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2014年3月

2014年3月29日 (土)

風よりはげしく 月よりしずかに

で、昨日のつづき。私、演劇を卒業することにしました。とはいえ、売文業をやめるワケではありません。これからはミステリ作家をめざします。
演劇関係のすでにとりかかっている仕事、頼まれている仕事、はケリのつくまでやります。新規はありません。(例外が一つだけあるかも知れませんが)
こういうと、気は確かかなどといわれそうですが、要するに世の中諸般一切「先に狂ったもん勝ち」でございます。

2014年3月27日 (木)

夢よりはかなく 花よりたしかに

今朝方あなたの夢をみました。二十歳のときに劇団に入団、三十歳でキチンと退団し、いまは二児の母親ですね。
あなたは私が演出者として、劇団で最も頼りにしていたひとでした。十年でけじめをつけて綺麗に身を引いたのは素晴らしいことだと思いました。
私もいつかは、そんなふうにしたいと思いました。
ついこのあいだ、ある名古屋の演劇教室の若い人々の発表公演を観劇しました。私の作品だったからです。『いっぽんのキ』ですが、のちに書き足したものを含めて、たぶん9本だか、全て上演しましたね。2時間以上になりましたが、最後まで観ました。私のドラマツルギーの殆どはこの作品群に詰まっていました。
そこで、ふいに、「よし、もういいよ」と、 inspire の囁きがありました。。
ちゃんと色褪せずに、私の書いてきたものが「残っている」「残してきた」と胸熱くなりました。
今朝方あなたの夢をみたのは、たぶんそのせいだろうと思います。あなたは私の右肩に左手を乗せるように置いて、歩いていました。反対側から擦れ違った若いひとがお辞儀して挨拶して、通りすぎていきました。あれは、新しいひとたちだなと思いました。
こんなふうにして歩いていると、勘違いされますよ、とか、そんなふうなことをあなたにいったと思います。
あなたには恋愛感情を一切持たなかったのが幸いでした。そういう対象ではなかったのは、私が芝居をはじめた頃の看板女優との関係とよく似ています。その十年が僥倖でした。
夢はすぐに終わりました。
あなたは、あなたがそうしたように、私に、「それでいいんじゃないですか」と告げてくれたのだと思います。
演劇は、夢よりはかないものです。しかし花よりたしかなものです。
潔くありたいと思います。

2014年3月 7日 (金)

報道の読み方

報道の読み方
ウクライナってのが、クリミヤにフラれて、クリミヤはロシアに略奪婚。なんもせんというのは米国の沽券にかかわるというので、とりあえず、経済制裁。やられたほうのロシアもなんもせんというのもなんだから、なんかして、と。こりゃまあ、そうなるでしょう。過去ある国(男と女)やからなあ。欧州寄りのウクライナのほうは、カトリックで、クリミヤはギリシャ正教(というても、いろいろあるんやけど、どのギリシャ正教かは知りません)ということで、宗教的にも仲良くいくワケがなく、これはこれなりにカタがついたということにしてもらいたいですワ。
「宗教はアヘンである」とマルクスがいったのは、だいぶんに誤解されているようだが、マルクスの真意といえば、宗教というものは、アヘン(阿片)のように強い力があるということです。一応、新聞やテレビ、ネットの報道をみわたしても、宗教のからんでいない戦争などは殆どナイ。かつてベトナム戦争で「主義」の相違で戦争していたのが懐かしいくらい。戦争といっても、要するに、日本の戦国時代(あるいは、中国なんかはもうずっとそれが歴史なんですが)と呼ばれたあの頃と何も変わらず、国土、領土の奪い合い。いわゆるパイの奪い合い。地球は一つしかナイのだが、人類というのは、その地球を人類だけのものだと勘違い。恐竜はそれでも600万年栄華を保ったが、まあ、人類は長く見積もってアト300~500年です。
新聞、テレビの報道も、「諸君たちにいうが、新聞やテレビの報道を丸飲みして信じてはイケナイ。あんなものはウソだと思ったほうがイイ。表の記事だけでなく、もう一枚引っ剥がして読まないとイケナイ」と、高校時代の世界史の教師は、ほぼ半年の授業を世界史はそっちのけで持論の展開でやり通しました。癌で余命1年の宣告を受けていたからな。やはり、死を覚悟したひとのいうことはインパクトがチガウ。「諸君はさまざまなことで悩み、悲しんでいるだろうが、世界というものは、若いきみたちが思うほど狭くはナイ。やがてワカッテくるだろうが、世界は諸君たちが考えているより広いのだ」とも。なるほどと私もこの齢になって首肯する。

春 望   <杜 甫>
國破れて 山河在り 城春にして 草木深し 時に感じて 花にも涙を濺(そそ)ぎ
別れを恨んで 鳥にも心を驚かす 峰火 三月に連なり 家書 萬金に抵(あた)る
白頭掻いて 更に短かし 渾(す)べて簪(しん)に 勝(た)えざらんと欲す
 
何度も書いているが、国なんてなくっても山河があればいいのだ。いまはその逆だからなあ。山河が破壊されて、国とかがある。それを絵に描いたようなの(つまり具体例)が、いまの中国。日本なんて、最初は大和朝の畿内のごく一部だけだったんだから。列島が日本になってくるのは、鎌倉幕府から徐々にだ。
日本が農本主義の農業国だったというのもいまの歴史学ではアヤシイらしく、さまざまな産業が軒を連ねていたらしい。思うに、日本はこれから農業という先端科学農工業の社会を目指したほうがイイ。すでにperspectiveの効く連中は、それを察知していて、高校受験も大学受験も、農業関係のところが競争率が伸びてきている。まんざら衆生はバカでもないぜ。海の上の島なんかに拘泥しなくとも、日本には農耕地は余っています。

2014年3月 6日 (木)

借句借景

蛇眠る死にゆく春の夢みつつ

春暁に残れる星の名やいかに

春猫の命かけたる恋かなし

老梅や未だ成らざること多し

水銀灯ともり終えても朝遠し

軽やかに何を狂うか春の雪

まぼろしの地図を拡げて北帰行

アネモネという花なのと姉のいい

せっかちな燕の一羽迷いけり

何処(いずこ)にも雪は定めず着地点

薄日いうこれでも力いっぱいなの

戯侠院覚有情居士と我が位牌

男坂梅一輪咲き女坂

ウクライナ黒海に花束浮くわいな

みんな夢蕗の薹の芽は緑

烏にも七羽育てる苦労あり

騒世に黙して夜の阿修羅像

卒業はしてみたけれどどうなのよ

墓碑銘は「石は石である」にする

愚痴いうな地蔵さんいつも雨ざらし

2014年3月 5日 (水)

戒め煮しめ

およそ、劇作家(もしくは作家)たるもの、希望など持ってはならない。
しかしながら、劇作家(もしくは作家)たるもの、絶望を書いてはならない。

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