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2012年4月18日 (水)

術語・用語というコトバ

コトバはそれ自体で存在しているワケではナイ。書かれるか、語られるかしないと存在しないものだ。おまけに、たとえ書かれても語られても、意味や概念や価値が同じだとは限らないから、やっかいなシロモノだ。術語や用語に悩まされるのは哲学や数学に多いし、数学はそこになお記号に悩まされる。もちろん物理学でも同じだ。ところが不思議なことに演劇においては、演劇用語というものはあっても、業界用語と似たようなもので(金槌をナグリというのは韓国語にもなっている程度のことだ)、特有の規範、規定が曖昧だ。たとえば、演劇において「感情」というとき、それは哲学術語なのか、心理学術語なのか、医学のなのか、日常のなのか、文学のなのか、どこから引っ張ってきたコトバなのか漠然としている。あるいは「メリハリ」というコトバは演劇に多用されているが、演出者が演技者に「もう少しメリハリをつけて」と駄目だしした場合(この「駄目だし」すらも「メリハリ」と同じだ)、演技者は「メリハリ」というコトバをimageや感触で了解することのほうがおそらく多い。(この「了解」も「理解」や「納得」とどうチガウのか、ワカランじゃねえのかな)。奏楽者は当然楽譜(score)が読める。私たちはせいぜい♪と♩と♫と♬の違いくらいが関の山だ。術語というのは要するに音符のような規範だ。現に芝居をやってる若者に「メリハリ」というのは何語ですかと問うと、殆どは「そういえば、ナニゴ」という顔をする。演出者の中には上品ぶってなのか、民主(平等)主義者なのかワカランけど、「駄目だし」というのはコトバが汚い、あるいは役者を見下しているようなので「私は使わないんですけどネ」とすました顔でいう(の)がいる。「メリハリ」は三味線演奏からきている弦楽器の弦の「滅り」と「張り」で、「駄目だし」は囲碁用語で用いられる「駄目(一目として勘定しない)」から来ているものだから、汚いも上下目線の区別も関係ナイ。駄目を詰めなくては、囲碁の勝ち負けは判定出来ない。ついでにいえば「攻撃は最大の防御なり」は、孫子の兵法ではナイ。「一間飛びに悪手なし」「のぞきにつがぬバカはなし」と同じ、囲碁の格言だ。数学術語の「関数」の意味がワカラナイのは「関数」が中国語だからだ。「韓流(ハンリュウ)」が中国語なのと同じ。こういうことは何べんもこのブログで書いてきた。しかし、未だに「読み合わせ」を「本読み」といい、「幕間」を「まくま」といい、ただ暗くなることを「暗転」といい(じゃあ、明るくなることをどういうんだ、よぅ。明転かい)、「戯曲」のことを「台本」といい、とかく演劇においては、誰それがナニをいっているのかワカラナイことが多すぎる。だから、平田オリザの提唱する、「イメージの共有」「コンテクストの摺り合わせ」に対して、そりゃあいい考えだナンテことになる。そんならいっそ「八紘一宇」の精神で演劇を創ればいいのだ。業界には、創価学会信者も多いと聞くので、案外うまくいくかも知れねえ。(八紘一宇は日蓮宗の在家宗教団体国柱会を興した田中智學が『日本書紀』(それ以前には中国の著作にもある)から造ったコトバ)。術語がわからなければ、わかるように、わかるまで考えて、自分なりに解釈すればイイ。さほど的外れではナイはずだ。たとえば、数学によく出てくる(物理学にも出てくる、ようするに数式によく出てくる)「定数」「変数」とは何か。何かといわれると、急にわからなくなる。「定数」は酒類のアルコール度数だと思えばイイ。日本酒で14度もウイスキーの14度と同じだ(そんな度数の低いウイスキーはナイけれども)。缶ビールならたいていが5度だ。キリンもアサヒもサントリーも、アルコール度数が5度であれば、それは「定数」だ。「変数」はそれに対してカロリーだと思えばイイ。これは同じビールでも、各社の商品によって違う(変わる)ので「変数」ということになる。「関係」と「了解」の違いをいえば、「関係」は三つ覚えればイイ。自分自身との関係(これはじぶんが自分の心身と関係しているということだ)・自分と他者との関係・自分と環境世界との関係。以上。「了解」とは、「私が事象・対象(物事や出来事)に働きかけたとき、その事象・対象(物事や出来事)が、どんなふうになって私にもどってくるのか」ということだ。類似的には、「関係」と「了解」は、あたかも微分と積分のようなものだともいえる。

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