失うものしかナイ
「私には失うものはもうナニもナイ」というせりふがあるが、私の場合はもう「失うものしかナイ」。加藤和彦さんが、自死。死因はうつ病で、1年ばかり患ってらしたようだ。うつ病の希死念慮は、同病の者にしかワカラナイ。それで、周囲は不可思議、奇妙、と戸惑っているようだが、私にはよくワカル。加藤さんは、私が初めて書いたミュージカル『不思議の国のアリス』(伊藤つかさ主演、三越ロイヤルシアター、公演年忘却)で、私の拙い歌詞にすべて曲を書いてくださった。しかも、一字一句、歌詞に注文をつけてこられることはなかった。出演者が口ずさむほどのいい曲ばかりだった。「思うように創れない」という旨の遺書が残されていたそうである。私も、ここんとこ、思うように書けない。そこで、passionからlogosへと逃亡しているという寸法だ。きょうは、以前読んだ量子力学の本をもう一度あたまから読み直すつもりだ。虚数(複素数)をあらためて勉強したので、また違った読み方が出来ると思う。ともかく、積極的逃避(川島雄三監督のコトバ)しか、ナイ。それにしても、死が多すぎる。
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