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2016年1月20日 (水)

♡~16

きょうは具合が良くないので、運が悪かったと思っていただこう。アグレてるので、何かにアタラナイと気がすまないのだ。つまり、うつ病の症状がひどくて、機嫌が悪いのだ。
『史上最強の哲学入門・東洋の哲人たち』(飲茶・マガジン・マガジン)。1700円して、アマゾンで購入したが、内容はコンビニ本程度で、『バキ』まで持ち出してきて、板垣啓介さんにカバーイラストまで描いてもらって、著者はShame on you!.だ。fo shameともいうけどね。私は、インド哲学、老荘思想、禅に関しては教養程度にしか知らないので、一応学問した仏教についてだけ、「ケチ」をつけておく。その前に一つくらい褒めておいてやるが、哲学というものは、「途中から」「ある個人だけを」取り上げてもワカラナイという著者のいいぶんは正しい。思想とはチガッテ、哲学は連綿たる系だからだ。ニーチェの『超訳』なんて読んでも、日めくりカレンダーと同じなのだ。
著者は、サルトルにイカレているようだから、たいていのお年頃はワカル。しかし、サルトルを「二十世紀最大のカリスマ哲学者」などと臆面もなくいま口にしたら、多くの哲学関係者や昨今の哲学者には、笑われるだけだ。少なくともハイデガー研究者は、サルトルなど相手にはしていない。せいぜい哲学ジャーナリストと位置づけている程度だ。他にも、サンプリングの形跡から幾つかの哲学者を多少は齧ったらしいと見当はつくが、それはまあいいや。仏教、つまり釈迦の思想において、この著作はあんまり大雑把なので、著者は今一度、仏教史はやりなおしたほうがイイ。それだけでも、釈迦の悟りと十二因縁や八正道は、何の関係もナイということくらいはワカル。かつまた、「因縁」など釈迦は説いていないということも。(それは俗説、あるいは上座仏教の〈結集〉におけるマチガイなのだ)。「結集」において、アーナンダ(釈迦の侍従)の存在を取り沙汰しなかったのは、この著者の学習は史上最低クラスで、よくも史上最強てなこというたな。範馬勇次郎がクシャミしてるわ。
『般若心経』の解説も、そこいらの解説本の受け売りで、著者自身の争闘はまったくみられない。たとえば「色即是空 空即是色」を、「色は即ち是れ空である。空は即ち是れ色である」と訳すのは、私の学んだ観点からは、マチガイなのだ。これは「色は即ち是れ空となり。空は即ち是れ色となる」と訳さないと、『空論』の意味がとれない。「結えば庵、解けば草原」といわれれるが如く〈色即是空 空即是式〉とは、ひとことでいえばたったこれだけのことだ。何故、「空」であって「無」ではナイのかという疑問から始めないと、『般若心経』はワカラナイのだ。「色」と「空」とが対立概念ではナイということを(いうなれば「不二の法」)学びとらねば、「空論」はワカラナイ。「色・物質、現象」が消え去ることが「空」ではナイ。また、『般若心経』それ自体もまた「色・空」である集合に入るという矛盾を克服することも出来ない。
数式で書けば「色=空」になるのだが、問題は、この「等号・=」にある。等号のルールも幾つもあって、「右辺と左辺が等しい」だけが等号のルールではナイ。「色=空」のばあいは「左辺の記号を右辺で定義する」という用い方の「=」だ。また、異なる物理単位を持つ量は等しいとか等しくないとかを考えることに意味はナイので、等号でつなぐことは出来ない。
ともかくも、あの百年前の原始模型の図は何とかしろ。
魔が差してこの書籍を購入した良心的なひとびとには、述べておく。釈迦の思想の核心は、「自燈明 法燈明」「諸方無我」「涅槃寂静」に尽きる。たとえば、「死ぬ」ということが「怖い」ひとは、死などはナイ。それは「涅槃寂静」(煩悩を棄て、静かな境地に入ることだとされているが、そんなにんげんなどいない。誰のものでもナイ、自分だけの眠りに眠ること、とすればイイ)と思うだけで、ココロ安らかになるだろうし、「私」という存在がなんだかワカラナイひとは「諸法無我」(にんげんは表現する存在だから、常に〈表現された自己〉としてしか存在しない)と思えばイイ。
付け足していえば、釈迦は「因縁」「因果」を否定した。原因も結果も予め存在するものではナイ、と説いたのだ。では、どうすればイイ。それが、「自燈明 法燈明」だ。くだいていえば「自らの燈明となるものを探せ(探求せよ)、そうしてそれを真理の燈明とせよ」ということになる。

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