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2015年11月11日 (水)

Words of the nincompoop ⑪

○私のこのブログ『北村 想のネオ・ポビュリズム』でも、幾度か書いたことがある。重複でもかまわない。統計というものは、調査の方法によっていくらでも調整が可能だということは、かなり前からいわれてきていることだ。たとえば「月夜には殺人事件が多い」ということから、月の光は人間を狂わせる、てな、ルナチック・ムーン伝説もその一つだ。そういうレジェンドは、まだロマンチックな部類で、さて、日本の年間自殺者の数だが、毎年の自殺者の数が決まったように3万数千人になるのは、理由が(というか根拠が)ある。これは、あくまで認定自殺が3万数千人だということで、それ以外に、毎年の不審死がおよそ14万人前後存在する。以前も書いたがWHOでは不審死の半数を自殺としている。とすると、日本の場合約半数の7万人は自殺と判断される。
これを推定自殺という。よって、先の認定自殺3万数千人と推定自殺7万人を合わせた約10万人が、実質的な自殺者数というのが〈警察署・警視庁・警察庁〉の認識だ。
○なんでこんなオカシなことになっているのかも、以前書いたが、認定自殺というのは、鑑定医が解剖などをして自殺だと認定した人数で、不審死の14万人を検死するだけの鑑定医の数が足りない。単純に理由は、これだけなのだ。とにかく、鑑定医の数が足りなくて、実際に鑑定出来た自殺者の数が3万人チョイというだけの話なのだ。
そうすると、鑑定医が増えれば認定自殺者数は増え、もし減るようなことになれば、当然の如く認定自殺者数は、減ることになる。統計というものは、こんなもんだ。
○認定自殺と推定自殺を合わせたうち、3割はうつ病(双極性障害)の自殺という、これも正しい統計なのかどうか、とにかく、検死されていないのだから、「おそらくそうだろう」という微分方程式で考えるしかナイのだが、交通事故死者数が3000人を超えたという(警察庁のホームページ)発表から比して、その10倍の数のひとがうつ病で自殺していることになる。大阪などでは、自転車の取り締まりまで厳しくなって、一通通行違反でも違反キップてなことになってるらしいが、警官増やすより、「まともな医師(精神科医)」を増やすべきだということは、一目瞭然。「まともな医師」というのは、「看板心療科」ではナイ、ほんとうの「精神・神経科」の中における「まともな医師」ということだ。医師にピン、キリがあるのは、まあどの稼業においても仕方ないことだが、向精神薬には、副作用があって、私のように40年選手になると、まずもって目がダメになる。私の原稿が速いのは、書ける時間が短いので、加速度つけて書いてるからだけなんだヨ。三カ月に一度、眼科検診、年に一度は視野検査をしているが、そういうところで、未だに異常値が出たことはナイ。視力も数年同じ。しかし、視力検査というものは、たとえば30分ほどCマークをみせられて、左右上下をいうワケではナイ。ほんの数秒だ。それくらいならチャンとみえる。ところが、書き仕事となると、現状、30分に一回は数分の休憩をとって、それでも2時間までが限度だ。演出をやめたのは、1時間が限度で、それ以上は役者がハッキリみえなくなるからだ。もちろん、台本だって読めなくなる。
○痛み(うつ病に〈痛み〉があることは殆ど・・・医師だって・・知られていない。私の場合は両手首と指関節の疼痛と鈍痛。痛む部位はひとによってチガッテ、頭痛のひともいれば、腰痛のひともいる)や、吐き気、息苦しさ、ダルさ、目眩、二日酔いや悪酔いに似た気分の悪さ、微熱、不整脈、痙攣、〈抗鬱剤による副作用の苦しさ〉、これだけセットに、さらに、希死念慮(死にたいという気持ち)と自殺念慮(死なねばならないという気持ち)をお付けして、たったの、ひとりの命。通信販売じゃあるまいし。
○「うつ病はココロの風邪」、大嘘、インチキ。「闘わないで従病(しょうびょう・・疾病と折り合いをつけること)でいきましょう」、出来ることならやってみろっ。
闘いますよ。闘病っていうじゃナイか。争いはしません。勝てませんから。ベルナール・リウーにでもなったつもりで。シーシュポスにでもなったつもりで。
しかし、自殺者を責めません。死なないほうがどうかしてるんだから。

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