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2009年2月13日 (金)

無知蒙昧

べつにマゾというのではナイけれど、読書の傾向はどうしても自身の無知を気づかせてくれる書籍になり、疲弊を癒してくれるというのはコミックが受け持つということになる。相変わらずパラレルに読書をしているが、読むのも書くのも遅々たるもので、そうたくさんは出来ない相場だ。米原万里さんの『打ちのめされるようなすごい本』は打ちのめされながら読んでいるし、斎藤美奈子さんの『読者は踊る』も書評なのだが、よくもまあそんなに多く上手く読んで書けるものだなと、蒙を啓かれっぱなしだ。呉智英センセの『健全なる精神』は買ったことを忘れていて二冊買ってしまった。で、これもいま読了間近。ただ呉智英センセはあくまで評論家で思想家ではナイ(本人はどう思ってるのか知らんけど)ところはサルトル級で、吉本隆明さんを貶すにしても、吉本さんの方法論が読み込めていないなと、不満は残る。吉本さんにしても駄本はあるのだから、駄本をコケにしたってツマラナイと思うのだが。その吉本さんの『心的現象論本論』も蟻の歩みで読んではいるが、『序説』を読むのに10年かかったにしては理解が早くなったのは、多少はおでもペテンの具合がよくったかとは思うんだけど。他に数冊、何のためにというでもなく、定年退職開店休業で読んでいたら、今日、国書刊行会発行の『久生十蘭全集』の1、2巻が届いた。三一書房のは全巻譲ったので、これを唯一生きていられたらの楽しみ癒しに本棚に仕舞った。小説の才がナイゆえに、億劫になっていたが、今日から手持ちのものをプリントアウトして、朱を入れている。送るべきところに送って整理すべくという魂胆である。それが済んだら小説も開店休業。昨日までは何をする気力もなかったが、ようやくなんとか暇つぶしする揚力が生じてきて、低空飛行くらいならやれそうな気配だ。ともかく早いとこ久生十蘭に辿り着きたいものである。

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