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2011年8月 4日 (木)

昨日、今日

昨日は、想流私塾のマスターコース(長編のクラス)で、年度に一回のレクチャー。べつにサボっているのではないが、『ヴァイアス』(2006年・avecビーズ公演、於・中村小劇場)100分を観てもらう。最初にこの演劇のドラマツルギーを解説してから。順序の構造を層構造として、縦に積んだ展開。とはいえ、一編のミステリとして成立はさせている。そのアト、飲み会。近所の極安寿司屋。とはいえ、私は生中一杯で1700円。どうしても、宴席では飲めないし、食えない。すぐに悪酔いするから。塾生も全員参加、飲まないぶん、いろいろと語る。『エリゼのために』『屋上のひと』が、如何に劇作家、役者に影響を与えたか。あの頃の私の戦略は、ビートルズ型で、次々と発表する作品の傾向を変えていく方法。北村想のイメージの定着を嫌っていたのだが、その後は、パブリの問題もあって、しょうがなく宮沢賢治を始める。皮肉にも、その中の一本で、紀伊国屋演劇賞を受賞する。11時半、お開き。ホテルに帰って、ひとりで2時まで飲む。こういう時間がどうしても必要なのだ。酒の肴は、テレビNHKスペシャル。何か、新しくアメリカでみつかったヒロシマ、ナガサキの原爆の記録。原爆投下後、多くの医師が現地に派遣されたが、それは治療のためでなく、調査のためであった。ヒロシマ一発8万人。多くの子供たち。無辜の民。それぞれの人生の一斉壊滅。「もし神が全知全能ならば、神はその全知全能を証明できない」ヒロシマ、ナガサキの名において。

本日午後は、東京朝日新聞の鈴木記者のインタビュー。まず、絵に描いたようなヒゲ面のカメラマン氏による撮影。これは栄オアシスで。その後、ヒルトンホテルで、二時間近く『寿歌』について語る。この芝居を上演するのが難しいのは、櫛やアマガツ(ヒトガタ)に、あるいはゲサクが生き返ることに意味を付けてしまうからだ。もちろん、キョウコの役は至難の技だろう。なにしろ、子供なのか大人なのかもワカラナイ。ゲサクとの関係も不明。
『寿歌』は、まったく私の私的戯曲なのだが、妙な普遍性を持っているので、私が私の現在と将来を予言したぶん、世界は、その固有性との関係と了解において今日まで進んでしまった。かつて特異な戯曲であった(戯曲や芝居の概念をぶっ壊した)この戯曲はいま、ごくふつうに、他の戯曲と同じように読まれるようになった。

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