映画感想 『ツーリスト』
結末が結末なので、まだ観ていないひとは、読まないほうがいいかも知れない。が、観に行ったほうがイイ。
いやあ、ヤラレた。お見事な映画です。久しぶりに劇場で観る映画でしたが、ジョニー・デップということで、これを選んで正解。大正解。昨今、やたらと小難しいミステリが多いんですが、裏の裏をかくといったものや、どんでん返しに次ぐどんでん返しとか、ネ。これね、そういうのナシ。観客の裏をかいて、そんだけ。そんだけなんだけど、このタイトルからして、もう観客はハメられてんだなあ。storyはいたって単純。ゆえに騙されてしまうんですね。plotも、ドタバタしてないし、ドンパチもナイ。単なるsuspense romanceかなと思ってるととんでもナイ。まさに息を飲むラストシーンでした。観終わって、ツッコミどころもなし。すこぶる気分よく、これが正統派の脚本だなと感服しました。晩飯はカップラーメンとおにぎり。こういういい映画を観たアトは、もう何食ってもいいんです。ただ、同業者としては、こういうのが書けるようになるまで修業しなくちゃなあと励みになりました。なんか、すごくいいときのヒッチコックを観たよな感じ。あたしゃまだまた運がイイみたいです。