花は枯れても
玄関の(といっても、半畳の三和土)に設えられたくつ箱の上に、コップに花を飾っておくのだが、柄にもなくそんなことをやっているせいか、水をやるのをうっかりしていて、枯らしてしまった。「すまなかったな」と、枯れた花に謝って写真だけ撮ったが、まあ、そういう乙女ゴコロなんてのは、世間には、どうでもイイことらしい。
ブルーレイビデオレコーダーが買って半年たたないのに壊れたので、購入した量販店に電話。三菱さんと連絡して、直接電話させますという。で、電話があって訪問修理の日程を決めると、翌日という。あれま素早い。で、翌日、修理担当さんから電話。これはまあ、おそらく三菱の下請け。夕方の4~5時に参上ということになって、さて、4時半頃に、そこから電話。「すいません、車をレッカーされたので、代車を調達してますので、30分ほど遅れます」。レッカーされるとは、またマヌケだなあと思っていると、今度は「場所がよくワカラナイ」と電話。私の住んでるところは、マンションも一戸建ても新しいものばかりだから、古いのは、私のスラムくらい。とにかく造成地だから、一通も多い。で、やっと到着。「レッカーとはタイヘンでしたね」と、とりあえず挨拶すると、「今月で三回目です。私、免停ですよ」と、日常茶飯のようにいって、さて、修理なんだが、これが故障ヶ所を調べるでもなく、予め用意された、内部ケーブルを取り替えるだけ。要するに故障するなら、ソコ、なのだ。「レッカーが三回とはひどいなあ」と、修理しながらの技術員に語りかけると、「営業車はすぐにやられちゃうんです」「でも、修理中は、路駐しかナイんでしょ」「そうなんですが、自家用とかはシール貼っても、出頭しないですからね。営業車だと会社に来ますからね。必ずカネがとれるし。まず、営業車両がやられるんです。絶対にヤラレナイのは、暴力団系列の車両、アトが面倒ですからね。インターネットじゃ、○○組の偽ステッカーなんか販売してますよ」まあ、交通課と刑事二課では管轄が違うからという大義名分はあるだろうが、駐車違反は、交通課だろう。要するに、なあなあなのだ。日本相撲協会と暴力団、芸能界と暴力団、そりゃあ、ご交際の多いところですよ。NHKの紅白から暴力団関係の歌手排除。そんなことすりゃ、紅白は成立しない。もっともNHKそのものが暴力団と似てるんだけどね。構造はソックリですな。とはいえ、最近の暴力団は、歌手の興行には殆ど関与してナイ。儲からないから。理由はそれだけ。
技術員はしみじみいう。「これからアト、三軒まわらなきゃならないんです。今日は何時に帰れるやら」。下請けの悲哀だな。私の親父も終生、下請け工場だったからな。町から「電機屋さん」が消えて、増えるのは、レコーダーの余計な機能と、hard discの容量ばかり。HDDにためてためて、けっきょく観ないで埋もれている番組が多いってのが現状なんじゃないの。私は使わないよ。もっぱらDVD専用。パソコンと違って、デフラグがナイから、故障が多くなるだけよ。花が枯れて哀しんでるような、現状じゃありませんな、世間の地獄は。
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