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2012年10月28日 (日)

SLOFT/N『ash children(灰の子供たち)』

SLOFT/Nの次ぎの公演は、来年の秋になりそうです。とはいえ、もう戯曲の準備稿は書き上げました。タイトルは挙げたとおり。そこでのラストシーンのせりふになるかも知れないものを、予告編めいて、書いておきます。

聞いてよボクの話を 聞き流してくれたっていいんだ
ボクが神さまを愛さない そのワケを いってみようか
まず 全知全能 完全無欠 そんなものをどうしたら愛せるんだ
そのどこを なにを 愛せばいいんだ
神さまは ボクを愛するくらいなら 生きられずに 命終わるもの
死ぬことさへ出来ぬ あなたの創造物を 愛しなよ
ボクは 神さまは愛せないけど 隣人は愛せるね
ちっぽけなアパートに 家族で住んで ささやかに 生活している
生活しようとしている 生活したいと望んでいる 隣人
週末には 酔っぱらって 廊下やベランダで 嬌声 怒声 騒いでいる 隣人
息をひそめて 世間さまとやらの 迷惑にならぬように 小さくなってる 隣人
そういう隣人を ボクは愛している
愛するとはどういうことか それはね なにもしないことだと思う
なにもしなくとも 互いが生きてイケル そういうことだと思う
だから ボクは隣人になにもしない
隣人がボクに なにもしてくれなくてもイイ
なにもしなくてもイイことほど 大きな愛があるだろうか
なにもしなくとも ボクと隣人が生きていけるまで ボクは
なにかいっぱい やんなきゃイケナイ かも知れない
けれど 神さま を愛することはできない
そんなことに かまけていられるほどヒトはね ヒマじゃナイんだ
貧しきものが幸いで 貧しきものは何一つ持たないものなら
ほんとうの貧しきものは 神さますら 持たないのさ
ボクたちは 灰だ ちりあくた だ
けれど いっとく
ボクたちは 燃えつきて灰になったんじゃナイ
ボクたちの時間は さかさまなんだ
ボクたちは 灰からしだいに エントロピーを減らしていくのさ
だから ボクたちは 灰の子供たち ash childrenなんだ

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