報道の読み方
報道の読み方
ウクライナってのが、クリミヤにフラれて、クリミヤはロシアに略奪婚。なんもせんというのは米国の沽券にかかわるというので、とりあえず、経済制裁。やられたほうのロシアもなんもせんというのもなんだから、なんかして、と。こりゃまあ、そうなるでしょう。過去ある国(男と女)やからなあ。欧州寄りのウクライナのほうは、カトリックで、クリミヤはギリシャ正教(というても、いろいろあるんやけど、どのギリシャ正教かは知りません)ということで、宗教的にも仲良くいくワケがなく、これはこれなりにカタがついたということにしてもらいたいですワ。
「宗教はアヘンである」とマルクスがいったのは、だいぶんに誤解されているようだが、マルクスの真意といえば、宗教というものは、アヘン(阿片)のように強い力があるということです。一応、新聞やテレビ、ネットの報道をみわたしても、宗教のからんでいない戦争などは殆どナイ。かつてベトナム戦争で「主義」の相違で戦争していたのが懐かしいくらい。戦争といっても、要するに、日本の戦国時代(あるいは、中国なんかはもうずっとそれが歴史なんですが)と呼ばれたあの頃と何も変わらず、国土、領土の奪い合い。いわゆるパイの奪い合い。地球は一つしかナイのだが、人類というのは、その地球を人類だけのものだと勘違い。恐竜はそれでも600万年栄華を保ったが、まあ、人類は長く見積もってアト300~500年です。
新聞、テレビの報道も、「諸君たちにいうが、新聞やテレビの報道を丸飲みして信じてはイケナイ。あんなものはウソだと思ったほうがイイ。表の記事だけでなく、もう一枚引っ剥がして読まないとイケナイ」と、高校時代の世界史の教師は、ほぼ半年の授業を世界史はそっちのけで持論の展開でやり通しました。癌で余命1年の宣告を受けていたからな。やはり、死を覚悟したひとのいうことはインパクトがチガウ。「諸君はさまざまなことで悩み、悲しんでいるだろうが、世界というものは、若いきみたちが思うほど狭くはナイ。やがてワカッテくるだろうが、世界は諸君たちが考えているより広いのだ」とも。なるほどと私もこの齢になって首肯する。
春 望 <杜 甫>
國破れて 山河在り 城春にして 草木深し 時に感じて 花にも涙を濺(そそ)ぎ
別れを恨んで 鳥にも心を驚かす 峰火 三月に連なり 家書 萬金に抵(あた)る
白頭掻いて 更に短かし 渾(す)べて簪(しん)に 勝(た)えざらんと欲す
何度も書いているが、国なんてなくっても山河があればいいのだ。いまはその逆だからなあ。山河が破壊されて、国とかがある。それを絵に描いたようなの(つまり具体例)が、いまの中国。日本なんて、最初は大和朝の畿内のごく一部だけだったんだから。列島が日本になってくるのは、鎌倉幕府から徐々にだ。
日本が農本主義の農業国だったというのもいまの歴史学ではアヤシイらしく、さまざまな産業が軒を連ねていたらしい。思うに、日本はこれから農業という先端科学農工業の社会を目指したほうがイイ。すでにperspectiveの効く連中は、それを察知していて、高校受験も大学受験も、農業関係のところが競争率が伸びてきている。まんざら衆生はバカでもないぜ。海の上の島なんかに拘泥しなくとも、日本には農耕地は余っています。
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