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2009年4月20日 (月)

劇評『顔を見ないと忘れる』

演劇ユニット・昼の月公演。作・演出鈴江俊郎、出演・二口大学、押谷裕子。於愛知県芸術劇場小ホール。4月19日4時。囚人と、面接に来る妻の話。スジにおいて、鈴江氏には囚人面接の現在に何かいいたいことがあるのだろうが、それが本編に書き込めていないまま、出演者両人のモノローグ説明ですましているところは、彼らしくナイ楽ちんな書き方じゃないかな。いろいろと観客へのサービスばかりが目立って、鈴江氏らしくもナイ、そこまで媚びなくてもいいではありませんか。ヌケとドウサにおいて、それが演出作法なのか、戦略なのか、まくしたてるようなせりふはまだ昨今流行りと看過出来るが、何を語るのも同じ調子でやられるとなると、1時間の短い芝居でも厭きてくる。囚人面接の時間のリアルティなど、どうにでもなるんだから、数回に分けての面接にしたてるより、一回限りにしておくべきだった。数回面接するのだが、妻の衣装を変える時間がナイので、経過がみえない。ここは、出演者の衣装くらい変える時間をとって、いま少し落ち着いて芝居に臨んではどうかと、のんびり派の私などは考えるのだが。1時間20分くらいの芝居にしてさ、いくらなんでも慌て過ぎ。喋ってる内容はどうでもいいことばっかなんだし。(それがイカンとはいいませんが)どうでもいいことを、じっくり聞かせるってのもいいじゃないですか。

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