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2012年2月22日 (水)

三題噺のような

アルコールはウイスキーの水割りを毎晩飲むが、とくに飲みたいというワケではナイ。他にすることがナイので、じっとしているのもツマラナイから、シングル・モルトでも飲んで、妄想、空想、思考、思案、思いついたらメモ、てなことになる。することがナイというより、その時間(たいてい9時前)になると、もう眼がダメで、書くのも読むのも出来ないから、頭だけを使うしかしょうがないのだ。一昨日の夜10時半頃、登録していない番号の電話。誰だかワカラナイ。はい北村ですというと、渡辺えりですという。これはめずらしい。どっかで、彼女のことについて何かいったのが、癇に触っての抗議かなと思ってたら、私が、日本劇作家協会を除名(というより、会費の支払いをやめて退会したのだが)されたことについて、その日の役員会で知って、慰留のお願い。お願いというより、切々たる訴え。劇作家協会も年齢の高いひとが少なくなって、私が辞めるとなるとさみしいというのだ。おセンチでいっているのではナイ。いわゆるいまの演劇状況は、新劇に先祖還りした有り様で、リアリズム演劇がちょっとカタチを変えて主流になっている。たしかに、なんつうのか、非文学的演劇なんてのもある。こっちは、パフォーマンスと演劇のハイブリッドだが、かつての如月小春のような理論的なものはなく、まったく脆弱。そういう中で、つまりは、私やえり子さんのやってきた演劇を知らん連中が芝居しているのが、どうやらさみしいらしい。私も同感。やはり彼女とは同時代的に芝居してきた盟友のようもんだからな。そういう危機感を察するのも、彼女の細心なところで、それをすぐに私に電話してくるのが大胆というか、積極性。奇妙なユング的同期性で、その日の昼間、私は弟から借りたDVD『恐怖劇場・アンバランス』を観ていた。このドラマは青島幸男がナビゲーターを勤め、怪奇というより実験的な作品を円谷英二の監修で、むか~しやってたもの。私がその日観たのは『仮面の墓場』、なんとまあ主演が唐十郎さん、ヒロインが緑魔子さん。脚本は市川森一さん。みんな若かったんですねえ。で、えり子さんからの電話。そうだなあ、もう、若い演劇人は、唐さん全盛の頃のあの躍動的演劇は知らんだろうなあと、しみじみ。と、もう一つ、ダイニングキッチンの(ここで飲んでる)テーブルの映画のチラシのキャッチコピーが「映画のために死ね」なんだけど、上にメモ用紙が被さって「死ね」だけが読めてしまって、こちとらヤナ気分。死ぬんじゃないかなと予感してた時。その時、電話。そんでもって、えり子さんのいうことはもっともだなと、何の役にも立たないけど、名前を残す程度でいいならと、承諾してしまった。さて、それからDKにもどってグラスを片手に「タイミングが良かった、ねっ」「ねっ」と、テーブルを観ると、「死ね」の上のメモ用紙が、動いていてただの「ね」になっている。なるほど、「ね」だ。まあ、こういうこともあります。

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