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2014年12月29日 (月)

2014の総括

まだ、着ぐるみショーのバイトをしていた頃だ。とはいえ全共闘の時代はもう終焉していて、演劇運動もなんだかあるのかナイのか、何処いっちゃったのか、ワカランてな世情だった。そやつの彼女はsinger songwriterで、スナックで歌いながら稼いでいて、そやつは演劇運動みたいなこともやめて、無職で彼女のヒモで飲んだくれていて、その晩は、彼女の出演するスナックで、そやつと飲んで、そやつと彼女の愛の巣だかなんだかに行ってまた飲んで。で、彼女が帰って来て、夜中だというのに飯のしたくだ。里芋の煮物つくってたのをおぼえてる。そやつがいうには「飲んだくれているしかしょうがナイんだが、だが、だが、どうしてか、飲むと腹が減るんだナア」。というワケで、彼女は飯をつくっていたのだが、「今夜の歌はひどかったな。下手だろ、なっ」と、彼女の歌をけなすのだがさあ、彼女だって、まだ三十前だから、メジャーの歌手を目指してるんだけど、ちょっと無理だなと、私も思ってたよ。で「メジャーは難しいかもなあ」なんて適当に話を合わせてたら、そやつの調子がアップしてきて、彼女の歌のどこがアカンのかなんていい出してねえ、そのうち、卓袱台に煮物と漬け物と味噌汁が出てきたけど、私は最初から、食わないといっておいたので、そやつだけ食いはじめて、「夕陽がきれいでも、手をつなごうでも、歌だもんな。里芋の煮物食って、メジャーはナイぜ」てなふうなこといったんだ。そうしたら、突然、彼女、顔をおおって号泣して、畳みを拳固でゴンゴン叩いた。私、逃げた。
彼女に「誘惑」のようなことされたことがある。彼女は私より一つ年上だけど、事務所がおんなじで、あれも深夜だ、泊まりの仕事で、彼女が急に「コイコイ」やろうって、休息所のようなところに誘われて、二人きりで花札始めた。彼女、ノーブラで、すごくゆるめの短パンで、あぐらからくいこんだ白いパンツが丸見えで、そんなことはワカッテんのに決まってんだけど、私は意気地なしで、せいぜいコイコイに負けてあげるしか出来なくて、「もう、寝ませんか」てなこといったら「バーカ」と、花札投げつけられたナ。
そやつは、のちのちタレントに転向して、その前に私に30万円借金してたんだけど、月々1万円ずつ返すって、半年くらいは返してくれたけど、それでオワリ。で、スイスに家建てて(儲かるんだなあ、タレントってと思ったヨ)、とんずら。彼女は、資産家に見初められて結婚したけど、その資産家には一寸どころか五分の恋心も持っていなかったようで、ずっとそやつのことばかり未練に思っていたそうナ。
2014年はアト二日ばかりで暮れていく。
私は、ふいに以上のことを憶い出して、2014年の総括とする。
ナンの総括だっ、と疑問符やら失笑の御仁には、これだけいわせて頂く。
その年のオワリに降って湧いたら、それが総括でイイんだ。
悲しいかな、悔しいかな、劇作家というものは、「最後の演目(だしもの)」というものを持っているのだ。しかしながら、まだ、私の舞台の幕は降りてねえぞ。誤解すんなよ。

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