理由
ぼくが劇団をやめたのは それぞれに ノルマというものがうまれたからだ
ぼくが劇団をやめたのは それぞれに 団費というものがうまれたからだ
御国から 芸をするなら銭をやるぞと いわれてからは
帳面の数字をウソにして しばらく芝居小屋もつづけてみたけれど
ある日調査のひとがきて 銭はどうですかと 聞かれたときに
たいへんありがたいですと またウソをつき
これを面従複背というのだろうが それはぼくに対するぼくの背信で
そうして あんたたちへの背信だったから
そこで 劇団も小屋もちゃらにした
(しかしね、あんた、その御国の銭は、あんたたちの血税だよ)
御国からの銭から血など出たためしはナイから それは からのからだから
斬って血の出ないものなど ぼくは信じていない
ちょうど カラスの鳴く声を朝に聞くほど イヤなものはナイように
けれど また ぼくたちは 乞食なのだから あんたたちの銭は
あんたたちの銭だと頭をさげて ありがたく ちょうだいもしよう
それにみあう 芸当くらい ぼくたちは みせられるだろうから
けしてぼくたちの声はカラスの黄色いくちばしから出ているのではナイのだから
(それで、どうすんだい)
ぼくたちは ぼくたちの銭で ぼくたちの 出発の墓標をたてるのさ
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