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2011年10月28日 (金)

死にいくものへ

死か
幾千億 幾千兆の眠りのつらなりが
沈黙したまま またたく星のように
ただ光となっている

死を
おそれたときもあったが 向きあえば
それは来たるべき未来と同じ
待つに不足なきものとなった

死が
どんなものかは知らない
いまある親しき隣人との 永遠の別れになるものか
あるいは 永遠の契りになるものか
どちらも同じに思えるが
私たちはいずれにせよ永遠を迎え入れ
そこで邂逅することになりそうだ

死に
意味があるとするならば
とりあえず 生が終わる報せの鐘となることだろう
それは 遠くに聞こえ始め
やがて 隣近所の学校のチャイムのようになり
そうして ベランダにとまる梟の声となる
さすれば 私は準備をことなきおえたことを 確認し
さて、死ぬか、というだけだ

死よ
よく これまで私などというものを生かしてくれたと おまえに感謝する
娑婆から 解放してくれることに 深く拝礼する
それが 誰のものでもない私だけのものであるという                       ひとつの幸福であるという悦びに ひたろうではないか           
 

死は
この夜の果て 無限の扉が開き 永遠の朝が来て
ほんとうの目覚めを 私が経験するという
ほんの少しの希望を 抱かせる

では それまでの生を 楽しもう

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