刹那の殺人
さいしょにひとを殺したとき この世にもうひとり そいつが生まれるような気がした
さいしょにひとを抱いたとき このあたたかみは 拒否すべきだときめた
さいしょにひとを憎んだとき このかんじょうは 忘れることができないとおもった
さいしょにひとを泣かせたとき このばしょには もうもどってこれないとうなだれた
さいしょにひとをおどろかせたとき このおどろきは とてもしんせんなものだった
さいしょにひとをすてたとき このキズは しょうがいついてまわるとかくごした
さいしょにひとに愛されたとき このせかいには そんなものもあるのかとあやしんだ
そこで さいしょに しんだいま けっきょくオレが正しかったことは ひとつもナカッタのだと気がついた
みんな刹那のことである
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