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2011年10月16日 (日)

流山児『ユーリンタウン』へのエール

「たとえアメリカ合衆国が滅んでも、ブロードウェイは残る」とは、誰のコトバだったか忘れたが、流山児んところの『ユーリンタウン』は(心身の都合で観に行けないのだが)、さまざまな評論家諸氏が高い評価をくだすのはマチガイのナイことだと予想している。たぶん、それぞれ諸兄の評価は同様のところに集中するだろうが、私は、観もしないで、『ユーリンタウン』の評価をしてみる。
この演劇の主題や矛先が、いまの世界各国の「格差」デモにみられる、僅か数%の富める者へのルサンチマンが、もはや目にみえるカタチになって、世界各地に突出してきたことと呼応しているのは、時代という奇跡の成せるワザだ。表向きにはそれで充分だ。彼らが「これがオレタチのブロードウェイミュージカルだ!」というのは、ブロードウェイに対する挑発でも憧憬でも咆哮でもナイ。むしろ、私はそれをyellと受け止めたい。エールはこだまする。反響して自らに還る。畢竟、演劇の辿り着くところは「エール(yell)」に尽きる。ブロードウェイという巨大な山脈が、どんな谺を返礼とするのか、それは見当もつかないが、そのエールが、音(波)の重なりとなって、この、いまの、世間に届くことを祈る。

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