還暦と子供
「歌の力」というよりは、NHKの力をみせつけんとした昨夜の「紅白」だった。60回の矜持にかけて、何がなんでもという姿勢はみてとれた。受信料不払いの私も、家で観た。この番組くらいは無料で放送すればいいのだ。肝腎の全員合唱「歌の力」は練習不足で力がなかったが、歌手のどなたもが、忙しいということは、この不況の中で悪いことではナイ。韓国の若者四人組は、誰の眼にも不真面目に映っただろう。仲間由紀恵が太ったことも、『トリック』から10年経ったことも、目や耳に残ったが、コンセプトの本音は還暦と子供だということは明らかで、ここに収斂していくまでに、ちょっと時間がかかり過ぎた。まだ脚本の練り方が足りない。懸念するのは、そのテンポの速さだ。老齢者のついてこられるスピードではナイ。パタパタとデジタルに過ぎていく演出には問題が残る。全体のアンサンブルもけして上手くいっていたとはいいがたい。とかく、演歌に対する演出がおさだまり、かつ下手くそだ。合格点はジェロの「海雪」くらいなのだが、一昨年と同じ歌であるのが悔やまれる。アトは、以前のを踏襲しているだけ。この不況に大勢の職員を抱えて、職員は高給をとっているのだから、金看板や学歴など背負わずに、せめて民放の3倍は学習努力したほうがイイ。白組の優勝だったが、いつもながら、和田アキ子の緊張感のある歌には感心させられたし、トリのドリカムも素晴らしかった。女性演歌歌手が不遇にみえたのは、けして私だけではあるまい。
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