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2014年10月 3日 (金)

DOWMA

(dream・夢のDとM)(『ドクラ・マグラ』のDOとMA)(woman・女性のWMA)、ここらあたりを、いまふうにいうなら、サンプリング、リミックス(適宜選別して再度交ぜ合わせる)すると、タイトルの『DOWMA(ドーマ)』になる。10/10(金)から13日(月)まで、中村賢司の演出でアイホールで公演。
あの夢野久作の大長編奇天烈ミステリを、女優二人でやるのだから、そういうことを思いつくのも「キ」だが、じっさいにやっちまうのも「キ」で、正気の沙汰ではナイ。
日本三大奇書などといわれているが、夢野久作の『ドグラ・マグラ』はミステリの部分だけを取り出すと、単純に優れたミステリなのだ。ここに論文やら祭文やらが入り込んできて、読者はそこんところで、読むのを中断、中止、放棄してしまうというのが大半だが、単純に優れたミステリだから、女優二人でも上演することは可能なのだ。もちろん、演ずるほうにも演出にも、かなりの実力と努力(稽古)を要するのだが、中でもキャスティングは重要な要素になってくる。これがフナオさん(船戸香里)とツクマくん(津久間泉)だから、これ以上は望めない。理想の duet あるいは combination だと思う。
自分の書いた作品を、他者が演出する現場には、初回読み合わせ以外には顔を出さない主義なだが、主義なんざ、風邪を get しただけでころころ変わるもんだから、こないだ、ちょいと覗いてきた。1時間ばかりだったが、「ちゃんと、ドグラ・マグラしていた」のには、へーえ、やるねえ、と少々唸った。創意と工夫と煉瓦を積むような作業、試行錯誤。
いま、演劇、芝居は客が入らない。いま、客を入れているところも、せいぜいが2年もてばいいほうで、まったく先がみえない。
仕事場(東淀川区下新庄)の近所の商店街(down town)には五店もパチンコ屋があって、それでも満員盛況なのだが、要するに、それだけこの近所は年寄りが多いということだ。若いひとは、パチンコもあんまりやんないからなあ。いま、パチンコとテレビは年寄りの娯楽なのだ。
で、舞台は。
やりようによって、舞台(演劇)でもいくらでも商いは出来る(商業演劇のことをいっているのではナイ)というのが、彼の高取英(大阪府出身の劇作家、演出家、マンガ評論家、編集者。男性。 京都精華大学マンガ学部マンガプロデュースコース学科教授、月蝕歌劇団代表)の持論なのだが、で、彼はそういうふうな舞台を創っているのだが、そのやりようは、企業秘密ということで、ここでは書かない。
観客動員のカナメは、相変わらず出演者のチケット手売りに頼るところが大きい。宝塚のトップの入れ替わりが早いのも、ここに起因している。
で、『DOWMA(ドーマ)』は出演者が女優二人だから、どんなに頑張っても、合わせて100枚に届かない。届いたら、二人は、それこそスゴイ別の「俳優の仕事」をしていることになる。10/03現在、50枚前後らしい。
私のホンだって売れないからなあ。(だから、劇作家やめて、ミステリ作家に転向しようとしてんだけど、ミステリは競争が激しいしなあ)。六十二歳を過ぎて、筆一本の生活の現役で、下新庄の家賃四万五千円の嫁のアパートに住んでるというと、たいていの方が驚きになる。芦屋にでも住んでると思ってらしたか。
『ドグラ・マグラ』未読でも、充分、ミステリさせてるから、興味があれば、どうぞ。いいたいことは、それだけなんだけどね。渡世を嘆くには、年を取り過ぎたからなあ。

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