなあ。
で、どんどん昭和が、私(たち)の時代が終わっていくてなこと思ったけど、どうも、チガウんだな。「終わる」んじゃナイのよ。そう、「消える」の。「消えていくの」私(たち)の時代が。うん、消えていくの。そこで、なるほどそうなのか、時代というのはその当時の世相、世間ではなく、当時生活した、固有、個人が所有、背負っていたものなのかと、初めて気づいた。タトゥー(刺青)のように背負ってんだ。(いまどきの若い子や外人さんがやってるあのババチイ、汚いデザインいれずみ、あれ、なんとかなんないのかね。刺青って美しいもんですよ。日本の芸術文化ですよ。あんな焦げ跡みたいなもんじゃアリマセン)。
塾のレクチャーで、戯曲の塾ですから、昭和の時代の俳優、女優、歌手、芸人の名前出しますよね、うーん、知らないんだよ、塾生が。これはgeneration gap じゃありません。勉強してないだけなんだ。私だってディック・ミネさんが『人生の並木道』歌うの、リアル・タイムで聞いたことナイもの。と、書いた瞬間、ちょっと待て、大東亜戦争において、太平洋戦争では、日本軍はアメリカと戦っているのだが、日本軍が中国大陸で戦った相手って誰なんだ、と、ふと疑問に思ったら、容易に答えられない自分に唖然とした。なんだ、オレも勉強不足じゃないか。たしか、蒋介石の国民軍とは戦ってたよな。けど、八路軍てのは共産ゲリラで、こっちのほうが手強かったんじゃなかったっけ。で、国民党の中国軍との関係はどうなってたんだっけ。だって、この9月に中国のほうじゃ、「攻日戦争勝利の記念パレード」をこともあろうに、あの天安門広場でやるらしいじゃん。なあ~んかねじれてんなあ。
ということで、ともかく調べました。その結果はここに記すとややこしいんで、記しませんが、概ね、八路軍は共産軍としてゲリラ戦術を展開していたようです。とはいえ、国民党の軍の組織下にあります。で、ゲリラ戦術ですので、(こちらは行きつけ毛沢東がヘッドですが、司令官ではありません。それは別におります)こっちのほうが手強かったようです。としか答えられないのは、諸説紛々あるからで、だいたい、中国戦線の戦闘というのは、ハッキリ歴史的事実として残っていないことのほうが多いワケ。そりゃ、あんた、『源平盛衰記』のようには、いきませんよ。
さてと、うん、勉強してませんね。だから、慰安婦問題とかゴチャゴチャいわれるんでしょう。「性奴隷」って、ピンク映画のタイトルみたいにいわれてるけど、そんじゃあれかい、いまのフーゾクのお姉さんや、アダルト女優は、ありゃ「性奴隷」かい。それが年間400億円も稼いでらっしゃるのかなあ。奴隷ってただ働きじゃナイの。
えーと、そういう話をしたかったんじゃないノヨ。消えていくんですよ、時代が。オレだって死んだら、一つ時代が消えるんだから。偉そうにいってんじゃナイのよ。もちろん、オレの時代が消えるってことですよ。ああ、ため息。
ちょっと恋でもしにいこうっと。
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