転がる石ではあるのだが
風はひとりで吹いている
月はひとりで照っている
オレはひとりで流れてく
明日の墓場はわからない
転がる石のようにやってはみるが
諸行無常
因果応報
会者常離
てなことも転がる石にはわからない
梅雨の晴れ間の五月晴れ
二文字変えれば
五月蝿いとは、変えるのにも無理があるか
とはいえ、頭ん中がやかましい
素直に転がればいいものを
そうは問屋がおろさない
そうは流れが許さない
水の流れとひとの世は
ままにならぬと、かの明治の文豪も、のたもうた
なかなか石とて
思いどうりにゃ転がらね。
転がっているには、間違いないないが。